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皮膚科で行われるニキビ治療の種類とそれぞれのメリット・デメリット

ニキビ・ニキビ跡の治療 (その他(ニキビ治療))

解説 口コミ広場編集部

公開日:2019/02/06


肌トラブルの代表とも言える、ニキビ。シミやソバカスと違ってメイクでは隠しきれず、化粧ノリも最悪になってしまう、絶対に避けたいトラブルですよね。
さらに、ニキビを放置することで、クレーターと呼ばれるニキビ跡ができてしまうことも。デコボコしたニキビ跡ができてしまうと、自力で完璧に治すのは、まず不可能でしょう。ニキビは、酷くなる前に治療して、綺麗に治すのが一番です。間違ったセルフケアを続けていると、逆効果かもしれません。

そこで今回は、皮膚科で受けられるニキビ治療の種類と、メリット・デメリットについて、説明したいと思います。

皮膚科で行うニキビ治療①保険診療

  ① 塗り薬によるニキビの治療

 
 皮膚科のニキビ治療で使われる塗り薬には、穴の詰まりを取り除いたり炎症を和らげたり菌の繁殖を抑える効果があります。
 
 皮膚科で処方される塗り薬のメリットは、安全性が担保されていて、さらに一般の市販薬よりも効果があるといった点です。また、保険適用での処方となるものが中心となるため、金銭面においてのメリットも大きいです。
 デメリットは、ある程度の期間、使い続けなくてはならないこと。塗ってすぐに効果が現れるわけではないので、即効性が求められるわけではありません。
 
 まずは、皮膚科のニキビ治療で使われている、主な塗り薬を紹介します。
 

 ディフェリン(アダパレン)

 
 ディフェリンは、毛穴の詰まりを取り除き、進行を防ぐ作用があります。ニキビの前段階にあたる微小面皰(びしょうめんぽう)から、炎症のない白ニキビや黒ニキビ、炎症を伴う赤ニキビの治療まで、幅広く使われています。炎症したニキビには、抗菌薬と一緒に使うことで、効果が見込めます。しっかり使い続けると、再発の確率も低くなります。
 
 効果も表れやすく、保険が適用されるため経済面でのメリットも大きいのですが、一方で塗り薬の中では比較的強めな副作用があるのがデメリットです。乾燥やヒリヒリした刺激、赤み、皮膚が剥けてくる落屑(らくせつ)などの副作用が報告されています。

副作用によるトラブルを避けるためにも医師の指示にしっかりと従って利用しましょう。
  

ベピオ(過酸化ベンゾイル)


ベピオの成分である過酸化ベンゾイルには抗菌作用があり、ニキビの原因として知られるアクネ菌の増殖を防ぎます。また過酸化ベンゾイルにはピーリング作用もあるので、角質表面を溶かして毛穴の詰まりをなくします。

こうした効果から微小面皰や白ニキビ、赤ニキビの治療に用いられ、海外では以前から使われてきた治療薬ですが、日本では2015年に保険適用となりました。
 
 ベピオのメリットは、長期的に使えるという点にあります。ベピオは薬が効きにくくなる耐性菌が生まれにくいため、治療期間が長引くニキビ治療に適した薬です。
 一方、デメリットは、フケのようなものが現れる鱗屑(りんせつ)をはじめ、落屑やヒリヒリした刺激、紅斑、乾燥といった副作用があることです。また、ベピオには漂白作用があるため、衣服や髪に付着しないよう注意が必要な他、刺激が強いため目の周りや口の周りといった肌の薄い部分や粘膜部分には塗らないようにしましょう。
 

 エピデュオ(アダパレン、過酸化ベンゾイル)

 
 2つの有効成分がニキビの原因菌を抑え、毛穴の詰まりを改善します。赤ニキビの治療に用いられます。
 メリットは、2つの成分が配合されていることで、より強い効果が期待できる点です。しかし、効果が強まる分、副作用も出やすいのがデメリットです。ちなみに、主な副作用は、ヒリヒリとした刺激や落屑、乾燥、紅斑、痒みなどがあります。
 

デュアック(クリンダマイシン、過酸化ベンゾイル)


  アクネ菌の増殖を防いで炎症を鎮めるクリンダマイシンと、抗菌作用と抗炎症作用、ピーリング作用を併せ持つ過酸化ベンゾイル。2つの成分で、ニキビを改善します。
 デュアックを使うメリットは、強い殺菌効果にあります。デメリットは、副作用があること。乾燥やかぶれ、赤み、カサカサといった症状が出る場合もあります。
  

ダラシン(クリンダマイシン)


 ダラシンは、炎症のある赤ニキビに塗布して使う抗菌外用薬です。アクネ菌と炎症を抑える効果があります。
 メリットは赤みを抑えることにありますが、使い続けると耐性菌といって薬の効果が出なくなる菌が出現するといったデメリットもあります。
  

アクアチム(ナジフロキサチン)  

 
  アクアチムは、キノロン系の抗菌外用薬です。アクネ菌やブドウ球菌といった細菌のDNA複製を阻害し、殺菌効果を発揮します。 炎症した赤ニキビや化膿を伴う黄ニキビに効果があります。

ただし、軽度のニキビであれば、外用薬での殺菌のみでも十分治療効果が得られますが、重度のニキビになると、抗菌外用薬では効果が不足してしまうためミノマイシンなどの内服薬を処方されることもあります。
 
 炎症した赤ニキビにアクアチムを使えば、1週間ほどで効果が現れます。しかし、長期間使い続けると耐性菌ができて、薬が効かなくなるといったデメリットがあります。

その他、アクアチムに限らず抗菌作用を目的とした外用薬全般に言える事ではありますが、細菌のいない黒ニキビや白ニキビ、そしてニキビ跡には、効果がありません。
  

ゼビアックスローション


 ゼビアックスローションはアクネ菌の増殖を抑える抗菌外用薬で、炎症した赤ニキビに有効です。殺菌作用が強いことから、1日1回の使用で充分に効果を発揮するという点が、ゼビアックスローションのメリットです。
 しかし、やはりこれも菌のいない白ニキビやニキビ跡に使うと効果がないだけでは無く、強い殺菌作用によって肌の常在菌バランスが崩れてしまうため副作用が出る可能性も。ニキビの状態に応じて使用する必要があります。
 
 
 ここで紹介している外用薬以外にも、シミの治療でよく使われる「トレチノイン」や「ハイドロキノン」を使用してニキビやニキビ跡の治療を行う場合もあります。
  

②ニキビ治療に利用される飲み薬

 皮膚科で処方している飲み薬には、抗生物質や漢方薬があります。  

抗生物質


 抗生物質は主に炎症のある赤ニキビや膿を持った黄ニキビの治療などに使われます。
 ニキビ治療で処方される抗生物質は、主にテトラサイクリン系のミノマイシンやビブラマイシン、マクロライド系のロキシスロマイシン(ルリッド)といったものが中心です。


 ミノマイシンは、細菌の増殖を抑える効果があり、ニキビの悪化を防ぐために効果的です。ビブラマイシンには抗菌作用があるほか、炎症を起こしている菌を殺菌して抑える効果があります。

ロキシスロマイシンもニキビの原因菌に有効で、炎症ニキビや化膿ニキビを改善します。
 
 またその他にも、クラリスロマイシン(クラリス)、レボフロキサシン(クラビット)、ファロペネム(ファロム)などの抗生物質も、にきびの状態や原因に合わせて皮膚科で処方しています。

ニキビの状態や種類に応じて効果的な薬の種類が変わるため、ニキビ治療の経験が豊富な医師に処方してもらう事で効果的な治療を受けられます。
 
 重度のニキビには、外用薬と併せて内服薬を服用することで、より高い効果が期待できるといったメリットがあります。しかし、内服薬の抗生物質も外用薬と同様、長期間使い続けると耐性菌が生まれ、薬が効かなくなる可能性といったリスクもあるため、利用する際は処方された薬は全て飲みきるなど、医師の指示にしっかり従いましょう。

 
 漢方薬

 
 皮膚科で処方される漢方は約150種類あり、症状に合わせて漢方を選ぶことができます。顆粒状に分包されているので、持ち運びも便利です。皮膚科で漢方を処方してもらうと、保険が適用されて安く済むといったメリットがあります。
 
 男性ホルモンが過剰な思春期ニキビには「清上防風湯」、皮膚が脂っぽい人にできるニキビには「龍胆瀉肝湯」、生理前に悪化するニキビには「加味逍遥散」、生理後に悪化するニキビには「当帰芍薬散」が処方されます。


漢方薬によるニキビ治療は即効性があるわけではありませんが、体質改善によりニキビが出来にくい肌を目指す事が可能です。
  

③面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)

 
 皮膚科では保険が適用される「面皰圧出」という治療法があります。ニキビの芯を押し出して、ニキビの中に溜まった膿や皮脂を排出します。
 面皰圧出では、針とレーザーを使う2つの方法があります。細い針かレーザーを使ってニキビに穴を開け、面皰圧出機という医療機器を用いて皮脂や細菌を押し出します。
 
 面皰圧出のメリットは、薬で行う治療よりも効果が早く出ることです。術後に特別なケアが必要なわけでもなく、長期間ガーゼで覆う必要もありません。保険が適用されて、費用が安く済むといったメリットもあります。
 
  

皮膚科で行うニキビ治療②自費診療

  皮膚科で行う治療には、保険診療とは別に、自費診療があります。皮膚科では肌の状態に合わせながら、保険診療か自費診療を選択して治療を行います。

自費診療は価格が高くなりやすい反面、即効性や治療後の肌がキレイになりやすい治療が多いといえます。
 

 ①ケミカルピーリング


 「ケミカルピーリング」は、肌の表面に薬剤を塗布して古い角質や毛穴の汚れを取り除き、ターンオーバーを促進させる治療です。
 
 肌は若く健康的な状態であれば約28日周期で、新しい肌に生まれ変わります。しかし、紫外線やストレス、生活習慣の乱れや加齢など様々な要因から、肌のターンオーバーが乱れます。ターンオーバーが乱れると、古い角質や毛穴の汚れが排出されず、ニキビをはじめ、シワやシミ、くすみといった肌トラブルの原因に。
 
 肌表面にピーリング剤を塗布して古い角質や毛穴の汚れを取り除き、ターンオーバーを促進して正常にしていくことで、適切に新しい皮膚が作られるようにしていきます。

基底細胞が活性化すると肌にハリが出て、ニキビ跡のデコボコも改善しやすくなります。また、定期的にピーリングを行うことで、ニキビの元となるコメドを減らし、ニキビができにくい肌へと導く事も可能です。
 
 皮膚科で行うケミカルピーリングは施術時間が短く、痛みも少ないことから、手軽に受けられるといったメリットが挙げられます。
 一方、ピーリング後は、皮膚が外的刺激を受けやすくなるといったデメリットがあります。角質を剥がすことで皮膚が傷ついた状態にあるので、紫外線や乾燥による影響を受けやすくなります。また保険適用のニキビ治療ではないため、料金が高いといったデメリットも挙げられます。
 
 ちなみに、ピーリングで使われる薬剤には、以下のものがあります。
  

グリコール酸


  グリコール酸は、一般的に皮膚科で使われているフルーツ酸(AHA)のピーリング剤です。殺菌作用が高いといったメリットがあることから、ニキビ治療にも効果的です。施術直後からメイク可能です。
 浸透力も高いのですが、施術中に少しピリピリした刺激を感じたり、赤みが出たりといったデメリットがあります。


サリチル酸マクロゴール


  サリチル酸マクロゴールは、マクロゴールという基剤にサリチル酸(BHA)を溶かした薬剤。フルーツ酸より効果は高いけど、刺激や副作用も強いのがサリチル酸です。
 従来、皮膚科のニキビ治療に使われていたサリチル酸は、エタノールに溶解されていたため、副作用が多く見られるといったデメリットがありました。
 
 サリチル酸マクロゴールは、酸が皮膚の奥に浸透するのを防いで、角質層に有効成分が留まるため、刺激や副作用が少ないといったメリットがあります。
 

 乳酸


  皮膚科で行うピーリングの中でも低刺激なのが、乳酸を使ったピーリングです。乳酸もフルーツ酸(AHA)の一種ですが、グリコール酸よりも分子が大きいので、皮膚の浅いところに作用します。乳酸ピーリングは、低刺激で副作用が少ないといったメリットがあります。
 角質除去に対する効果は少し物足りないかもしれませんが、肌にかかる負担が少ないことから、回数を増やして施術することができます。繰り返し行う事で大人ニキビやニキビ跡の色素沈着の改善にも、効果が見込めます。
  

②イオン導入


 皮膚に微弱な電流を流して、ビタミンCなどの浸透しにくい水溶性の有効成分をイオン化し、皮膚の奥深くまで浸透させるのが「イオン導入」です。
 ピーリング後の肌は、有効成分が皮膚の奥深くまで浸透しやすくなっているので、ケミカルピーリングとイオン導入を併用しているクリニックも多いです。
 
 皮膚科でのイオン導入には、ビタミンCがよく使われます。ビタミンCは皮脂の過剰分泌を抑制する作用があることから、ニキビを予防します。ビタミンCは炎症を抑える作用もあるため、既にできている炎症ニキビにも効果的です。
 
 ビタミンC以外にも、皮膚を再生する「プラセンタ」、毛穴の開きを改善する「グリシルグリシン」、肌荒れ改善の効果が見込める「トラネキサム酸」などの有効成分が、ニキビ治療に使用されます。
 
 皮膚科で受けるイオン導入は成分が選べるので、肌に合った成分を選択できるといったメリットがあります。イオン導入を繰り返し行うことで、ニキビの改善が見込めますが、定期的に施術を行う必要があることや費用がかかる点はデメリットと言えるでしょう。
  

③フォトフェイシャル


  赤ニキビの色素沈着の改善には、フォトフェイシャルがあります。フォトフェイシャルでは、IPL(Intense Pulsed Light)と呼ばれる特殊な光を照射することで、メラニンにダメージを与えてコラーゲンの生成を活性化し、ニキビの赤みを改善します。
 フォトフェイシャルは複数の波長を照射することで、様々な肌トラブルに働きかけます。RF(ラジオ波)をプラスした「フォトRF」は、より早い効果が見込めます。
 
 皮膚科で行うフォトフェイシャルは、エステより高い出力で治療するため、効果にも差が見られます。レーザーほどの威力はないものの、痛みやダウンタイムが少ないといったメリットもあります。ただし、料金が高いといったデメリットがあり、気軽に受けにくい治療かもしれません。
 

 ④レーザー治療


  ニキビ治療に、フラクショナルレーザーを取り入れているクリニックもあります。フラクショナルレーザーでは、点状のレーザー光線を照射して、非常に小さな穴を開けます。皮膚の奥深くに熱を加えて、コラーゲンの産生を促し、肌の再生を早めます。ニキビ跡のよう肌のデコボコも改善します。
 
 点状に照射することから、肌に与えるダメージを最小限に食い止めることができるため、肌にかかる負担が少なく、ダウンタイムも短いといったメリットがあります。効果は期待できるものの、施術後に赤みや痛みが現れる場合もあります。色素沈着が長く残ったり、火傷のような症状を引き起こすリスクがあるといった点が、デメリットとして挙げられます。
  

 ■まとめ

 もしも今、ニキビにお悩みでしたら、早めに皮膚科で治療を受けることをお勧めします。自分で行うケアが間違っていると、いつまで経ってもニキビが治らず、ニキビ跡になってしまうかもしれません。
 皮膚科では保険が適用される治療もあるので、綺麗に治るだけじゃなく、費用面で安く済む場合があります。市販の薬で効果が出ないと感じたら、皮膚科で治療を受けてください。
 
 

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