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皮膚科で受けられるシミ消し治療

シミ取り・肝斑・毛穴治療 (シミのレーザー治療)

解説 口コミ広場編集部
監修 小澤剛 医師

公開日:2018/11/13


加齢とともに気になるトラブルは多々ありますが、メイクの際などに目立ってしまい、非常に気になるものといえばやはり「シミ」のトラブルですよね。

シミと一口に言っても色々な種類がありますが、基本的にシミは肌内部でメラニンという色素成分が定着してしまう事によって引き起こされるもので、セルフケアだけでは中々解消できないというものでもあります。

今回は、そんなシミの悩みを解消するために、皮膚科で受けられる様々な治療方法の特徴と、それぞれの利点、症状に合わせた選び方などをご紹介します。

監修 小澤剛

ラコスタ辻堂スキンクリニック 院長

<略歴>
2002年3月 杏林大学医学部卒業
2002年4月 杏林大学医学部付属病院 形成外科・美容外科入局
2005年4月 東京警察病院 形成外科・美容外科
2009年4月 東京西徳洲会病院 形成外科・美容外科医長
2013年4月 アンデュースキンケアクリニック&スパ院長
2018年5月 ラコスタ辻堂スキンクリニックを開院

 内服薬によるシミ治療

病院で何かを治療するというと、一番イメージしやすいのが飲み薬。つまり内服薬ですよね。

シミという肌の症状を薬で治せるのか疑問に思う方もいるかもしれませんが、実は多くの女性が悩んでいるシミの一つ「肝斑」は、内服薬による治療が基本となります。


肝斑というものを聞いたことない方もいるかもしれませんが、肝斑とは女性のシミの約3~4割程度を占めるもので、顔の左右対称に、ぼんやりとした影のような形で発生するシミの事。紫外線によって悪化するため、夏に濃くなる傾向があります。

また、女性ホルモンのバランスが崩れやすい20代後半以降にみられやすく、閉経すると治まる事も多い点などから、ホルモンバランスの乱れも原因となって引き起こされているものだと考えられています。


そんな肝斑を治療するために最適なものが、トラネキサム酸という元々は炎症止めや止血剤として利用されている内服薬。

そもそも原因が完全に解明されていない肝斑なので、何故トラネキサム酸が有効に働くか明確になっているわけではないのですが、ホルモンバランスの崩れによって引き起こされる肌の奥の微小な炎症を抑える事や、肌のメラニン生成を促進する「プラスミン」という成分の働きを阻害する事で、肝斑が作られるのを防ぐと言われています。


トラネキサム酸を毎日服用し続ける事で、新しい肝斑のシミが作られなくなり、肌のターンオーバーが終わる約2~4か月間程度が経過すると肝斑が解消できるとされています。

ただし、トラネキサム酸は長期的に服用し続けると血栓ができる可能性などもある事から、しっかりと医師の指導の元で服用を行う事が大切です


その他にもシミに有効な成分がある

肝斑は内服薬での治療が効果的とご紹介しましたが、その他のシミに対しても内服薬で改善していくものがあります。

クリニックで処方されるものとしては、ビタミンCやビタミンEといった抗酸化作用のある栄養剤であったり、L-システインのようなシミのメラニン生成を抑え、還元する働きを持ったものです。

これらの成分はどちらかというとサプリメントの分類であり、処方以外でも購入する事は可能ですが、医療用のものはある程度の分量や安全性が確保されたものでもありますので、シミのサプリメントを試したいけれどいいものが分からないという場合もクリニックに相談してみてください


 外用薬(軟膏・クリーム)によるシミ治療

シミを解消する方法の二つ目は、軟膏やクリームといった外用薬によるものです。

外用薬が発揮できる効果は主に2つで、一つはシミの色素成分であるメラニンを分解して薄くする働き。もう一つは肌のターンオーバーを促進して、シミの排出を促すという働きです。


シミの解消に強い味方となるハイドロキノン

ハイドロキノンは「肌の漂白剤」とも呼ばれる外用薬で、メラニン生成の阻害とメラニンの還元(無色化)という2つの作用により、シミやくすみといったトラブルを素早く解消に導いていくものです。

ハイドロキノン自体は一般の化粧品でも取り扱われているため、濃度の低いものであればドラッグストアや通販などでも手に入れる事が可能です。

しかし、その強い作用からある程度以上の濃度を配合するためには医師の処方が必要であるため、シミをしっかりと薄くしたいのであれば、クリニックにて処方されるハイドロキノンを利用してみてください。


ターンオーバーを強力に促進するレチノール

レチノールとはビタミンA誘導体という、ビタミンAを調整した成分。

レチノールを外用薬として肌に塗ると、塗った部分の肌が柔らかく、剥がれ落ちやすくなり、また塗った部分のターンオーバーが促進されて新しい肌がスピーディに作られるようになります。


シミは表皮層にメラニン組織が残っているために発生しているものなので、ターンオーバーを促進してメラニンが無い肌に入れ替えてしまえば、シミのトラブルは解消していく事ができます。


ただし、シミの状況によっては表皮層よりも深くにある真皮層にメラニンが沈着してしまっている場合があり、このケースについては外用薬での治療が難しくなります


 医療レーザーによるシミ治療

シミの治療方法として、最も短期間で効果を発揮しやすいものがレーザーによる治療方法です。

レーザーによるシミの解消には大きくわけて3つの方法があります。


レーザーの光でメラニンが蓄積された細胞を破壊する方法

最も頻繁に行われ、かつ効果の高いシミのレーザー方法は、メラニンの黒い色に反応して高熱を発生するレーザーをシミに照射する事で、メラニンが蓄積された細胞を破壊し、シミを解消していくというものです。

レーザーによって破壊された細胞は、一定期間が経過するとかさぶたとなって剥がれ落ちていきますので、「かさぶたになってシミがポロっと落ちる」と表現される事もあります。

メラニンがある組織を破壊してしまうので一回の効果が非常に高く、長年悩んでいたシミの1回の施術で消し去る事が出来るケースも多くあります。

真皮層で色素沈着してしまっているメラニンも破壊する事ができるため、肌のターンオーバー促進で解消できないようなシミも解消する事ができます。


ただし、一点注意が必要なのが、肝斑タイプのシミにレーザーを照射してしまうと、レーザーの刺激で肝斑の症状が悪化してしまう場合があるという点です。


肝斑がある場合には、次で紹介するレーザートーニングという手法が用いられます。


浅く届く弱いレーザー照射を繰り返す「レーザートーニング」

レーザートーニングとは最近になって開発されたレーザー照射の手法で、従来のように強いレーザー光を患部に向けて集中させるのではなく、細く出力の弱いレーザーを、大量に肌に対して照射するという方法です。


従来の強く太いレーザーでは、光の中央はエネルギーが強く、逆に光の端はエネルギーが弱いという状態であるため、レーザーを照射した時に加わる刺激が、光の中央は強く、端は弱いというムラが生じていました。

この刺激のムラがある事や、そもそも強すぎる出力によって生じる肌への刺激が肝斑を悪化させてしまう可能性になるため、レーザートーニングの手法によって、肌に対して均一にレーザーのエネルギーを照射し、肌の浅いところにあるメラニンを中心に解消していく事で、肝斑に対しても効果的なレーザー照射が行えるようになったのです。


ただし、レーザートーニングではその性質上、肌の浅い部分にあるシミを解消しても深い部分にあるシミには効果が限定的であるため、1回の照射でキレイにシミが無くなるという形にはしにくいという面もあります。

肝斑の症状をなるべく早く解消したい、薄くしたいというような場合に利用がおすすめです


炭酸ガスレーザーでシミを焼き切る

3つ目のレーザーによる手法が、メラニンではなく水分に反応するレーザーを使って、シミを焼き切って除去してしまうというものです。

レーザーによる治療というよりも、レーザーメスの治療と考えた方がイメージしやすいかもしれません。


このタイプの治療が選択されるケースとしては、シミが「脂漏性角化症」とよばれるイボの一種のようなシミの場合で、表皮にメラニンが蓄積されてできるシミではなく、肌が少し盛り上がるような形で、イボ状のシミになっているケースです。

脂漏性角化症の場合は基本的にイボですので、レーザーではなく液体窒素などで取り除いてしまう方法もあります。


シミの種類によって最適なレーザー治療の方法も変わりますので、まずは一度クリニックでシミ治療の相談をしてみると良いでしょう


 光治療機器によるシミ治療

シミの解消には、レーザーではなくもっと柔らかい刺激の「光」を用いた治療法も行われます。

光治療の原理は基本的にレーザーと一緒で、メラニン色素に対して光を照射する事で熱ダメージをあたえ、メラニンが蓄積された細胞を破壊していく事でシミの解消を促進します。


また、光治療は肌の細胞に柔らかく働きかけを行い、ターンオーバーを促進するという作用ももちます。

シミの細胞を破壊して排出されるような状態にした上で、ターンオーバーによる排出を促すという二段構えで、シミを早期に解消していく事が可能です。


注意点としては、やはり肝斑がある場合には悪化してしまう事があるという点と、レーザーと比べれば出力が弱いため、肌の奥に留まっているシミや、色が非常に濃くなっているシミについては、完全に除去しきれず、何度も施術が必要になる可能性があるという点です。

レーザーであれば一度でとりきれるシミも、光治療の場合は何度か繰り返さなければ解消しきれないという場合もあります。


肌に対しての刺激はレーザーより優しく、ターンオーバーの促進効果からくすみなどシミ以外の肌トラブルについても解消していく事が出来ますので、肌の総合的なケアを行っていきたいという場合に試してみると良いでしょう


その他のシミ解消に効果を発揮する治療法

シミの解消を目的として行われる治療方法はここまでで紹介したものが中心となりますが、この他にも肌のケアによるシミ解消を目的とした施術があります。


ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは肌表面に酸性のピーリング剤を塗る事で、古い角質を溶かして除去するケア方法で、古い角質を除去する事によって肌のターンオーバーを促進していくという効果が得られます。

前述の通り、ターンオーバーの促進はシミの解消のために有効なケア方法ですので、ケミカルピーリングを行う事でシミの無い新しい肌に入れ替わりが発生し、解消を目指していく事ができます。


ただし、肌のターンオーバーは肌の表皮層という最も表面にある部分で行われるものなので、より深い真皮層部分に色素沈着を引き起こしている場合などは、ケミカルピーリングでシミを解消していく事が困難となります。

この場合はレーザー治療などを検討するようにした方が良いでしょう。


ケミカルピーリングはシミの解消の他、詰まった角栓の除去によってニキビの解消を行ったり、古い角質層を除去する事でくすみの解消を行うといった効果があります。


イオン導入

通常、美容成分がたっぷり入った化粧品を肌にぬっても、その成分は肌のバリア機能に侵入を拒まれ、殆どが肌表面に留まったままの状態となります。

でも、せっかくの美容成分なら、ちゃんと肌の奥にまで届けたいですよね。そんな場合に効果を発揮する治療法がイオン導入です。

イオン導入とは、電気的な作用によって美容成分を肌内部に押し込む方法で、イメージとしては磁石の同じ極が反発しあうような作用を利用して、電気的な作用で肌表面から美容成分を押し込みます。

イオン導入では様々な美容成分の導入が可能ですが、強い抗酸化作用やメラニンの還元作用をもったビタミンCなどをイオン導入によって肌の奥に浸透させる事で、シミのトラブルを解消していく事が可能となります。


シミの治療はシミの種類によって最適な方法の選択が重要

以上のように、クリニックで受けられるシミ治療には様々な方法がありますが、大切なポイントとしてはまず、シミの治療法は、それぞれ解消できるシミの種類や状態が異なるという事。

肝斑にレーザーを当てたり、ハイドロキノンを使ってしまったら悪化の可能性がありますし、真皮層に蓄積されたシミはいくら肌のターンオーバーを促進しても解消される事は無いように、シミの種類やその状態に合わせたケアを行わないと、効果がないどころか悪化してしまう場合さえあります。


こうした事態を避けるためにも、シミの解消には自己判断で色々な方法を試すのではなく、まずは一度シミの治療実績が豊富な医師の元で、自分がどんなシミの状態なのか、そして最適な治療方法はなんなのかを、相談してみるようにして下さい。

皮膚科での最適なシミ治療を上手に利用すればシミの悩みはあっという間に解消できるかもしれませんよ。

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