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ニキビ跡の解消に行われるレーザー治療の種類と効果

ニキビ・ニキビ跡の治療 (その他(ニキビ治療))

解説 口コミ広場編集部

公開日:2019/02/06


ニキビが出来た後に残る「ニキビ跡」。
赤いニキビ跡をはじめ、色素沈着やクレーター状のものまで、様々なタイプのニキビ跡があります。
ニキビ跡は、ニキビの炎症によって周囲の組織がダメージを受け、傷痕として残った状態です。中には頑固なタイプのニキビ跡もあり、簡単には治らないものもあります。なかなか消えないニキビ跡は、クリニックで治療しないと治らないかもしれません。
そこで今回は、ニキビ跡を解消するために行われているレーザー治療の種類と効果について、説明したいと思います。

ニキビ跡の種類

 
 ニキビ跡には種類があり、大きく分けると、色素沈着タイプと肌がデコボコするクレータータイプがあります。
 

 ①色素沈着によって肌に色が残っているタイプ

ニキビ跡のタイプ一つ目が色素沈着によるもの

ニキビがなくなった後に、肌にシミのような状態が残ったり、赤みが残ったりしてしまうパターンが該当します。

色素沈着のニキビ跡も細かく分けると3つの種類に分かれます。
 

 赤いニキビ跡


  色素沈着の中でも赤いニキビ跡は、炎症の跡が肌に残っている状態で、半年以内には徐々に良くなっていきます。

赤いニキビ跡の正体は主に毛細血管によるものです。皮膚が炎症によってダメージを受けると、傷ついた皮膚を修復するために毛細血管が増え、血管が透けて見える事で赤くのこります。

毛細血管は炎症が収まれば縮小していきますので、赤い色素沈着は通常、時間の経過とともに徐々に良くなっていきます。
 

 紫から赤黒いニキビ跡


 ニキビの炎症が酷く、表皮の奥にある真皮までダメージを受けると、毛細血管から血液が漏れて内出血が起こります。血液が周囲の組織に染み込むと、変色して紫や赤黒く見えます。こちらも赤いニキビ跡と同じように、基本的には炎症が収まると徐々に薄くなるのですが、ニキビの炎症が悪化しすぎると茶色い色素沈着を引き起こす場合があります。
  

茶色いニキビ跡


  茶色のニキビ跡はメラニンの色素沈着によるものです。

ニキビの炎症によって皮膚が刺激を受けると、皮膚は外部の刺激から身を守るために、肌のバリア機能の一つであるメラニンを多く生成するようになります。

作られたメラニンは基本的には肌のターンオーバーによって排出されていくため、時間経過とともに無くなっていくのですが、大量に生成されてしまうとメラニンがうまく排出されず肌に残ってしまう場合があり、そもそもニキビの炎症で肌のターンオーバー機能が低下するなどの原因によって色素沈着を起こし、茶色いシミのような状態となります。

これが茶色いニキビ跡の正体です。


色素沈着は場合によっては肌のターンオーバーがおこっている表皮層よりも深く、真皮層で引き起こされている場合もあるため、クリニックでのレーザー治療などが必要となる場合もあります。
  

②クレータータイプのニキビ跡

  皮膚表面が陥没してデコボコした状態になるのが、クレーターと呼ばれるニキビ跡です。炎症が悪化したり、重度のニキビになると、クレーターができやすくなります。
 
 クレータータイプのニキビ跡は、免疫機能が原因です。ニキビが毛穴や周辺に炎症を起こすと、皮膚組織が破壊されてしまいます。

表皮はターンオーバーによって新しい皮膚に生まれ変わるため、時間とともに修復しやすいのですが、炎症が真皮まで及ぶと細胞の正常な修復が困難になる場合があります。

炎症を鎮めるために引き起こされる免疫機能によって傷ついた真皮の組織が破壊されてしまうと、表皮のようにすぐ生まれ変わらない事からニキビ跡として残りやすくなるのです。

真皮の細胞の再生しないわけではないのですが、再生する時にコラーゲンが絡みついて膠着を引き起こすなどしてしまうと、肌に窪みが出来たような状態でとどまってしまいます。
 
 クレータータイプの中にも様々なニキビ跡があり、細かく分類することができます。
 毛穴が広がった状態の「毛包周囲瘢痕クレーターが広くて浅い「浅斑状瘢痕男性に多く見られる、深くて広い「深真皮瘢痕のほか、脂肪が萎縮して大きく陥没した状態のニキビ跡などがあります。
 また、傷口は小さいものの、真皮よりも更に深く達する「アイスピックタイプ」や、開口部の幅が4mm以上あって底がU字型の「ローリングタイプ」、四角く凹んだ「ボックスタイプ」もあります。
 
 

ニキビ跡の治療の種類


  ひとくちにニキビ跡と言っても、上でご紹介したように様々な種類があるので、それぞれのタイプに合った治療が必要になります。
 ニキビ跡の治療には、ニキビ跡を切り取ったり、移植する方法もあれば、定期的にケミカルピーリングを行なってコラーゲンを増やしたりヒアルロン酸を注入して皮膚を盛り上げて、デコボコを目立たせないようにする治療法もあります。
 
 また、ニキビ跡には、レーザーによる治療も有効な手立てです。

しかし、闇雲にレーザー治療を受ければ良いというわけではありません。ニキビ跡の状態に合わせて、より効果的なレーザーを選ぶ必要があります。
 
 レーザーを選ぶ上で、注意していただきたいのが、波長パルス幅出力エネルギーの3つです。波長が長いと深くまでレーザーが届きます。パルス幅は照射時間を表しています。出力エネルギーはレーザーの強さを表し、出力エネルギーが大きければ大きいほど、効果も大きくなります。
 
 しかし、レーザーの種類は非常に多く、一度クリニックで説明を受けただけでは、正直わかりにくいかもしれません。商品名で呼んでいる場合もあれば、レーザーの種類で呼ぶこともあるため、初めて聞くと混乱しがちです。そこで、まずはクリニックの治療で行われているレーザーの種類から見ていきましょう。
 
 

ニキビ跡の治療で主に使われるレーザーの種類


  まずは、ニキビ跡の治療に利用されている、主なレーザーの種類について、説明します。
  

①炭酸ガス(co2)レーザー


  水に吸収されやすい性質の気体レーザー。外科手術やホクロを取る時のレーザーメスとしても使用されています。
 エネルギーが強いため、重度のニキビ跡の治療に多く使われます。レーザーを皮膚に照射することで、皮膚の組織内の水分を熱エネルギーに変えて、治療部位を蒸散させます。

分かりやすく言えばニキビ跡がある部分を切り取って正常な細胞の回復を促すもので、皮膚移植などの一環としても利用されます。
  

②Nd:YAGレーザー(ニードルヤグ)


  YAGという人造ダイヤを使ってレーザー光を作る、Nd:YAGレーザー。1064nmと532nmの2種類の波長に切り替えが可能という特徴があり、肌の浅いところと深いところの両方をケアする事ができます。
 532nmの波長はメラニンやヘモグロビンに反応し、1064nmは黒色や青色の色素に反応します。
 色素の濃いところに強く反応することから、色素沈着に効果的で、ニキビ跡の赤みの治療にも使われています。
  

③Er:YAGレーザー(エルビウムヤグ)


  波長は2940nm。炭酸ガスレーザーと比較して、水への吸収率が約10倍になります。炭酸ガスレーザーより、周辺の正常な組織に与えるダメージが少ないので、傷の治りも早くなります。デコボコのニキビ跡の治療に用いられています。
  

④ルビーレーザー


  ルビーレーザーでは、ルビーを使用してレーザー光を作っています。瞬時に高エネルギーを照射するため、ゴムで弾くような痛みがあります。皮膚のメラニン色素によく吸収される性質を持っていますが、正常な皮膚や血管にはほとんど吸収されないので、正常な組織にダメージを与えることなく、色素を破壊します。ルビーレーザーの波長は694nmです。
  

⑤アレキサンドライトレーザー


  アレキサンドライトによってレーザー光を作ります。アレキサンドライトレーザーの波長は755nmで、ルビーレーザーよりも長く、半導体レーザーよりも短い波長になっています。脱毛効果を持つアレキサンドライトレーザーは、脱毛を行うことで毛穴が引き締まるので、皮脂や老廃物が毛穴に詰まってニキビができるのを防ぎます。
 
 
 上記以外にも、半導体の性質によって波長が変えられる「ダイオードレーザー赤い色素に吸収される性質を持つことから、赤ら顔や赤アザの治療に使われる「ダイ(色素)レーザーダイレーザーの中でもパルス幅を変更できる「Vビームレーザーといったレーザーもあります。
   

Qスイッチレーザー


  Qスイッチレーザーは、厚生労働省の認可を受けた治療機器です。Qスイッチとはエネルギーの高いレーザー光を得る為に使用されるレーザー技術のことで、10億分の1秒単位でレーザー照射できる機器です。メラニン色素を効率良く破壊するため、色素沈着を起こしているニキビ跡に効果的です。
 強いエネルギーを持つQスイッチレーザーですが、照射時間をコントロールして短くできるため、周囲の正常な組織にダメージを与えません。
 
 輪ゴムで弾かれるような痛みを感じる場合もありますが、1回の照射時間が短いので、痛みは少ないほうです。麻酔クリームや麻酔テープを使うこともできるので、痛みに関してはそれほど心配いらないでしょう。
 治療後にはかさぶたができますが、暫くすれば自然に剥がれ落ちます。翌日から化粧をすることも可能です。
 
 ちなみに、Qスイッチモードを搭載したレーザーは、主に3種類あります。
 

①QスイッチYAGレーザー


  シミをはじめ、肝斑や炎症性色素沈着に高い効果を示す「QスイッチYAGレーザー」は、ニキビ跡の色素沈着の治療にも用いられています。1、2回の治療でも効果が得られます。
 
 532nm、1064nmという2種類の波長を持ち、状態に応じて使い分けできます。532nmは皮膚の浅い部分、1064nmは皮膚の深い部分に作用します。ターゲットに集中して照射できるので、他の組織を傷つけることもありません。
 
 照射後は患部がこげ茶になることがあり、1週間ほどテープを貼るなどして保護します。日焼けをしないよう、注意しなくてはなりません。
  

②Qスイッチルビーレーザー

 
 694nmの波長を持つ「Qスイッチルビーレーザー」も、ニキビ跡の色素沈着に効果的です。日本国内で医療用として作られたものが、ルビーレーザー。黒や青、茶色によく吸収される性質を持ち、表皮・真皮の両方に効果的です。強力なレーザーを発するので、一度の治療でも効果が期待できます。濃いシミやほくろなどの治療にも、用いられています。
 
 照射後は一時的に色素沈着が起き、かさぶたができます。2週間前後保護する必要があり、日焼けしないよう注意しなくてはなりません。
  

③Qスイッチアレキサンドライトレーザー


 755nmという、日本人の肌に優しい波長を持つ「Qスイッチアレキサンドライトレーザー」。真皮に潜むメラニンに反応し、色素沈着を改善します。
 レーザーを照射することで、コラーゲンの産生を促し、開いた毛穴を引き締めます。
 レーザーが当たっている時間が極めて短いことから、表皮が受けるダメージも少なく安全です。主に青あざやシミの治療に用いられていますが、ニキビ跡の色素沈着にも効果的です。
 照射後はかさぶたができることがあるので、保護が必要です。
  

 フラクショナルレーザー


  フラクショナルレーザーは、点状に照射するレーザーの当て方のことで、レーザーの種類とは異なります。
 
 フラクショナルレーザーは、小さな点状のレーザーを皮膚に照射して穴をあけます。フラクショナルレーザーには、アブレイティブフラクショナルレーザーノンアブレイティブフラクショナルレーザーがあり、ニキビ跡に効果的なのは、アブレイティブフラクショナルレーザーのほうになります。
 
 アブレイティブフラクショナルレーザーは、皮膚にレーザーを照射して細胞を蒸散させ、瘢痕組織(固まってクレーターの原因となっている細胞)を収縮して、新たな皮膚の再生を促します。

皮膚が再生する力を利用して行う治療で、色素沈着だけでなく、クレータータイプのニキビ跡の改善にも効果が期待できます。
 
 アブレイティブフラクショナルレーザーには、以下の3種類があります。
 

 ①フラクショナルCO2レーザー(フラクショナル炭酸ガスレーザー)


  皮膚に細かい穴をあけて皮膚を縮めて治すのが、フラクショナルCO2レーザーです。ニキビ跡のデコボコの改善にも効果的で、1回のレーザー治療で約10〜15%、新しい肌に生まれ変わり、3~6回程度の治療でクレーターや毛穴が小さくなってきた事を感じるようになります。痛みや処置後に出る発赤が少ないといった特徴があります。
 

②フラクショナルEr:YAGレーザー(エルビウムヤグレーザー)


  エルビウムヤグレーザーの波長は、2,940nm 。CO2レーザーと比べて、水分の吸収率が約10倍であることから、ミクロン単位での蒸散が可能です。これによって、周囲に与える影響も最小限に抑えることができます。傷の治りが早く、治療後の仕上がりも綺麗です。痛みもほとんどないのが、エルビウムヤグレーザーの特徴です。
  

③フラクショナルYSGGレーザー(パールフラクショナルレーザー)


  高出力のレーザーを真皮層の深くまで照射できるため、高い効果が期待できます。レーザーを照射して古い角質が除去され、新しい皮膚が作られます。コラーゲンの増生やニキビ跡の改善といった効果が期待できます。
 
 
 

その他光治療機器

レーザーのようにピンポイントで強いエネルギーを照射するのではなく、複数の波長をもった光を柔らかく照射する治療する光治療も、特に色素沈着によるニキビ跡の治療に効果的です。


 アクネライト(クロモライト)


  アクネライトはFDA(米国食品医薬品局)の認可を受けた医療機器で、従来のレーザー機器よりも肌に働きかける力が強く、重度のニキビ治療にも使われています。
 
 散乱光を抑えることで、狙った部分だけを照射できるため、火傷などの可能性も極めて低くなります。ニキビのアクネ菌を殺菌する効果に加え、メラニン色素を除去する作用、コラーゲンを生成する効果もあり、肌質の改善が期待できます。
 
 輪ゴムで弾かれた程度の痛みが出る場合もありますが、基本的には痛みが少なく、施術後のダウンタイムもありませんので、すぐに化粧することができます。
 
 

ジェネシス


  ジェネシスは、Nd:YAGレーザーを顔全体に照射して、コラーゲンの再生を促す光治療機です。コラーゲンの生成を促すことで、肌にハリが生まれ、毛穴を引き締めます。繰り返し施術を行うことで、ニキビ跡のデコボコの改善も期待できます。照射するのは42℃と穏やかな熱なので、痛みもありません。
 ケミカルピーリングとの併用により、効果的に治療を進めることができます。
  

 まとめ

 ニキビ跡でお困りの方は、一度レーザーによる治療も検討してみてください。クレータータイプのニキビ跡などは放置しておいても治らない事も多く、色々なケアを試して肌に負担をかけるよりも、きちんとクリニックでの診断を受けて解消した方が早く安全にキレイを手に入れられます。

また、毛穴が小さくならないと悩んでいたら実はニキビ跡だったというケースも多く、早くこうした症状の原因を明らかにして適切な治療を行う事が、ストレスなく肌を改善させる事にも繋がりますので、まずは一度皮膚科に相談してみてください。

 

 


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