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飲む日焼け止めは本当に効果があるの? 種類や選び方は?

シミ取り・肝斑・毛穴治療 (その他(シミ・毛穴治療))

解説 口コミ広場編集部

公開日:2019/01/25


紫外線の恐ろしさは、日焼けだけに止まりません。塗る日焼け止めを使っている人は多いかもしれませんが、最近では飲む日焼け止めも併用して、紫外線対策を行う人が増えてきました。しかし、飲む日焼け止めといっても種類が多く、どれを使うべきか迷ってしまう人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、飲む日焼け止めの効果や選び方について、説明したいと思います。5年後10年後に後悔しないためにも、正しい紫外線対策を知っておきましょう。

飲む日焼け止めの効果がないって本当?

飲む日焼け止めの効果は人によって現れ方が違うようで、「効果がない」という人もいれば、「効果がある」という人もいます。


まず、飲む日焼け止めは塗る日焼け止めと違って、紫外線をカットするものではありません。当たり前のような話ですが、サプリメントを飲んでも体の内側からケアする事しかできませんので、肌に降り注ぐ紫外線をカットする日焼け止めとは全く別物なのです。そのため、飲む日焼け止めだけでは、肌が紫外線を浴びるという事は変わらず、紫外線によるダメージを受けてしまいます。


それでは飲む日焼け止めは何のためにあるのかというと、その効果は肌を紫外線によるダメージに対して強くするという事。飲む日焼け止めは、直接紫外線を防ぐわけではありませんが、紫外線によって肌が炎症して赤くなるのを防いでくれます。塗る日焼け止めと併用することで、紫外線から受けるダメージを、より軽減できるのです。

以上の事から、飲む日焼け止めに効果がないわけではないのですが、それだけでは紫外線によるダメージを少なからず肌が受け続けてしまう事は確かなので、紫外線対策には紫外線をカットする、塗る日焼け止めも欠かせないということです。


また、飲む日焼け止めの効果は、炎症を抑える以外にも、シミやくすみの原因となるメラニンの生成を抑制したり、シワやたるみの原因となる活性酸素の発生を抑制する効果があります。

そもそも肌に炎症が起きるのも、メラニンや活性酸素が増えるのも、紫外線が大きく影響しています。どちらも紫外線によって肌に作られた活性酸素などが原因となって肌の細胞が傷つく事で引き起こされるもので、紫外線が原因で皮膚に現れる老化を「光老化」と呼びますが、飲む日焼け止めは身体の中から光老化にアプローチし、紫外線によるダメージからの回復を早めます。


効果がないという人は即効性を期待しているのかもしれませんが、飲む日焼け止めの上手な使い方は、飲み続けることと、塗る日焼け止めを併用することにあります。



飲む日焼け止めの主な成分の効果


飲む日焼け止めには、現在主に「ニュートロックスサン」や「ファーンブロック」といった成分が使われています。また、最近では「フラバンジェノール」といった成分も注目を集めています。

これらの成分には、どのような効果があるのでしょうか?成分の特徴や副作用について、詳しく見ていきましょう。



ニュートロックスサン


ニュートロックスサンはポリフェノールの一種で、シトラス果実とローズマリーエキスから抽出した天然成分です。ポリフェノールは活性酸素による酸化を抑える抗酸化作用を持つ成分のことで、紫外線から受けるダメージを軽減してくれます。

シトラスにはナリンゲニンという成分が含まれており、コラーゲンの破壊を防ぐ作用があります。ローズマリーは細胞内を保護したり、炎症を抑える作用があります。


ニュートロックスサンは、日焼けによる肌の赤みを減少するとともに、脂質過酸化反応を抑える作用があります。

ニュートロックスサンを扱うウィルファーム株式会社によると、ニュートロックスサンを250mg摂取した場合は26時間後に、100mgを摂取した場合は48時間後に、肌の赤みの減少が確認されたと発表しています。また、250mgを57日間飲み続けると34%、85日間飲み続けると56.1%、紫外線から肌を保護するという研究結果も発表しています。


また、ニュートロックスサンを摂取してから15日後に、脂質酸化を減少させるという研究結果も発表しています。肌の弾力の回復やシワ減少の効果も確認されています。

(参考 http://www.willfarm.jp/about-us.html


ニュートロックスサンは即効性を期待できるものではありませんが、継続して飲み続けることで、身体の中から紫外線に強い肌を作ります。効果が出るまでには時間を要しますが、持続性は長く、服用後1日程度は効果が持続します。

また、ニュートロックスサンには、継続して服用しても副作用がなく、安全性が高いことも報告されています。


ファーンブロック


ファーンブロックは中央アメリカに生息するシダ植物から抽出された成分で、PLエキス(ポリポディウムリコトモス)を多く含んでいます。医療現場では癌など悪性腫瘍の治療に用いられていたのですが、シミやシワ予防にも効果があり、飲む日焼け止めの主成分として採用されました。今では、世界80ヶ国以上の医療機関で処方されています。


PLエキスには主に4つの作用があり、紫外線防御効果に加え、紫外線による肌のダメージを軽減する効果を発揮します。


免疫防御作用


免疫機能を維持するために必要な「ランゲルハンス細胞」は、紫外線を浴びることで減少します。ファーンブロックはランゲルハンス細胞の減少を防ぎ、免疫機能を正常に働かせます。ランゲルハンス細胞が正常に働くと、紫外線などの外的刺激から肌を守り、日焼けや炎症による肌の赤みを防ぎます。


抗酸化作用


紫外線を浴びることで体内に発生する活性酸素を除去し、シミやシワを防ぎます。


DNA保護作用


紫外線を浴びることで、肌細胞にあるDNAがダメージを受け、皮膚ガンのリスクが上がります。PLエキスにはDNAを保護する作用があり、皮膚細胞のガン化を防ぎます。


皮膚構造維持作用


紫外線を浴びることで、線維芽細胞もダメージを受けます。線維芽細胞は肌のハリや弾力を保つコラーゲンなどを作り出している細胞ですが、PLエキスがコラーゲンの減少を抑制し、コラーゲンを保護します。コラーゲンを守ることで肌の老化を防ぎ、シワやたるみも予防します。


ファーンブロック配合の飲む日焼け止め服用時の注意点


ファーンブロックは服用後30分程度で紫外線防御効果が現れ、4〜6時間程度効果が持続すると言われています。25年前から中央アメリカとヨーロッパでは、アトピー性皮膚炎や乾癬、白斑などの治療に使用されてきましたが、副作用も認められていません。


ただし、シダ植物によるアレルギー発症の可能性があるため、アレルギー体質の人は服用を控えなければなりません。アレルギー体質じゃなくても、発疹や花粉症などを引き起こす恐れがあるため、注意が必要です。


フラバンジェノール


フラバンジェノールは天然由来のポリフェノールで、フランス南西部に自生する海岸松の樹脂から抽出された成分です。

強い紫外線と潮風にさらされた海岸松の樹皮の厚さは、日本の松の約2倍以上もあり、ポリフェノールが豊富に含まれています。

フラバンジェノールには、非常に強い抗酸化作用があるほか、メラニン色素を生成するチロシナーゼの働きを阻害する作用もあります。


フラバンジェノールはビタミンCの約600倍、コエンザイムQ10の約250倍に匹敵する美容パワーを持ち合わせており、加齢による変化が現れた年齢肌に効果を発揮します。また、水分を保持する能力に優れたヒアルロン酸と組み合わせれば、コラーゲンの約5倍、セラミドの約15倍も潤いがアップします。


フラバンジェノールは肌を若々しく保つ効果があるほか、血行不良や生理痛の改善、花粉症などのアレルギー症状の緩和にも有効です。フラバンジェノールにはOPC(オリゴメリックプロアントシアニジン)というポリフェノールが含まれており、強い抗酸化作用を持っています。OPCはアレルギー反応で発生するヒスタミンを抑制し、鼻水や鼻詰まりなどの症状も緩和します。

フランスでは以前から、血管の病気の治療に用いられており、安全性も高い成分として知られています。副作用の報告もなく、肌にかかる負担が少ないのもメリットです。



飲む日焼け止めは塗る日焼け止めと併用する事で正しく効果を得られる

以上のように、飲む日焼け止めの成分として配合されているものはどれも肌のケアを行う事を目的としたもので、特別紫外線だけを対象としているわけではなく、純粋に活性酸素などによるダメージを軽減する作用が期待されるものです。


ちなみに、食品の一つであるトマトは「食べる日焼け止め」などと呼ばれる事もありますが、これはトマトに豊富に含まれるリコピンという栄養素が、高い抗酸化作用によって体内の活性酸素を除去し、肌の健康を保つ事からの呼び名であって、飲む日焼け止めと似たような作用であると言えます。

トマトを食べていれば日焼けしないと考える人はあまりいないと思いますが、トマトの栄養素によって、肌が紫外線によるダメージを受けにくくなったり、日焼けしてもすぐに回復できる強い肌になるというのはなんとなく想像できるのではないでしょうか。


このように、飲む日焼け止めは肌を強化する事が中心となりますので、冒頭で紹介したように、塗るタイプの日焼け止めとは併用が基本となります。

塗るタイプの日焼け止めは肌を強くするものではなく、物理的に紫外線をカットし、肌に届かないようにするというものですので、塗るタイプの日焼け止めで肌に届く紫外線量をカットしつつ、紫外線によるダメージを飲む日焼け止めで軽減するという両面でケアを行う事で、肌の紫外線ダメージを最小化する事ができます。

どちらか一方だけを選ぶのであれば塗る日焼け止めの方が確実な効果である事は間違いありませんが、併用する事でより高い効果となり、また飲む日焼け止めは肌そのものを強く美しく育てるために有効な成分ですので、是非併用して利用するようにしてください。




飲む日焼け止めの選び方

飲む日焼け止めは、配合されている成分の効果や副作用を知った上で、使用するのがおすすめです。

紫外線対策に欠かせないのは、ニュートロックスサンやファーンブロック、フラバンジェノールといった成分です。中でも、ファーンブロックは30分後に効果を発揮しますが、ニュートロックスサンは2ヶ月間使い続けることで効果が現れます。しかし、ファーンブロックは、アレルギーのある人だと服用できません。


また、飲む日焼け止めには、上の日焼け止め成分以外にも様々な成分が配合されています。美白効果や美肌効果のある成分が豊富に含まれたサプリや、健康な身体作りに必要な栄養素が含まれたサプリ、シンプルな成分でどんなシーンにも使いやすいサプリなど、実に様々です。

成分から効果を見極めて、自分に合った飲む日焼け止めを選びましょう。



まとめ

紫外線から肌を守るためには、塗る日焼け止めが絶対に欠かせません。しかし、飲む日焼け止めを併用することで、日焼け止めを塗ることができない部位や、忘れがちな部位にも紫外線対策を行うことができます。


オゾン層の破壊によって紫外線量が緩やかな増加傾向にあり、紫外線の危険性を危惧する人も増えています。従来の塗る日焼け止めに加え、飲む日焼け止めを併用することで、紫外線からのダメージを軽減したり、メラニンの生成を抑制する効果がアップします。

身体の外側だけでなく、身体の中からもUVケアをして、紫外線に備えてください。



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