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皮膚科で受けられるシミ治療の種類と効果

シミ取り・肝斑・毛穴治療

解説 口コミ広場編集部

公開日:2019/03/19


いつの間にかできてしまうシミには、たくさんの方が悩まされています。美白化粧品や市販薬を使ってもなかなか効果を感じられず、年々シミが濃くなったり増えたりしているように感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかもシミには老化や紫外線の影響によってできる一般的なものの他にも、30~40代の女性に多い肝斑(かんぱん)や子供の頃から現れるそばかすなど、さまざまな種類があます。
そして、シミの種類によってケア方法も異なり、間違った方法ではシミを悪化させることにもなりかねないという危険性もあるのです。
このように、セルフケアでは解消することが難しいシミですが、皮膚科や美容皮膚科ではさまざまな方法でシミの治療を行っています。そこで、今回の記事では、お肌の専門家である皮膚科や美容皮膚科で受けられるシミ治療の種類とその効果についてご紹介いたします。

シミ治療の種類と効果

皮膚科や美容皮膚科で行われているシミの治療にはさまざまな種類があります。そしてシミにも種類があります。

シミの治療は、シミの種類や状態、あるいはどの程度キレイにしたいか、そしてかけられる費用などによって、いくつかの治療法から選択できます。また許容できるダウンタイム(治療後の痛みや赤み、腫れなどが回復するまでの期間)によっても、選択できる治療法は異なります。

まずは、代表的な6種類のシミ治療について、その効果と合わせてご紹介していきましょう。


①レーザー治療

メラニン色素の黒い色にのみ反応する特殊なレーザーを使って、シミの原因となっているメラニン色素を熱で破壊して除去するのが、レーザーによるシミ治療です。シミをピンポイントで狙って消し去ることを目的とした、積極的な治療法だと言えます。


シミ治療に利用される医療用レーザーにも様々なものがありますが、中でもQスイッチルビーレーザーQスイッチアレキサンドライトレーザーQスイッチYAGレーザーなどが代表的なレーザーです。Qスイッチとは、極めて短い時間に高エネルギーのレーザーを照射できるシステムのことで、メラニンが原因のシミに対して優れた効果を発揮します。

これらのレーザーはそれぞれ波長が違うため、レーザーの到達する深度などに違いはありますが、どのレーザーもいわゆる一般的なシミによく反応し、周辺の正常な皮膚を傷つけることなくシミだけを取り除くことができます。

治療については多少の痛みを伴うため、クリニックによっては事前に照射部位に麻酔テープや麻酔クリームを使用することもあります。痛みの感じ方には個人差がありますが、痛みに弱い方は麻酔を使用した方が安心かもしれません。レーザーを照射した部分は軽い炎症を起こしカサブタになるため、カサブタがはがれ落ちるまで1週間程度は軟膏を塗ったり絆創膏などで保護します。


このような治療後のダウンタイム(回復に要する期間)はあるものの、レーザーによるシミ治療は、できてしまったシミを取り除くのに非常に効果的な治療法です。また、真皮に色素が存在しているアザも、レーザー治療であれば数回の治療で改善する事が可能なことも多々あります。

最近では、Qスイッチよりさらに短いピコ秒(1兆分の1秒)単位での照射を可能とした、カサブタにもなりにくいとされるピコレーザーによる治療も行われるようになっていて、より副作用のない快適な治療を受けやすくなってきているといえるでしょう。


ただし、レーザー治療で注意が必要なのは、肝斑タイプのシミがある場合には通常のレーザー治療がマイナスに働いてしまう場合があるという事。シミが肝斑の場合は、レーザーを照射することで逆にメラノサイトが活性化し悪化してしまう恐れがあるのです。そのため、以前は肝斑へのレーザー照射は厳禁とされていました。

最近では、QスイッチYAGレーザーを弱い出力で照射する「レーザートーニング」という手法が肝斑を改善する治療法として実施されるようになっていて、肝斑もレーザーで治療していく事ができるようになってきてはいますが、とはいえ肝斑に通常のシミ治療向けレーザーをあててしまえば悪化するという状況は変わっていません。

また、肝斑は他のシミと混在していることも多く、シミの種類が肝斑かどうか、他のシミと混在していないかを区別し、適切な組み合わせでの治療を行うことが大切なので、レーザー治療を検討する際はシミ治療の実績が多く、シミの判断を適切に行える、信頼できる医師を選ぶようにしましょう。


その他、一般に老人性イボと呼ばれる膨らんだシミ(脂漏性角化症)は、炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)による治療が効果的です。炭酸ガスレーザーはレーザーメスとしてもつかわれるレーザーで、メラニンに反応するレーザーと違って、細胞内の水分に熱反応を起こし、瞬間的に蒸散させることで盛り上がったシミの部分を削り取ります。炭酸ガスレーザーを照射した後も、1週間程度のダウンタイムはありますがイボの部分だけを削り取ることができ、仕上がりもキレイです。


②光治療

光治療は、IPL治療フォト治療、あるいはフォトフェイシャルとも呼ばれています。単一波長のレーザーとは異なり、複数の波長を持った光を使用した治療法です。


シミやアザなどに対してピンポイントに照射するレーザーと違って、顔全体にカメラのフラッシュのように照射していきます。メラニン以外のヘモグロビンの赤色などにも反応し、メラニンの蓄積によるシミや肌のくすみだけでなく、赤みや赤ら顔の改善にも効果的です。

穏やかな熱作用によりコラーゲンの産生も促されるため、肌のハリもアップし、小じわやたるみの改善効果も期待できます。


このように、同時に複数の効果が期待できる点は、光治療の大きなメリットだと言えるでしょう。また、照射後の腫れや炎症もほとんどないか、あったとしても軽度で、痛みもほとんどありません。そのため、ダウンタイムが取れない方やレーザー治療の痛みに不安感や抵抗感があるという方からも選ばれています。

1回の照射でもシミやくすみが改善されたことを実感できますが、レーザーのように1回の照射でシミを消し去るというような劇的な効果は期待できません。レーザー治療と比較すると、光治療は複数回の照射を繰り返すことで徐々にシミを薄くしていくマイルドな治療法だと言えます。


③ケミカルピーリング

ケミカルピーリングは、肌に酸性の薬剤を塗布することで皮膚表面に蓄積した不要な角質をやさしく取り除き、肌のターンオーバーを促す治療法です。

肌のターンオーバーが正常化することでメラニン色素が排出されやすくなり、シミやくすみの改善と予防に効果を発揮します。他にもニキビやニキビ跡の改善、毛穴のつまりや黒ずみの解消も期待できます。

薬剤によって皮膚が剥がれる際に、肌がピリピリしたり痒みを感じることもありますが、ケミカルピーリングで使用される薬剤は安全性が高く、作用しているのは角質層のみで表皮への影響はありません。治療直後からメイクをすることができ、入浴や洗顔も問題なく行えます。

また、レーザー治療や光治療を併用することで、シミへの効果はさらに高まります。


④イオン導入 

イオン導入は、微弱な電流を利用して真皮層までシミに有効な成分を浸透させる治療法です。

肌には外部からの異物の侵入を防ぐためのバリア機能があるため、塗布するだけでは皮膚の奥までは吸収されません。そこでイオン導入では、ビタミンAビタミンCトラネキサム酸などシミに効果的な成分を、イオン導入器を使ってイオン化することでバリア機能を通過させ、肌の奥まで浸透させます。

肌の代謝に有効な成分を浸透させる事で肌の新陳代謝を整え、コラーゲンやエラスチンの産生を促進する効果が期待でき、シミやくすみの改善、ニキビや毛穴の開きなどの肌トラブルにも効果的です。

塗布する場合と比べて数十倍から100倍もの浸透力があると言われており、事前にケミカルピーリングを行うとさらに浸透力がアップします。また、レーザー治療や光治療の前に行うことで、治療効果を高めることもできます。


⑤美容点滴・美容注射

美容点滴や美容注射は、シミに効果的なビタミンCL-システイン、強力な美白作用を持つグルタチオンなどを、点滴や注射によって体内にダイレクトに届ける治療法です。食事やサプリメントによって取り入れるのと異なり、美容成分を血管内に直接取り込むことができるため、吸収率がよく、体のすみずみまで成分が行き渡ります。

食事やサプリメントにはない即効性が魅力で、肌の若返り、そして疲労回復や肩こり解消などの効果もあります。ただし、効果を持続させるためには定期的に継続することが必要です。とは言え、ダウンタイムや副作用もほとんどないため、気軽に受けられるシミ治療のひとつだと言えるでしょう。


⑥内服薬・外用薬

内服薬や外用薬によるシミ治療は、飲むだけ、塗るだけという、比較的気軽な治療法です。

内服薬にはビタミンCL-システイントラネキサム酸などがあり、特に肝斑の治療にはトラネキサム酸の服用が効果的だとされています。こうした内服薬を服用することによって、シミを薄くしたりできにくくする効果が期待できますが、基本的にはどれも今あるシミを解消するというよりも、新しくシミ(メラニン)ができないように作用するものであるため、シミが消えるのは肌がターンオーバーによって新しく生まれ変わるのを待つ必要があり、効果の現れ方はゆるやかで、効果を実感できるまでには長期に渡る服用が必要です。


外用薬には、ハイドロキノントレチノインが配合されたクリームなどがあります。こちらもメラニンを排出する働きを助けることで、シミを改善していく効果が期待できますが、長期間継続することが大切なのは内服薬と同じです。

ただし、ハイドロキノンは今あるシミの色を薄くする作用も持っているため、内服薬よりは早く効果を得やすいという特徴があります。

内服薬や外用薬による治療は、他の治療法と併用することで相乗効果が期待できるほか、日常的なシミ対策のためのホームケアの一環として取り入れてみるのもおすすめです。


シミは種類の見極めが大切

皮膚科や美容皮膚科では、たくさんのシミ治療が行われていますが、シミ治療を満足のいくものにするためには、シミの種類を見極め症状や個々の体質に合わせた最適な治療を選択することが大切です。


最も一般的なシミは、老化や紫外線の影響によってできる老人性色素斑です。レーザーによる治療が効果的で、1~2回の照射でキレイに取り除ける場合も多く、俗にいうシミ取りレーザーは、この老人性色素斑をターゲットにしています。


そして特に的確な診断を必要とするのが、30代から40代の女性に多く見られる肝斑です。両ほほにぼんやりと不明瞭に広がる色素斑で、女性ホルモンや皮膚への摩擦、紫外線などが関係していると考えられていますが、原因ははっきりとは解明されていません。不用意にレーザーを照射すると悪化するため、診断が重要になってきます。

QスイッチYAGレーザーを低い出力で照射するレーザートーニングが有効とされていますが、現在はまだ肝斑への決定打とまでは言えません。レーザートーニングを行う場合も、医師の経験や知識、レーザーの出力調整のさじ加減といった照射技術が必要不可欠で、症状によってはレーザートーニングよりもケミカルピーリングや内服薬など他の治療法の方が適している場合もあります。


他にも、老人性イボと呼ばれる脂漏性角化症や、幼少期から出現するそばかす、ニキビやアトピー性皮膚炎による炎症後色素沈着、成人になってから現れるADM(後天性真皮メラノサイトーシス)など、シミにはさまざまな種類があります。いくつかのシミが混在していることも珍しくありません。

それぞれのシミの種類をしっかりと見極め、効果的な治療を受けるためにも、治療経験の豊富なクリニックやドクター選びが大切です。


皮膚科と美容皮膚科の違い

皮膚科というと、湿疹や蕁麻疹、アトピー性皮膚炎など、保険の適用となる皮膚の病気や疾患の治療を行う医療機関というイメージをお持ちかもしれません。しかしクリニックによっては、一般の皮膚科でもシミやシワの改善を目的とした美容治療を行なっているところがあります。

一方、美容皮膚科は、お肌を美しくするための美容医療を専門としている医療機関です(保険の適用される症状であれば、美容皮膚科でも保険を使った治療を行う場合もあります)。

そしてシミ治療は、皮膚科で受ける場合も美容皮膚科で受ける場合も、基本的に美容医療の範囲となり、保険の適用のない自由診療です。そのため、価格設定は各クリニックが自由に行うことができ、シミ治療の費用はクリニックによって違いがあります。皮膚科だから安い、美容皮膚科だから高いということはありませんが、提供しているシミ治療の種類に関しては美容皮膚科の方が豊富である場合が多いでしょう。

しかし、美容医療のニーズが高まる中で充実した美容医療を提供している一般の皮膚科は増えています。近隣の皮膚科で高度なシミ治療が受けられる場合も多々ありますので、ぜひ探してみてください。いずれにしても、安さだけを基準に選ぶことはおすすめできません。


最後に

今回ご紹介したように、シミ治療の種類は実に多様です。シミの種類やライフスタイルに合わせて、さまざまな治療法から選んだり、またいくつかの治療法を組み合わせることもできます。

そして、シミ治療をお考えの方にとって大切なことは、確実な診断と丁寧な治療を行ってもらえる、信頼できるクリニックや医師を見つけることです。そのためにはシミ治療の情報収集と、皮膚科や美容皮膚科のリサーチは欠かせません。

もし、気になるクリニックがあったら、それが皮膚科でも美容皮膚科でも、まず受診してみましょう。初診料がかかる場合もありますが、無料のカウンセリングを行っているクリニックもあります。

そして、いくら事前にリサーチをしても、実際に受診してみることでしかわからないこともたくさんあります。医師の診察を受け、治療法や費用についての話をしていく中で、そのクリニックで治療を受けたいかどうかが見えてくるものです。

まず受診してみることが、シミ治療の第一歩。シミの悩みから自由になるためにも、ぜひ一歩を踏み出してみましょう。

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