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唇を厚くしたい時に行われる美容医療の種類と特徴

口元・唇の整形・人中短縮 (ヒアルロン酸注入(口元・唇))

解説 口コミ広場編集部
監修 青井則之 医師

公開日:2019/08/16


ぽってりとした唇はセクシーでとても素敵ですよね。最近では唇を厚くしたいと考える女性が増え、自力で唇を厚くする美容器具も販売されています。しかし、そういった器具によって得られた効果は数時間しか持ちませんし、理想的と呼べるような状態にまで変化を求める事は、往々にして困難です。

基本的に唇の形状というものはトレーニングなどによって自力で変えていく事が出来るものではありませんので、このように一過性ではなく、長期的に厚い唇をキープするのなら、クリニックで専門的な美容整形治療を受けるしかありません。

となると、気になるのが「どのような方法があるのか?」という点ですよね。それでは、クリニックで受けることができる唇を厚くする美容医療について見ていきましょう。

監修 青井則之

宮益坂クリニック 院長

1999年 岡山大学医学部卒
    岡山大学医学部附属病院
    社会保険広島市民病院 初期研修医
2001年 国立四国がんセンター レジデント
2002年 東京大学形成外科・美容外科
    東名厚木病院 形成外科
2003年 都立大塚病院 形成外科
2004年 湯河原厚生年金病院 形成外科
2005年 国保旭中央病院 形成外科
2006年 東京大学 形成外科・美容外科 助手
2007年 東京大学 形成外科・美容外科 助教
2012年 東京大学大学院博士課程医学系研究科 修了
2015年 帝京大学形成・口腔顎顔面外科 講師
2018年 宮益坂クリニック開院

憧れの”ぽってり唇”になれるのはこの治療


唇を厚くする美容医療には以下の種類があり、それぞれに異なった特徴やメリット、デメリットがあります美容医療で唇を厚くしたい方は、まずはこれらの特徴についてきちんと理解した上で、カウンセリングを受けてみましょう。

ヒアルロン酸注入


注射で直接ヒアルロン酸を注入する方法です。この方法はお好みの量のヒアルロン酸を唇に注入できるほか、ダウンタイムがほぼなく費用が安価といったメリットがあります。ヒアルロン酸はもともと私たちの体内に存在する成分であるため、副作用のリスクが低く安全性が高い治療です。


ヒアルロン酸には硬さの違いや効果の持続力といった点で色々な種類があり、注入部位によって使い分けます。鼻や顎を高くする場合には硬いものを、法令線には中間ぐらいの硬さのものを使うのが一般的です。

唇の整形に利用されるヒアルロン酸は柔らかいもので、注入箇所に唇の表面から触れてもしこりを感じることなく、、自然で柔らかな唇にする事ができます。


ヒアルロン酸注入のデメリットとしては永続性が無い事で、時間の経過とともに体内に吸収される性質があるため、およそ6か月から12か月程度で効果がなくなり、元に戻ってしまうというデメリットがあります。

ただし、これは裏を返せば思っていた仕上がりと違った場合であってもいずれ元に戻るということですので、試しに行ってみたい方にも向いている方法だといえるでしょう。

また、もし治療直後すぐにもとに戻したい場合であっても、ヒアルロン酸を溶かす薬剤を注射して注入したヒアルロン酸を溶解することも可能です。


治療時間は上下で10-20分程度、治療後の注意事項は特にありませんので、お手軽に受けることができます。

注入時は注射針を刺す痛みとヒアルロン酸が注入される圧力で痛みが生じますので、痛みの軽減のため、局所麻酔の入ったヒアルロン酸が使用されたり、注入前に唇を冷却して感覚を鈍くしたり、ブロック麻酔でまったく感覚をなくした状態で施術を行います。

治療後は針を刺した部分が数時間から1日ぐらい少しむくむ程度であるため、すぐに日常生活に復帰する事が出来ますが、内出血の予防のため、激しい運動や入浴といった血行が促進される行動を施術当日は控える事や、マッサージなど注入箇所に強い刺激が加わるようなことを1か月は避けるようにしましょう。

脂肪注入


太ももの内側やおへその周囲などの傷が目立ちにくい部分から脂肪を吸引して、唇に注入するという方法です。この方法ではご自身の体内から採取した脂肪を注入するため、アレルギーなどのリスクがないというメリットがあります。しかしその一方で、まずは注入するための脂肪を脂肪吸引手術によって採取しなければならないため、施術にかかる負担は大きくなるというデメリットがあります。


この方法では、脂肪吸引と脂肪注入という2段階の治療が必要になるため、その分、時間もお金もかかります。

注入した脂肪はヒアルロン酸のように完全に全て吸収されて無くなってしまうものではありませんが、生着率(移植した脂肪細胞が血管から酸素や栄養を受け取って活動できるようになる率)は100%ではなく、注入した脂肪の20-60%程度は体内に再吸収されて無くなってしまいます。生着率は体質や施術方法、注入部位などによっても大きく変わるため、生着率が悪かった場合には再治療が必要になることもあります。

また、顔面に生じることはまれですが、注入して生着しなかった脂肪細胞は、場合によって一部石灰化を引き起こして硬くなる事もあります。

生着率を高め、石灰化を防ぐためには注入脂肪の厳選や医師の技術が重要となりますので、医師やクリニック選びは慎重に行いましょう。


なお、脂肪注入した唇のダウンタイムは7-10日程度で、、脂肪吸引した部位の回復は2-3週間程度必要になりますので、この方法をご希望の方は、ダウンタイム期間も計算に入れて治療計画を立てておくと良いでしょう。

皮弁法


唇の裏側の粘膜部分を、V字またはW字型に切開して唇を広げるようにして縫い合わせることにより、唇を縦方向に厚くすることできる治療です。この治療では、最大上下2~3mm程度皮膚を伸ばすことができ、一度手術を受ければその効果は永続的で、ヒアルロン酸注入のように再手術が必要ないというメリットがあります。


その一方で、高度な技術を必要とする手術であるため、医師の腕次第で仕上がりが決まり、技術的に未熟な医師が担当すると、左右のバランスが崩れるなどのトラブルが起こる可能性があります。この方法で唇を厚くしてみたいという方は、事前にクリニックの口コミをよく確認した上でカウンセリングを受けることをおすすめします。


この方法もまた2週間程度のダウンタイムがありますので、スケジュールをきちんと確認した上で治療計画を立てる必要があるでしょう。

手術には麻酔が用いられるため痛みはありませんが、手術後のダウンタイムでは鈍痛などを感じるため痛み止めなどが必要となります。

上口唇(じょうこうしん)短縮術

鼻のすぐ下の皮膚を切除して、上唇と鼻の距離を縮める方法です。この治療を受けると、上唇が少し上にめくれたような状態になり、内側の粘膜部分の一部が外部に露出することになりますので、それによって上唇に厚みができたように見えます。


この治療にも2週間程度のダウンタイムがありますので、しっかりと計画を立てた上で治療を受ける必要があるでしょう。

唇は厚くするだけではなく形状も大切


唇は、その厚みや大きさだけで印象が決まるのではなく、形状も非常に大切です。

口角が上がって笑顔に近い口元であれば優しい印象を与える事が出来ますし、上口唇中央の天使の弓と呼ばれる二つの盛り上がりを強調することでより魅力的な唇の形になる事もあります。


唇を整形する上で大切なのは、ただ厚みを作る事ではなく、顔の中でのバランスや、人に与えるイメージなどを総合的に判断して最適な形状を目指す事です。

治療方法を選ぶ際には、それぞれの方法によるメリットやデメリットだけではなく、自分の目指す唇の形に適した方法がどのような方法かという点をしっかり踏まえて考えるようにすると良いでしょう。

美容医療ではなく、一時的に唇のボリュームを増やす事が出来るメイクもある

美容医療による治療を受ける事が理想の厚い唇に近づくことができる最善の方法である事は間違いありません。

しかし、手術となると時間やお金が必要になりますし、失敗のリスクもゼロではありません。それならば、いきなり美容医療という方法を選択するのではなく、まずは手軽にできる一時的なボリュームアップ方法を利用してみるのも良いでしょう。

手軽なボリュームアップ方法としては、リップスティックを利用するものがあります。


通販などで販売されているカプサイシン配合のリップスティックには、カプサイシンの刺激で一時的に唇に厚みを持たせる効果を期待できます。また、血行が促進されるためリップの発色がよくなるというメリットもあります。

もちろん、リップスティックの性質上、オフしてしまえば元の状態には戻り、長期間効果が維持するという事はありません。

ですが、この方法であれば安価で実践できて、失敗のリスクは特にありません。また、ただ塗るだけというお手軽さですから、パーティーなどの急場にも対応することができます。


自分の理想的な唇を手に入れるために美容医療を利用する事は非常に有効な選択肢ですが、いきなり整形によって大きな変化を目指すのではなく、手軽に利用できるアイテムを使って、より自分の目指す唇の形状のイメージを明確にしていくという事も、唇の整形で満足できる結果を得るためのポイントです。

気になる方はカウンセリングを受けてみましょう

今回は4種類の唇を厚くする美容医療をご紹介してきましたが、ご自身でどの治療が適切かという点に関しては、やはり現在の唇の形状や、目指す形状によっても変わるため、まずはクリニックで医師のカウンセリングを受けてみると良いでしょう。


もちろんカウンセリングを受けたからといって必ず治療を受けなければならないということはありません。カウンセリングでは、医師からさまざまな治療を紹介されるはずですので、その説明をしっかりと聞いて上で、どの治療にするのかじっくりと検討してみると良いでしょう。

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