リオラビューティークリニック 上野院

中学入学と共に匂いが気になるようになりましたが娘自身は特に気にしている様子はありませんでした。明るい性格に救われた反面、自覚が無いために施術に踏み切るまでにとても時間がかかりました。
遺伝でこうなったことに親としての責任と負い目があったからだと思います。匂いのついた衣類や通学鞄を深夜にこっそり洗う(子どもの就寝を確認してから)のが毎日の日課でした。
本人が納得していない以上メスを入れる治療はできないと思い、他院でレーザー治療を2回試みました。二週間程は効果があるのでその後は制汗剤を使う(併用すれば匂いは軽減されました)というサイクルで3回目を検討していた頃、私自身の健康に不安を覚える出来事がありました。その時ふと自分がいなくなったらこの子はどうなるのだろうと漠然とした思いが沸いてきたのです。
そこからは覚悟を決め、娘を説得しました。

このクリニックを選んだ理由

一度で効果が期待できること、
治療やカウンセリングも含め未成年者への配慮を感じたからです。

カウンセリング・施術前の説明を受けた感想

診察を受けるのは、こちらで3院目でした。
1院目は美容クリニック。2院目は形成外科、美容外科も扱う個人病院。どの病院も親切でしたが、娘の感覚としては(自分は特に気にしていない匂いのことで)耳垢のこと、シャツに匂いは付きますか？汗のことは気になりますか？と、アポクリン腺や匂いに関わる問診が苦痛なのか2院目では『またか』という顔で下を向き返答もままならない状況でした。横から親が｢はい、匂いがあります。｣等と返すのも納得していない様子でした。
3院目となるこちらに経緯を説明したところ、カウンセリングを別々にする配慮をとってくださいました。
最初に親と院長先生のみ、その後子どもが入室します。
娘の前では話せなかった情報を事前に伝えられたことは本当にありがたかったです。
院長先生が、実際に使用する手術道具を見せながら手順を説明し、隣室のベッドで横になり匂いの程度を判定します。
看護師さんに匂いレベルを伝達する際も(子どもが見ているので)配慮してくださいました。

施術の内容・痛み・かかった時間

クワドラカットを選択しました。
汗腺の範囲が広いので2ヶ所(通常は1ヶ所)挿入口を作る可能性があると説明を受けていましたが、左右共に1ヶ所の切開で対応できました。
前日から麻酔用の塗り薬を塗布していたので、痛みは無かったようです。
手術の所要時間は1時間半位でした。

来院から施術後までの様子

上野院で施術を受けました。(院長先生が、通常は柏院で執刀のところ、予約日がたまたま上野院の勤務日でした)
往復電車です。手術後、片道1時間弱の電車を降りた後、本人は最寄り駅から自宅まで歩く(徒歩15分程)と言いましたが念のため車で帰宅しました。
帰宅後はゆっくり寝て欲しかったのですが、学校の宿題をすると言い出し、数時間机に向かっていました。麻酔が切れてからも特に痛みは気にならなかったそうです。

現時点までの経過

ガーゼ交換の動画が大変役に立ちました。病院では数秒数分で終了する交換作業に1時間近くかかり、下半身シャワー、洗髪の介助も初日はぐったりでしたが、お互い上達したように思います。
手術後の痛みは｢無いと思っていたけど(振り返ってみると)脇の下に、モヤモヤした違和感はあった。｣と話していました。

その他、クリニックへのメッセージなど

治療実績があり様々な患者と接してきた経験があるからこそ説明に説得力がありました。世間では施術を受けることに対して賛否両論あるとは思いますが、決心した子どもに対して、親に対して肯定的な声を掛けていただきありがとうございました。
医院の皆様も、温かく接してくださりありがとうございました。

施術後どのような経過を辿りましたか？

帰宅してすぐに机に向かって勉強を始めました。事前に本人が｢宿題(文章を書く)をしても良いですか？｣先生に確認をしてOKはいただいていたのですが、文字を書くときに無意識に脇の下を閉じていたようで固定が少し緩んでしまいました。
先生の説明では、手術直後でも脇の下を締めないこと(前ならえの先頭の様なイメージ)を徹底できれば机に向かうことは可能だそうです。

アフターケアの内容とその感想

ガーゼ交換は自宅で3回行う予定でしたが、2回目の画像診断で3回目は保護者の判断で見送っても良いとのこと、2回のガーゼ交換のままで抜糸をお願いしました。しょっちゅう机に向かっていたのが原因なのか擦り傷ができてしまい、軟膏塗布の後ガーゼを当てる期間が3～4日程伸びました。
画像診断で｢乾いてきたのでガーゼは外して良いですよ｣と助言をいただいたのですが｢傷口と洋服の接触が怖い｣と本人が言うので、その後もしばらく(気休めで)ガーゼを当てて学校へ行きました。

満足度、良かった点など

一番の懸念であった匂いの悩みから解放されたことに、本当に感謝しています。

その他、クリニックへのメッセージなど

自分や子どもは、こういう時代、こういう文化の中で生まれたのだから悩まなくてはいけないんだ。何世代も前に生まれていたら肩身の狭い思いをしなくても済んだのに、と思っていましたが、匂いによる悩みは、昔から存在していることを知りました。日本人で10%に満たない人達のために力を尽くしていただきありがとうございます。カウンセリングを通して自分自身の偏見にも気付きとても勉強になりました。手術の選択肢は患者の意思が第一ですが、このような治療が、前向きに引き継がれていくことを願っています。