手の甲に出来るシミの原因と解決法
シミ取り・肝斑・毛穴治療 (シミのレーザー治療)
公開日:2018/11/13
そうならないためには日ごろからしっかりとケアを行う必要がありますが、ちゃんとした対策を行うためには、まずは手の甲のシミのその原因を知っておかなくてはなりません。それでは、手の甲にシミが出来る原因と、解決法についてご紹介していきましょう。
グッと老けた印象に…手の甲のシミは何が原因? 解決策は?
いつの間にか出来ていた手の甲のシミ、その原因は以下のとおりです。また、原因別にそれぞれの解決策についても解説していますので、ぜひ、手の甲のシミ改善の知識として役立ててみてくださいね。
紫外線ダメージと加齢による肌の代謝低下
加齢と言われてしまったら身も蓋もないかもしれませんが、加齢によって手の甲のシミができやすくなることは事実です。
手の甲にできるようなシミの種類はその多くが「老人性色素斑」と呼ばれていますが、これは長年浴び続けてきた紫外線などの影響によって、加齢とともに発生しやすいというのが名称の由来にもなっています。
ただ、老人性色素斑という名前ではあるものの、必ずしも実際に年齢を重ねる事ができる要因というわけではなく、大きな原因は紫外線による肌老化。
紫外線を浴びると、人の肌ではその刺激によって活性酸素が作られ、肌の細胞が刺激を受けるようになります。この刺激が長年積み重なると、肌の細胞がダメージを受けて代謝しにくくなり、肌の老化が引き起こされます。
肌で作られたシミの色の元である「メラニン色素」は、通常であれば肌の代謝(ターンオーバー)とともに排出されていくのですが、老化した肌は代謝による生まれ変わりが減少するため、メラニンがなかなか体外に排出されず、シミの状態として残りやすくなります。
つまり、シミをそもそも作らないようにするためには紫外線などを浴び続けて肌の細胞がダメージを受ける事を防ぐというケアが大切で、日焼け止めなど紫外線から肌を防御するケアアイテムを有効利用する事が重要です。
また、紫外線以外でも摩擦刺激など肌への刺激は肌老化へと繋がるため、日々の手洗いなどについてもなるべく肌が刺激を受けないように注意する必要があります。
色素が薄いシミであればセルフケアでの解消も見込める
シミの中でも、まだメラニン色素の蓄積が少なく、肌の深くで完全に定着していない状態であれば、セルフケアでの解消も充分に可能です。
ただ、セルフケアといってもまず、新しいシミが作られないようにする事が大切である事は変わりなく、外出するときには必ず日焼け止めや手袋などで紫外線ブロック対策を行いましょう。
そしてその上で、ビタミンC誘導体やアルブチンなどが配合された美白目的での保湿クリームでケアを行うなどのケアを行いましょう。出来たばかりでまだ色素が薄いシミであれば、この方法だけで目立たなくなることがあります。
外用薬で早くシミを解消したいのであれば、医療機関で処方されるハイドロキノンが高配合されたようなクリームの利用が、特におすすめです。
また、それと同時にケミカルピーリングなどの施術を行うというのもひとつの有効な方法です。ピーリングは古く蓄積された余分な角質を剥がしてシミやくすみを薄くするのと同時に、ターンオーバーを早めて新しくキレイな肌の細胞が作られる事を促進する作用があるため、シミへの効果が見込めます。
特に、肌老化によってターンオーバーが遅くなってしまっている場合にはおすすめのケア方法の一つです。
色素が濃い(定着してしまった)シミはレーザーで除去を
色素が濃いシミや範囲が広がったようなシミは、メラニン色素が肌の浅い部分だけではなく、真皮層など深い部分に沈着してしまっている可能性も高くなるため、残念ながらセルフケアだけで解決することは難しいといえます。
この場合には、美容外科や美容皮膚科での治療を積極的に利用しましょう。
医療機関で取り扱っている各種レーザー治療であれば、肌の深い部分に沈着してしまったメラニン色素を破壊して排出させる事でシミを取り除くことができます。
シミは放置しておくと肌のダメージによって色が濃くなったり範囲が広がったりしてしまう場合があるので、なるべくシミの範囲が小さいうちに、治療を検討してみるとよいでしょう。
また、こういった濃いシミの中には脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)というイボの一種によるものもあり、場合によっては保険診療で除去する事が可能なケースもあります。
いずれにせよホームケアで解消が難しいようなシミは、小さ目の内に医療機関で除去してしまった方が早く、費用も安く済むので、なるべく早めに、カウンセリングだけでも受けておいてみてはいかがでしょうか。
虫刺されや怪我、やけどなどもシミの原因に
シミの大きな原因は紫外線などによる肌老化だとご紹介しましたが、小さな虫刺されや怪我、やけどなどの跡がそのまま色素沈着として残ることがあり、このような症状を「炎症後色素沈着」といいます。
虫刺されや怪我を肌におうと、その刺激を肌が外部からの攻撃と認識して、肌を守るためにメラニンを大量に作り出すようになり、そのメラニンによって肌が赤みや茶色みを帯びるようになります。
虫刺されや怪我の跡にできる赤みや色素による肌色の変化は、軽度であれば数日後から薄くなって間もなく目立たない状態になるため、基本的にはそこまで心配する必要はありません。
美白成分配合のハンドクリームなどを使用する事でも、早く解消させていく事が可能です。
しかし、虫刺されの跡を強く掻きむしってしまったり、炎症が酷い怪我や虫刺されで合った場合などは、その炎症が真皮層にまで達してしまい、メラニンがターンオーバーによって排出される角質層より深いところで定着してしまう場合があります。
こうなると普通のケアではシミがなかなか薄くならず、消えないものとして残ることがありますので、このような場合には以下の方法でのケアがおすすめです。
内服薬によるシミ治療
炎症後色素沈着を治療するために最適なものが、トラネキサム酸という肝斑の治療にも利用される内服薬。
お肌の炎症を抑え、メラニン生成も抑えることで徐々に色素を改善していきます。
ただし、トラネキサム酸は長期的に服用し続けると血栓ができる可能性などもあることから、しっかりと医師の指導の元で服用を行うことが大切です。
レーザー治療
老人性色素斑の時と同様、やはり肌の深くで色素沈着を引き起こしているシミの解消には、レーザー治療が効果的です。
レーザー治療によって色素細胞や、色素が定着している周辺の細胞を破壊し、体外への排出を促す事でシミを強力に除去していきます。
こんなときには皮膚科医に相談を!
ただのシミだと思いこんでいたら、実は早急な治療が必要な種類のシミだったということが稀にあります。シミが以下のように変化したら、迷わず皮膚科で診断と適切な治療を受けましょう。
・シミがほくろのように盛り上がってきた
・シミ部分に痒みが発生した
これらの症状が現れたら、場合によっては腫瘍の可能性が考えられます。腫瘍といってもそのほとんどが良性で、皮膚がんのように深刻なトラブルとなる事は稀ですが、どちらにせよ早く解消した方が健康面でも美容面でも安心ですので、まずは怖がらずに、皮膚科医に相談してみましょう。
もし悪性の腫瘍であったとしても、早期発見・早期治療で完治させることも可能ですので、少しでもおかしいと感じたのなら、皮膚科医による正確な診断を受けることが大切です。
手の甲のシミは解決できます
手の甲のシミの色素が薄ければセルフケアで改善できますし、色素が濃かったり範囲が広がったりした場合には治療で改善できます。手の甲のシミを見つけると「歳だな…」と落ち込むかもしれませんが、今回ご紹介してきたように、解決できる方法はいくつもあります。
手の甲のシミはコンシーラーなどで隠すこともできますが、それでは根本的な解決にはなりません。根本的に解決したいのなら、セルフケアや医療機関で、シミをしっかりと消していくようなケアを行っていきましょう。