ミラドライは、皮膚を切らずに、傷跡を残さず、ワキガ・多汗症を治療できる新しい治療法です。
マイクロ波(電磁波)を利用し、汗の原因となる【エクリン汗腺】と、匂いの原因となる【アポクリン汗腺】に熱ダメージを与え、汗腺の発汗機能を抑えてワキガ・多汗症によるワキ汗と臭いの悩みを解決する治療機器です。
ミラドライに使用されるマイクロ波は水分に反応して熱を発するため、水分の多い汗腺には大きなダメージを与え、水分の少ない周辺組織へのダメージを最小限に抑えることのできる治療なので、外科的なワキガ・多汗症治療のように術後のダウンタイムや傷跡を気にすることなく治療を受けられます。
ミラドライはアメリカFDA(Food and Drug Administration:日本の厚生労働省にあたる機関)に腋臭症・多汗症の治療に使用される医療機器として唯一承認を受けた安全性の高い治療です。
◎ワキガ・多汗症の原因
ワキ汗は、【エクリン汗腺】、【アポクリン汗腺】という皮膚のすぐ下にある2種類の汗腺から分泌されます。
【エクリン汗腺】は全身に分布し、暑いときや運動後、辛いものを食べたときなど、体内の熱を放出して体温調整を行うためにかく汗、また緊張による汗などを分泌します。エクリン汗腺から分泌される汗は通常無色透明で無臭、さらっとしているのが特徴ですが、ストレスや疲労によって、汗に疲労物質や老廃物がまざったり、発汗後に清潔な状態にせず長時間放置したりすると、臭いの原因となることもあります。
エクリン汗腺から分泌される汗が多い症状を【多汗症】といい、体質により発症することもありますが、精神的なストレス、食生活やホルモンバランスの乱れ、その他の疾病などにより交感神経が正常に働かなくなることで症状が現れることもあります。ワキや手の平、足の裏、頭部など、症状が出る箇所は人それぞれ異なります。
【アポクリン汗腺】は、主にワキの下、乳輪周り、ヘソ周り、性器周辺、耳の穴などに分布し、アポクリン汗腺から分泌された汗は黄ばんだ色味を帯び、濃く粘り気があります。脂肪やタンパク質、老廃物、鉄分などを含み、これらが腋下の皮膚表面や腋毛内に常在する細菌などによって分解されることで臭いを発します。この臭いが【ワキガ】の臭いであり、アポクリン汗腺が多い場合、ワキガになる可能性が高くなります。
◎ミラドライ治療のメカニズム
ミラドライは、がん治療のための医療機器や電子レンジなどに幅広く利用されているマイクロ波(電磁波)を使用し、ワキガ・多汗症の原因となる2種類の汗腺の機能を破壊させることでワキ汗の量や臭いを改善する治療です。
ワキガ・多汗症治療は、ワキ汗や臭いの原因となる腋下の汗腺を取り除くことで治療しますが、皮膚を切開して医師が直接汗腺を取り除く剪除法(皮弁法)の他に、切開範囲を1cm程度の最小範囲に抑え、細い管を通して汗腺を吸い取ったり超音波を照射したりする治療方法もありますが、ミラドライによる治療はミラウェーブ(マイクロ波)を外側から照射するだけで汗腺を破壊することができ、切開を全く行わないため、傷跡が残らないことが何よりの特徴です。
また、ミラウェーブは水分に反応するマイクロ波であるため、水分の多い汗腺に大きなダメージを与え、その機能を破壊させることができ、腋下の皮膚表面や周辺組織のダメージを最小限に抑えてワキガ・多汗症の治療ができます。
◎ミラドライによる治療法
①照射前に、専用のテンプレートによってマーキングを行い、照射箇所を正確に決定します。治療箇所全体に局所麻酔をした後、ミラドライのハンドピースをマーキングに沿って当て、順に照射していきます。
②ミラドライのハンドピースは照射部位の皮膚を吸引し、固定してから作動するため照射箇所の打ち漏れがなく安心です。エクリン腺とアポクリン腺が集中している層へマイクロウェーブをターゲット照射すると、エネルギーが汗腺に含まれる水分子を振動させ、熱エネルギーを発生し、その熱が汗腺を破壊します。ミラドライはコンピュータ制御によって自動的にエネルギーの深さと幅を最適化します。
③ラドライのクーリングシステムが皮膚表面から真皮層にかけての皮膚を冷却、保護しながら、汗腺の多く存在する皮下2〜3mmの層に集中照射します。熱の及ぶ深さや照射幅は最適に制御されるように設計されているため、安心・安全な治療です。