医師が解説 一晩でニキビを治したい!即効性のある治療法ある?
ニキビ・ニキビ跡の治療 (ケミカルピーリング)
公開日:2024/02/20
これができると、小さくてもずっと気になってしまいますよね。
触ってはいけないとわかっていても、ついつい触りたくなってしまいます。
気になるニキビを少しでも早く方法はないのでしょうか?
意外と知らないニキビのできる理由やできてしまった時の対処法、やってはいけないことなどについてご紹介します。ニキビで悩んでいる人はぜひ参考にしてみてください。
<ニキビができる理由>
ニキビとは、毛穴に皮脂が溜まり雑菌が繁殖して炎症を起こしている状態のことです。おもに顔全体、額・頬・口の周り・下あごなどに現れますが、背中や胸など体に現れることもあります。
ニキビができるおもな理由は、3つあります。
1. 毛穴の詰まり
2. アクネ菌の増殖
3. 皮脂の過剰な分泌
肌には、古い皮膚が剥がれ落ちて新しい皮膚に生まれ変わる、「ターンオーバー」と呼ばれるサイクルがあります。このサイクルが乱れると、古い皮膚が剥れないまま毛穴が詰まり、皮脂も詰まってしまいます。さらに皮脂を栄養とするアクネ菌が増殖し、炎症を起こします。これがニキビの発生です。
また、糖分・油分をとりすぎて、バランスの悪い食生活、思春期による男性ホルモンの増加などによって皮脂が過剰に分泌されてしまうと、アクネ菌もさらに増殖します。これらの原因が合わさることでニキビが発生し、悪化していきます。
<一晩でニキビを治すことは可能?>
一晩でニキビを完治させることは、クリニックの治療でもかなり難しいです。ただし、ニキビの症状改善を少しでも早めたい時には、例えば次のような対処をすることが可能です。
・抗炎症薬を塗布する
赤ニキビを一晩で目立たないようにするためには、薬局で販売されている軟膏の抗炎症薬がおすすめです。洗顔後、ニキビを覆うように抗炎症薬を塗ります。抗炎症薬には、湿疹だけでなくニキビの炎症にも効果的です。
・ニキビパッチを貼る
ニキビパッチは、ニキビに貼るシールのことをいいます。ニキビができて敏感になっている部分を細菌や紫外線などの外部刺激から保護でき、ニキビの悪化や進行を抑えます。ニキビを治療するものではないので、応急処置的に利用しましょう。
・抗生物質によって炎症を抑える
炎症を起こして赤くなったニキビは、さらに悪化すると毛穴の中で膿が溜まってしまうことがあります。膿がたまったニキビには抗生物質が有効です。
膿に繁殖している菌を殺して炎症を抑えます。また、抗炎症薬やニキビパッチは市販でも購入できますが、抗生物質は医師による処方が必要です。
<早く改善できるニキビの種類>
ニキビは段階によって「白ニキビ」「黒ニキビ」「赤ニキビ」「黄ニキビ」の4種類に分けられます。順番に詳しく見ていきましょう。
・白ニキビ
ニキビの初期段階で見た目が白~乳白色です。毛穴に皮脂が詰まった状態で、外見ではわかりにくいですが皮膚の内側では皮脂が溜まっています。
・黒ニキビ
白ニキビから少し段階が進み、悪化した状態になると、溜まった皮脂が盛り上がり、あいた毛穴から酸素に触れた皮脂が酸化して黒くなります。この状態を「黒ニキビ」と呼び、白ニキビと合わせて「コメド」「面ぽう」などとも呼ばれ、触ると肌がざらざらするという特徴があります。
・赤ニキビ
黒ニキビがさらに悪化すると、毛穴に溜まった皮脂に菌が繁殖し、炎症を起こしてニキビとその周辺の皮膚が赤く腫れあがります。一般的にこの状態が「ニキビ」と呼ばれるもので、人によってはかゆみや痛みを伴うでしょう。
・黄ニキビ
赤ニキビがさらに重症化すると、繁殖した菌が膿を出します。赤く腫れた患部の中心で、毛穴の中で溜まった膿が黄色く見えるため「黄ニキビ」と呼びます。
この状態のニキビを自分の手で潰してしまう人もいますが、悪化する可能性があるので潰したり触ったりせず、皮膚科を受診することがおすすめです。
<クリニック・医療機関でできるニキビの応急処置>
一方で、ニキビでも医療機関を受診した方がいいケースもあります。
赤ニキビがさらに悪化して膿が溜まった「黄ニキビ」になってしまったり、ニキビが顔全体に広がってしまったり、ニキビそのものに痛みやかゆみがある場合は早めに医療機関を受診してください。
また、市販薬を使用し続けて1週間以上経っても改善が見られない場合は、ニキビと症状が似ている別の皮膚疾患の可能性もあります。ニキビだからとためらわないで、医療機関へ相談しましょう。
クリニック・医療機関で受けられるニキビ治療の例としては、下記が代表的です。
ケミカルピーリング
イオン導入
美肌再生フラクショナルRF
ダーマペン
エレクトロポーション ほか