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婦人科形成

膣縮小

膣縮小には大きく分けて以下の3種類があります。

■入り口の縫縮
入り口部分の膣粘膜と筋肉を切除縫合して引き寄せて膣を狭くします。
ただし、これはあくまでも「入り口部分3センチ程度の範囲」でしか、効果が得られません。
実は膣はその内部にいくと直腸の粘膜と接しています。
あまり奥まで手術操作を加えると直腸粘膜を傷つけてしまい、最悪の場合は直腸と膣が交通してしまう「膣直腸ろう」を形成して「膣から便が出てくる」という大変な状態になります。
狭さの程度は手術中に患者様自身で確認して、リクエストできます。溶ける糸で縫合しますので抜糸は不要です。

シャワーは翌日から、セックス等は3~4週間後から可能です。

■入り口の巾着縫合
これは女性がよく持っている「巾着バッグ」と同様に「膣の入り口の外周を筋膜を使って粘膜下でぐるりと一周にわたって引き締めてしまう」方法です。
採取してくる(ドナー)部分は太ももの外側の大腿筋膜です。筋膜は固さのある繊維性の組織です。

場合によっては前腕の長掌腱も使用します。
この治療方法で使用する組織は自己組織ですので、拒絶反応が起こらないのが特徴です。

引き締めの程度は手術中に確認する事も可能です。
この手術の弱点は手術後に予定よりも引き締め効果が高まって(拘縮)しまい、膣の入り口が狭くなる可能性がある点です。

もちろん、そのような場合は修正を加えることによって改善されます。

■内部の脂肪注入法
前者の2つの治療方法はあくまでも膣の入り口の問題解決でしたが、膣内部のゆるみ(すき間)を気にする方も多くいます。
そのような場合は内部の膣粘膜下に自分の脂肪を注入して狭くする「自己脂肪注入法」をお勧めしています。

脂肪を採取する部分は太ももの内側などです。
自分の脂肪を利用する訳ですので感染症やアレルギーの心配などのない安心な方法です。

ただし、注入された脂肪は100%正着する訳ではなく、ある程度(平均50%程度)吸収されてしまいますので、2~3回の注入をお勧めします。
脂肪の採取、注入とも全て注射器ですので傷や抜糸の心配のない方法です。