目立つ毛穴を消す方法はあるのか。毛穴の開きは原因で対処法も異なる
シミ取り・肝斑・毛穴治療 (毛穴の引き締め)
公開日:2019/07/11
しかも、毛穴はメイクで隠そうとすると厚塗りに見えてしまったり、返って余計に目立ってしまったりする事もあり、隠そうという努力がむしろ悪く働いてしまう事もしばしば。
なんとか早急に処置をしたいものですが、毎日のスキンケアを頑張ってみたり、毛穴解消の美容グッズを使ってみたりしても全然解消されないという方も多いのではないでしょうか。
実は、毛穴の開きと一言に言っても様々な原因の種類があり、それぞれ対処法も異なります。
今回は、既に目立ってしまった毛穴を消す方法はあるのか、その原因と対処法についてケース別に徹底解説いたします。
監修 宇井千穂
やさしい美容皮膚科・皮フ科 秋葉原院/シミレーザー東京 院長
2004年 公立福生病院勤務
2006年 土佐清水病院勤務 同時に非常勤として銀座の某クリニック勤務
2019年 やさしい美容皮膚科・皮フ科秋葉原院 開院
毛穴の役割とは?
毛穴なんて無ければ良いのに……なんて、美肌を目指す女性にとって、毛穴というのはその存在自体がマイナス要素のものに受け取られがちです。
しかし、本来毛穴とは私たちの体にとってなくてはならないもの。毛穴が目立たないようにしっかりとしたケアや解消法を受けるためにも、まずは毛穴の役割をしっかりと理解するようにしましょう。
体温調節機能
毛穴が持つ大きな役割の一つが、体温の調節です。人の体温は常に一定の温度に保たれる事で、健康な生活が送れますが、その為の重要な役割の一部を担っているのが毛穴になります。
具体的には、毛穴は開いたり閉じたりする事で、肌が空気に触れている面積を調節し、体温の放出を抑えたり、促進したりしています。
寒い時には毛穴も縮こまる事で空気に触れる面積を小さくし、体温が逃げてしまうのを防ぎ、逆に熱い時には毛穴が開いて空気中に体温を放出させやすくします。
肌を守るバリア機能
毛穴の内部には、皮膚を滑らかにする皮脂を分泌する皮脂腺があります。
皮脂というとこれも「ニキビ」や「体臭」といったイメージからあまり良い印象を持たれないものですが、皮脂が汗と混ざって出来た皮脂膜が、天然のクリームとして肌の保湿機能の一部を担っています。
また、皮脂の一部が肌の常在菌によって分解され、脂肪酸が作られる事で、肌を弱酸性に保ち、雑菌が繁殖する事も防いでいます。
更に、特定の部位にある毛穴には「アポクリン汗腺」という汗腺が存在していて、この汗腺から分泌されるタンパク質などが多い汗が、フェロモンとして働くニオイの元となります。
ただし、日本ではアポクリン腺の影響によって生じるニオイは「ワキガ」などとして敬遠されやすく、マイナスの働きとしてとられる場合もあります。
同じ汗腺でも、水分の多い汗をかく「エクリン腺」は毛穴と別の場所にあるため、水分が多い汗は毛穴から出るものではありません。
毒素、老廃物の排出機能
食生活の添加物、農薬、脂質などの摂取により定期的に溜まってしまう毒素や老廃物。
毛穴から分泌される汗や皮脂はこうした体内の毒素や老廃物を排出するいわゆるデトックス機能としても働きます。
毛穴が目立つ原因は主に4種類
このように毛穴は人間の体にとってなくてはならないものであり、毛穴自体を完全に消すことはできませんが、美肌にとって問題である毛穴が「目立ってしまうこと」は解消する事が出来ます。
まずは、毛穴が目立つ原因について、主な4種類をご紹介します。自分自身の毛穴が目立つ原因がどのパターンに近いかを見てみましょう。
汚れによって目立つ毛穴
空気中のほこりや、メイクの落とし残し。古い角質など、毎日の生活の中で毛穴に汚れがたまってしまう事があります。このたまった汚れに、毛穴から分泌される皮脂が混ざると、通常はサラサラで流れていく皮脂も、ドロドロになって毛穴に詰まらせ「角栓」となってしまう事があります。角栓で毛穴が詰まると、毛穴内部に皮脂などがたまって小さなふくらみ「白ニキビ」となるため、皮膚の表面がざらつく上、汚れで毛穴が押し広げられるため、毛穴が目立つようになります。
ニキビの原因ともされる角栓は、70%が既に死んだ細胞である角質というタンパク質で、30%が皮脂からできています。この角栓がきれいに落とされず毛穴に残ったまま一定期間が経過すると、酸化して黒ズミに変わり、ますます毛穴が目立つようになります。では、毛穴に汚れが溜まる原因はどういったことによるものなのでしょうか?
皮脂の過剰分泌
オイリー肌の人や、脂っこい食事をとった後などでは皮脂が過剰に分泌されるため、角栓や毛穴の詰まりも起こりやすくなります。
ちなみに、皮脂の分泌量というのは通常加齢によって徐々に減少するため、皮脂の過剰分泌によって毛穴に汚れが詰まり、開いてしまうというのは主に10~20代までの若い世代の人や、男性に見られやすい症状です。
ただし、30~40代以降の女性であってもホルモンバランスの乱れによって男性ホルモンの働きなどが優位になると、皮脂が過剰分泌を起こすことがあります。
インナードライ肌になっていると更にトラブルになりやすい
インナードライとは、皮膚の表面は皮脂分泌が活発でテカっているのに、実は皮膚の奥は乾燥している肌質のことです。皮脂の分泌が多いため一見すると脂性肌にも見えますが、肌の潤いが無いためかさつきや痒みなどを感じやすくなります。
なぜインナードライ肌になってしまうのかというと、肌は乾燥していると、肌を守ろうとして皮脂分泌が過剰になるという事が理由にあります。
ゴシゴシと擦ったりする間違えた洗顔などによって肌内部の保湿成分が流出してしまうと、肌自体の保湿能力が低下し、その分を補うように皮脂が分泌される事でインナードライの状態が進行します。
皮脂によって水分が保持されはしますが、肌自体の代謝を高めて保湿機能を高めない限りは根本的な改善されません。
乾燥によって肌のバリア機能が低下しつつ、皮脂過剰によって毛穴が詰まりやすくなるため、最も毛穴の開きやニキビなどのトラブルが発生しやすい肌質であると言えます。
外気の埃・メイク汚れの残留
自分ではクレンジングや洗顔を完璧にしたつもりでも、その落とし方が不十分であると、外気の埃やメイクが落としきれずに残留物となって毛穴に残ってしまいます。
特に、濃いメイクなのに肌に優しいという理由で弱い洗浄力のクレンジング剤を利用するなど、メイク落としの方法が適切でない場合は多く、毛穴をカバーするために濃いメイクをしがちな方ではありがちなミスともいえます。
クレンジングは、肌の状態やメイクの強度などに合わせて適切に利用する事が大切で、薄いナチュラルメイクであればコールドクリームなどを丁寧に使い、濃いアイメイクはアイメイク用の強いクレンジングを利用するなど、細かく使い分けるようにすると良いでしょう。
ターンオーバーの乱れによる古い角質の堆積
人間の皮膚は、若くターンオーバーが活発な頃であれば28日周期で入れ替わっていますが、加齢やストレス、紫外線などの影響によって、ターンオーバーの周期は長くなります。
すると、肌のバリア機能が低下してしまわないように、古い角質がなかなか剥がれ落ちなくなり、肌表面には古い角質が残りやすくなります。
この古い角質と皮脂が混ざると角栓が出来てしまうため、毛穴を詰まらせて目立たせてしまいます。
乾燥によって目立つ毛穴
一般的に、毛穴が目立つといえば皮脂が詰まっているという状況のイメージが色濃いですが、実は肌の乾燥によっても毛穴が目立ってしまうことがあります。
乾燥が原因で毛穴が目立ってしまう最大の原因は肌の保湿・水分不足によるキメの乱れ。肌のキメには、細かい溝である皮溝(ひこう)と、溝に囲まれて丘のように高くなっている皮丘(ひきゅう)という部分があります。肌のキメが細かい人とはこの皮丘に水分量が多く、ふっくらと弾力があり、皮溝の幅が狭い人のことです。
しかし、肌が乾燥して皮丘の水分量が少なくなると皮溝の幅が広がり、肌のキメも荒く、毛穴が目立つようになります。
また、肌が乾燥すると細胞がダメージを受けやすくなって代謝が低下するため、特に毛穴周辺のターンオーバーが乱れるようになると、毛穴周辺の肌がすり鉢状に薄くなり、毛穴が目立つようになります。
たるみによって目立つ毛穴
加齢によって発生しやすい毛穴のトラブルが、たるみ毛穴という症状です。主に30~40代ぐらいからの女性に多く見受けられます。
たるみ毛穴は、加齢以外にも紫外線ダメージや肌の乾燥といった影響によって、真皮にあるコラーゲンやエラスチンなどの、肌のハリを作っている成分が減少し、肌がたるむ事で毛穴も一緒にたるんで目立つようになるというものです。
コラーゲンは真皮層内の線維芽細胞で作られていますが、加齢とともに作られる分量が減少していく他、紫外線など影響で線維芽細胞やコラーゲン繊維そのものが破壊されてしまい、減少していってしまいます。
たるみ毛穴の形状には特徴があり、縦に長い楕円形、涙型をしていればその可能性が高いですので、ご自身の毛穴の開きの形状を鏡でよくチェックしてみましょう。
ニキビ跡のクレーターなどの毛穴
毛穴のトラブルとして多くの人が悩みやすいものがニキビですが、ニキビの症状が進行する事でも毛穴が目立つようになる事があります。
その最たるものが「クレーター」と呼ばれるニキビ跡で、この状態になるとセルフケアでの解消が難しく、クリニックでの治療が必要となります。
クレーター状のニキビ跡が出来てしまう流れとしては、まずニキビが毛穴の深くにまで進行する事から始まります。
ニキビは毛穴に詰まった皮脂を栄養として、アクネ菌という常在菌が過剰に繁殖し、菌が作り出した脂肪酸という酸性の物質によって肌の細胞が傷つき炎症を起こすものですが、毛穴の詰まりが中々解消されず、炎症が長引くと、肌のダメージは徐々に深くまで広がり、真皮層部分に到達してしまう事があります。
真皮層は肌のハリを保っている部分ですが、この部分が破壊される事で肌がくぼんだ状態となります。
ただし、人の細胞はある程度自然に回復する機能を持っているため、ニキビの炎症が治まって、傷ついた真皮層がちゃんと回復されれば、クレーターが出来る事はありません。問題になるのは、特に真皮層が広く傷ついた場合で、この場合は広くダメージを負った部分を急いで治そうと体が働き、急激に多量のコラーゲン組織が作られるようになります。しかし、急に沢山のコラーゲンが作られる事でコラーゲン同士が絡まり合ってしまう事があり、これが「瘢痕化」といって、肌の組織に硬い部分を作り出してしまう原因となります。
瘢痕化が起こった肌は、基本的にずっと硬い状態のままとなってしまうため、ニキビが深く進行した場合に肌がくぼんだ状態で固まり、クレーター状のニキビ跡となってしまうのです。
クレーター状で固まってしまった毛穴については、レーザー治療などによる解消が必要となります。
目立つ毛穴の解消はまず洗顔の見直しを
汚れにより目立ってしまった毛穴を改善する一番の方法は、洗顔方法を見直すことです。
実は本当にきちんと正しい洗顔方法を行えている人はそう多くありません。
毛穴が目立つことに悩んでいる人にありがちなNGクレンジング洗顔法は以下のようなものです。
・皮脂などの汚れが残っているのにぬるま湯だけで洗顔している
・スクラブなど角質を削り取る洗顔料を使っている
・洗顔料かクレンジング量を使う量が少ない
・メイクの濃さに合わせたクレンジングを選んでいない
・洗顔料を原液のまま肌につけて洗う
・クレンジングや洗顔の時にゴシゴシと擦る
スキンケアというとどうしても洗顔後に行うケアのイメージが強くなりがちですが、そもそも洗顔でしっかり汚れを落としきれていなかったり、肌を傷つけるような状態となっていたりしては、毛穴トラブルが解消される事はありません。
まずは正しい洗顔方法を身につけましょう。
肌の乾燥解に消は保湿ケアの見直しを
乾燥による毛穴の目立ちが気になる人には、保湿ケアの見直しが必要になります。コスメ選びはもちろんですが、普段のスキンケアのステップも今一度見直してみましょう。
乾燥肌対策に必須のコスメ成分とは?
肌に必要な保湿ケアは、大きく分けて3ステップ。
一つ目が、化粧水などによる水分自体の補給。
二つ目が、肌内部で潤いと保つケア。
三つ目が、肌表面にフタをして水分を逃がさないようにするケアです。
この中で特に多くの方が忘れがちなのが肌内部のケアで、肌内部にしっかりと水分を保持する機能がなければ、肌のバリア機能を正常に保つことはできません。
通常、この肌内部の保湿機能は「細胞間脂質」や「天然保湿因子」といった肌本来の成分が担っていますが、こういった保湿成分はターンオーバーの乱れや、加齢、洗顔などによって減少していってしまうため、スキンケアとして適度に取り入れる事が大切です。
肌内部のケアとして取り入れたい成分としては、細胞間脂質の一つでもある「セラミド」や、角質層に浸透して保湿機能として働く「ナノ化ヒアルロン酸」「ナノ化コラーゲン」などがあります。
乾燥肌対策の正しいスキンケアステップ
①クレンジング
余分な皮脂まで落とさないよう、クレンジング剤の選び方にも気を配る必要があります。できればクリームタイプ、ミルクタイプかテクスチャーが硬めのジェルタイプなど、うるおいを落とさない優しい成分のものを使うようにしましょう。
また、アイメイクなど強いメイク部分については擦って落とすのではなく、専用のリムーバーを利用するなどして、なるべく負担なく除去するようにしましょう。
②洗顔
どのような洗顔料を使うにしても、十分に泡立てる事、手が直接肌に触れないように優しく洗う事、そして熱すぎないぬるま湯で、優しく綺麗に洗い流す事を心がけましょう。
洗顔はとにかく刺激を避けつつ、綺麗に皮脂などを落とす事が大切です。
スクラブや酵素、ピーリングといった洗顔は、正しく使えば肌のケアに有用ですが、逆効果になりやすい洗顔料でもあるので、注意しましょう。
③肌内部のケア
洗顔後はまず化粧水などで水分を補給し、その後、角質に浸透するタイプの保湿美容液などを利用しましょう。
肌内部の保湿成分は肌のターンオーバーによって作られるため、ターンオーバーを促進する幹細胞コスメや成長因子などを取り入れるのも良いでしょう。
なるべくたっぷり肌に浸透させるように、パックなどを利用するのもおすすめです。
④肌表面にフタをするケア
最後に、乳液やクリームといった、油膜で肌にフタをするケアを行います。
ただし、元々肌が脂性肌の方など、ベタツキが気になる場合はコスメで取り入れない方が良い場合もあります。
注意が必要なのはオイルによるケアで、特に不飽和脂肪酸が多く含まれたオイルなどを塗ってしまうと、肌内部の保湿成分を減少させてしまったり、肌荒れが起こりやすくなったりする可能性があります。
ターンオーバーの改善が肌の保湿力を引き上げる
肌の保湿力を改善するためには、やはり肌のターンオーバーの正常化がとても大切です。
ターンオーバーは若く代謝が活発な頃であれば28日周期とされていますが、加齢や生活習慣の乱れにより肌のターンオーバーは乱れ、正常に機能しなくなります。
ターンオーバーは早くなりすぎても、遅くなりすぎても良くありません。
ターンオーバーが遅くなる原因
加齢や肌の水分不足、栄養不足などにより、ターンオーバーは遅くなっていきます。
特に加齢の影響は大きく、ターンオーバー周期は年齢の1,5倍とも言われるように、30歳であれば45日、40歳であれば60日と長引いていきます。
ターンオーバーが遅くなると、古い角質が中々はがれなくなり、角質層が厚くなり肌がゴワゴワしてしまいます。また、皮膚の表面に汚れが溜まってしまい毛穴が詰まりやすくなります。
ターンオーバーが早過ぎになる原因
過剰な洗顔などで角質を剥がし過ぎると、剥がれた分の角質によるバリア機能を取り戻そうと、肌は急ピッチで新しい細胞を作り出すようになります。
これが一時的であれば良いのですが、毎日過剰に角質を取り除いていると肌がどんどん新しい細胞を作ってもバリア機能の回復が間に合わなくなり、ビニール肌と呼ばれるような肌の正常な機能が失われた状態になっていきます。
肌の細胞は新しく出来てから、ある程度の時間と共にセラミドなどの保湿成分を作り出しますが、ターンオーバーがどんどん早まっていくと、こうしたバリア機能を十分に作り出せないまま、表皮側に押し上げられてしまう事になり、十分な保湿機能のない肌質となってしまうのです。
ターンオーバーの乱れを解消するためには
このように乱れてしまった肌のターンオーバーを正すためには、まず正しい洗顔やバランスの良い食事、十分な睡眠、そして紫外線やストレスによるダメージの回避といったケアが大切です。
しかし、一度大きく乱れてしまった状態から健康な状態に回復させるのは困難が伴います。
その場合には、一度医療ケアでしっかりとリセットし、健康な状態に改善した上で適切なケアを行う方が、ストレスなく美しい肌を手に入れるために有効です。
古い角質が蓄積している時はケミカルピーリング
肌に古い角質が蓄積している時の代表的な対処法としてはケミカルピーリングが有効です。ケミカルピーリングとは、フルーツ酸、グリコール酸、乳酸などのピーリング薬剤を使用し、角質を剥離させ、肌のターンオーバーを促進させるケアです。
ターンオーバーを促進させることで、ニキビの原因となるアクネ菌の殺菌、皮脂分泌の抑制、毛穴のつまりの改善効果も期待できます。
ケミカルピーリングは、酸を使うことで軽度の炎症反応を起こさせることによって、代謝が低下している肌に表皮の再生を促進させます。また、角質層の構造や形状、配列を整える効果もあり肌のキメも細かくなります。
ピーリングケアは医療機関以外でも行っているところがありますが、肌質の正確な見極めや、十分に効果を発揮できる濃度の施術を行えるのは医療機関のみです。
早すぎるターンオーバーは軟膏薬などで対応
ターンオーバーが早すぎる場合は、基本的には過剰なケアを止める事が重要ですが、ただやめようとしても肌のバリア機能低下によって痒みを感じるなど、そのまま解消する事が難しい場合もあります。
こういった時にも、医療機関であれば痒みを止める軟膏の処方などにより、適切なケアが行いやすくなります。
また、その他にもイオン導入などによって肌のバリア機能を高める美容成分の導入が可能ですので、肌質改善という点でもまず一度皮膚合クリニックに相談してみると良いでしょう。
たるみ毛穴は光治療などで真皮からケアする
肌内部のコラーゲン減少によって発生する、たるみ毛穴改善にオススメな方法が光治療(IPL光治療)です。
IPL光治療は、単一波長のレーザーとは異なり500~1200nmと、光の幅が広いのが特徴です。
光治療機械の光の幅は、肌悩みによって調整も可能で、一般的には数字の小さいものが鼻の表皮に近いメラニン色素に反応するため、シミやそばかすの治療として使われることが多く、数字の大きなものほど真皮層に近いところに光が浸透するためコラーゲンを生成し、肌の内側から再生能力を高め、保湿力を蘇らせ、伸びてしまった毛穴も引き締め、たるんだ肌を回復させる効果が期待できます。
IPL光治療はレーザー治療のように痛みや刺激が少なく、ダウンタイムも「ノーダウンタイム」の治療法として知られています。ただし、IPL光治療は1回で施術が完了する方法ではなく、効果の持続のためには3週間~1ヶ月に1回ほど通って定期的なメンテナンスが必要になります。
それ以外にも、たるみの状態が大きい場合にはレーザー治療や、ラジオ波を使ったサーマクール、HIFUという超音波治療など、症状の状態に合わせた治療法があります。
クレーターはフラクショナルレーザーなど専門的な治療を
肌表面がボコボコして見た目も悪く、深刻な肌悩みとなるクレーター状のニキビ跡。前述の通り、クレーターは真皮層でのトラブルであるため、セルフケアでの改善が難しく、専門的な治療が必要となります。
このクレーターに現在最も有効な効果を発揮している治療方法がフラクショナルレーザーです。
フラクショナルレーザーとは、真皮層内0.5~1mmの深さに肉眼では見えにくい微小の細い穴をレーザーで開け、真皮層に熱ダメージを加える手法。この熱ダメージによって瘢痕化が起こっている部分の細胞を正常な細胞に入れ替わるように促し、クレーターによる肌の凹凸を滑らかにします。
フラクショナルレーザーにもいくつかの種類がありますが、肌へのダメージが少ないものであれば、術後2~3日は痛みや腫れが続くことがありますが3日ほどでこの症状はほぼ引き、その後5日~1週間ほどで皮膚がどんどん改善していきます。
ただし、1回の治療では肌の10%程度が回復できる程度となるため、クレーターを完全に解消するためにはある程度の回数治療を行う必要があります。
クレーター改善だけではなく、肌のハリを取り戻すなど肌質改善に大きな効果を発揮する治療法ですので、本気のケアを行うのであれば是非取り入れてみると良いでしょう。
まとめ
毛穴の目立ちを解消するためには、自分自身の毛穴トラブルがどのような原因で引き起こされているのかを正確に認識して、最適なケア方法を取り入れる事が大切です。
世の中に流通している毛穴解消グッズの殆どは毛穴の「汚れ」を取り除くという目的のものですが、乾燥やたるみ、そしてクレーターといったタイプの毛穴はこういったケアが逆効果になってしまう事もありますので、まずはしっかりと原因を見直しましょう。
毛穴の開きの原因がなんなのか、そして最適な対策を行うためにはどうしたら良いのかというのを判断するためにも、まず一度医療機関で相談してみるのもオススメです。