表情ジワの予防・消す対策〜眉間やおでこ、ほうれい線などの治療法など徹底解説〜
しわ・たるみ整形(注入、糸、フェイスリフト) (ヒアルロン酸注入(シワ・たるみ治療))
公開日:2018/11/12
若くてもできる表情ジワについて、対策をまとめました。
表情ジワができる原因
表情によって動く部分にできるシワ「表情ジワ」ですが、真顔でも表情ジワが残ってしまうのはなぜでしょうか?その原因としてはこれらのことが考えられます。
・表情グセがある(常に笑顔、怒りっぽいなど)
・老化
・乾燥によるたるみ
表情豊かな人が表情ジワが出るようなイメージがありますが、意外とそういうわけでもなく、実は同じような表情の癖があったり、日常的によくしている表情でシワができると考えられます。
表情ジワの種類
表情の変化によって出るシワは年齢にかかわらず誰にでも出ますが、無表情の時にも出るような表情ジワは、その人の日頃の癖やライフスタイルなどが出ます。
おでこの横シワ
眉を上に引き上げた時に出るおでこのシワ。普通は驚いた時などに出るシワですが、加齢などでまぶたの筋肉が伸びてくると、まぶたを開く「眼瞼挙筋」だけではしっかりと目を開けることができないため、眉ごとあげることで目を大きく開けようとしてしまいおでこにシワが出てしまいます。こうなっていくと目を見開くだけでシワが出てしまうため、普段からおでこにシワが出っ放しの状態になってしまい、次第に無表情の時でもシワがそのまま残ってしまうようになります。
眉間の縦じわ
眉間の縦じわは年齢にほとんど関係なく、表情のくせで出ます。シワを寄せてくしゃっと笑う人や、怒りっぽい人、眩しがりの人、視力の悪い人などがしがちな目をしかめるような表情のくせからきます。
鼻の付け根のシワ
鼻の付け根のシワが定着している人は、ほとんどの場合がそういう笑いグセがある人です。鼻をぐっと引き上げるようにした時に出るシワです。愛想笑いをした時や、嫌な匂いを嗅いだ時などに出るシワでもあります。
これも眉間の縦じわ同様に、顔をしかめたりすると出ます。
ほうれい線
ほうれい線は、顔の形の特徴や老化、皮膚のたるみなど、原因は様々です。
とりわけ表情によるものにだけ絞ると、口を大きく開けて笑う人や、頬の肉が厚くおしゃべりな人などはよく出ます。
日本人は欧米人に比べて口元が盛り上がっているため、ほうれい線が出にくいとも言われています。
口角のシワ
笑った時に口角の横にCの字のように出る口元のシワは、笑い皺の一つで、よく笑う人や、常に笑顔の人に出ます。
口を大きく開けて笑う人よりも、口を閉じて広角だけをあげてにっこりと笑うような人に出やすいシワです。
ホテルのフロントの人など、接客業の人によく見られるようなシワです。
目尻のシワ
目尻に線が放射状に1〜5本など出るシワは、カラスの足跡などとも言われる、これも笑い皺の一つです。また、目の下の外側部分にも数本シワが出ることもあります。えびす顔のように目元を細めて笑う人や、常に笑顔を絶やさない人は笑い皺がよくつきます。
眉の上のシワ
眉山に沿って、数ミリ離れたところに平行して出るシワは、額のシワと同様に、眉を上に思い切り引き上げた時に出るシワです。目を大きく開けようとして眉まで上がってしまう癖があると出ますが、眉の肉付きなどによっては出たり出なかったりと、顔立ちの特徴による要素も大きいです。
表情ジワができないようにする(シワがよらないようにする)対策
会話した後に顔をリセットする
一人でいる時に表情が変わる人は少ないでしょう。ほとんどの場合、人と会話したりコミュニケーションを取っているときに表情は作られます。
カフェなどで1時間ほどおしゃべりに夢中になった後でトイレで鏡をみると、笑い皺のところだけお化粧がよれていたり、シワが後になっていたりした経験はないですか? やはり長時間おしゃべりしていると、楽しい話題の時は楽しい表情、悲しい話題では悲しい表情などになっている時間が長く、その表情が癖付いてしまっています。楽しい会話の後は、鏡を見ながら顔のもみほぐしや、大げさに「アイウエオ」と口を動かしながら表情をリセットするといいでしょう。
表情の癖を見直す
例えばおでこのシワが多い場合は、目を見開きすぎている可能性があるので、眉を上げずにまぶたの筋肉だけで開くようできるだけ自然に目を大きく開けるように訓練して見ましょう。目元を優しくマッサージして凝り固まった筋肉をほぐすなど、エステやマッサージ鍼灸整体、医療など、専門家の力を借りるのもいいでしょう。
笑い皺は、笑うことはいいことですので、シワが残らないように、その部分をしっかり保湿したり、シワ対策美容液などでスキンケアしておくといいでしょう。
怒った時に出るようなシワは、やはりストレスなどが原因ですので、ストレスを溜め込まないように解消する方法を見つけておくことが大切です。何と無く嫌なことがあったりすると、無意識にしかめっ面になっていることもありますので、少し落ち着いてトイレの鏡などで自分の顔を見て、怖い顔をしていたら無理にでもにっこりと笑って見たりして顔のこわばりをほぐしましょう。
「ボトックス注射」で表情ジワがよらないようにする
表情でシワがよった後に、ファンデーションなどのベースメイクがシワに入り込んで線が残ってしまったり、笑ったり怒ったりした時にできるシワが変な入り方をしてしまっていて自分で嫌だと思う、そんな経験はありませんか?
そういう人の場合は、無理に顔の表情を抑えるわけにも行きませんので、医療の力を借りるというのも手かもしれません。
医療の力で表情ジワを予防する、ボトックス注射(ボツリトキシン注射)です。
ボツリトキシンとはボツリヌス菌から採取した神経毒で、注射した部位の神経に働き、神経が筋肉を動かす指令を伝達できないようにするという作用があります。これを利用して、よく動く表情筋にボツリトキシン注射を打っておくことで、その表情の動きだけが制限されるようになります。
額や眉間、鼻の付け根、目尻・目の下などの表情じわがあまりにもくっきり出てしまうと悩んでいる方は、ボツリトキシン注射をすると、シワのよりにくい明るく若々しい表情にすることができます。
ボツリトキシン注射の効果は施術後から3〜6ヶ月程度で、その後少しずつ効果は弱まって行き施術前の状態に戻りますので、ずっと効果を得たい場合は数ヶ月~半年に1度の治療が必要となります。
深い表情ジワ(痕になっている人)を消すなら医療の力で対処
どんなに表情ジワを対策しても、すでについてしまったシワは自力で戻すのはとても大変です。
なぜなら、表情が戻った後に薄っすら残る程度のシワはしばらく放っておけば自然に元に戻っては行くものの、無表情の時も残ってしまったようなシワは、傷跡のように皮膚そのものがシワを元に戻す弾力を失ってしまっていて、外から塗ったり揉んだりしたところでシワは伸びることはないのです。
できてしまった深いシワを治すためには、医療の力が必要です。
シワをふっくらさせ目立たなくするフィラー(埋める)療法
フィラー療法とは、皮膚の中に詰め物をしてボリュームを増やすことで、凹みやシワをふっくらとさせ、滑らかに見せてシワを目立たなくする治療法です。
美容皮膚科や美容整形外科などの医療機関でのみ行われています。
深く跡がついてしまった表情ジワに対して施される代表的なフィラー療法はこちらです。
・ヒアルロン酸注入
・コラーゲン注入
・脂肪注入
比較的硬く深いしわにはヒアルロン酸や脂肪注入、柔らかく浅いしわにはコラーゲンの注入が適しています。
シワの部分を再生し元の状態に導く再生療法
シワの部分に、健康な皮膚を再構築するために再生医療を応用した成分を注入する治療法も最近は増えており、次々と最新の治療法が開発されています。注射器でシワの部分に成分を注入してボリュームを取り戻すという意味では、フィラー療法ともいえるのですが、厳密に言えばフィラー療法とは違い、注入直後にそれほど目に見えてシワ部分がふっくらするわけではありませんが、施術後数日、または数週間経ってから皮膚が再生され、徐々に改善して行くため、効果の出方や改善の仕方にはっきりとした違いがあります。
・PRP・血小板
PRPとは、Platelet Rich Plasma(多血小板血漿)の略称で、PRP注入法や血小板注入法などと言われるシワ治療法が有名です。PRPの中には血小板が高濃度に濃縮されており、様々なサイトカインを誘導して細胞を再生・活性化させ、肌に注入することでシワの部分が健康だった肌の状態に近づきます。
患者の血液からPRPを採取して使用するため、下記にあるような脂肪注入法などに比べて施術の身体的負担が少ない割に自分の成長因子を使用した再生療法ができるということから、メリットの多い再生療法と言われています。
ただし、PRP療法の多くの場合ではFGFという線維芽細胞を刺激してコラーゲンを増やしたり、組織を増殖させたりする成分を混ぜていることが多く、よりボリュームを増す効果を出していることが多いです。
その場合、まれに濃度によってはボリュームが出すぎてしまうリスクがありますので注意が必要です。
・脂肪注入
患者の脂肪を採取し、シワなどが気になる箇所に注入する方法です。採取した脂肪を遠心分離機にかけて、不純物の少ない濃縮した脂肪抽出し、肌のボリュームをアップさせます。
自分の脂肪を移植するということで、より異物感のない自然な仕上がりと、生態的な拒否反応が少ないことから、お顔のしわや凹みの治療によく使われます。
また、移植脂肪には組織再生作用もあり、注入部分の肌にハリを出したり、質感を向上させたりする効果もあります。
・成長因子・サイトカイン(脂肪幹細胞由来タンパク)
成長因子というタンパク質だけを抽出し、シワやシミ、たるみ、毛穴などに注入することで、健康な状態の皮膚に再生する療法です。
シワは深くなる前か、深くなってからかによって対策が異なる
1.真顔の時はないのに表情の変化で出るシワと、
2.真顔の時も常に出てしまっている表情ジワと、
表情ジワには2つの段階があります。
まだ1のような表情ジワは、シワが後になる前に自分で対策できることはたくさんあります。美容医療でもシワになる前にシワを寄らせないボトックス注射などはとても有効です。
ですが2のような真顔の時に出てしまっているシワは、正直に言って、セルフケアで消すのはとても大変で根気がいります。化粧品なども出ていますが、シワが深いほど改善は難しいでしょう。
どうしても気になる!消したい!という場合は、医療の力を借りるのが最も早い近道になります。
上記のヒアルロン酸やベビーコラーゲン、再生療法などをおこなうと良いでしょう。
こういうシワは「表情ジワ」対策では対処できない・・・かも!
シワと一口に言っても、その原因によって対処法は異なります。
上で説明したような表情ジワの他にも、肌の乾燥によって肌の表面にだけできるような「乾燥小じわ」や、目の下のたるみや頰のたるみでできたゴルゴ線・ほうれい線などを代表するような「たるみシワ」など、それぞれセルフケア法も異なれば、美容医療でもそれぞれに適した治療法があります。
自分では「私のは表情ジワかも」と思っていても、実は他の原因があるとしたら、間違った対処法で骨折り損ということもあり得ますので、まずは医師のカウンセリングなどを受けてみて自分の状態が何であるかは確認した法がいいと思います。整形施術を受けるかどうかはその後に判断すればいいでしょう。
全てのシワに共通する一因は「乾燥」
シワはそれぞれ原因によって対処法が異なると説明しましたが、全てに共通する原因と対処法があります。それは、「肌の乾燥」による対処です。
シワが残ってしまうのは、皮膚がよれた状態から元に戻ろうとする力がダメージの蓄積によってどんどん減っていってしまうことにあります。
逆に言えば、皮膚にダメージを残さないようにすれば、シワは残らないのです。
皮膚のダメージを防ぐのが、肌の保湿です。乾燥している肌はダメージに弱く、乾燥しているところからどんどん肌が崩れていきます。
そうなる前に、顔のよく動くところは入念にスキンケアしておくことが重要なのです。
細かなシワが少しずつ大きなシワになっていく前に、保湿して肌が崩れていくのを守る、というわけです。
まずは、毎日のスキンケアで保湿を十分にすることから始めてみて、それでも気になるようなら、美容医療などの医療機関に相談に行ってみてはいかがでしょうか。