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ボトックス注射の治療効果とは?シワ取り、多汗症、痩身などの持続期間と方法について

しわ・たるみ整形(注入、糸、フェイスリフト) (しわ取りボトックス)

解説 口コミ広場編集部

公開日:2018/11/12


美容医療などのボトックス注射は、シワ取りや多汗症、痩身など様々な目的で行われますが、実際にはどんな効果があり、またどれだけ持続性があるのか、副作用などはないのかなど、詳しくお伝えします。

ボトックスとは何?

ボトックス注射と呼ばれる、医療機関で受けられる注入療法は、ボツリヌス菌による神経毒の筋肉を麻痺させる作用を応用してで、いくつかの生理的な現象を抑制する治療法です。

ボツリヌス菌の神経毒は、主に筋肉組織や分泌腺に働くことで、表情の動きや筋肉の働き、発汗などを麻痺によって制限します。この作用を利用して、元々は顔面まひなどで瞼などが痙攣を起こすなどの症状を抑えるために医療機関で使われてきた治療法ですが、近年美容医療においてもこの作用を利用した施術が行われるようになりました。


「ボトックス」という名称は、米国の製薬会社であるアラガン社の商標であり、実は同様の作用がある注射はボツキリヌストキシンと呼ばれ他にもいくつかあります。例えば、韓国のリジェノックス、ドイツのゼオミンなどがありますが、それらはボトックスに比べタイミングや持続期間などに多少の違いがあります。

以前から使用されていたアラガン社のボトックスという商品名が一般的に浸透しており、わかりやすく他社のボツリヌストキシン製剤もボトックスと呼ばれることがあります。


ボトックスを利用して得られる効果

眉間、おでこ、顎などの表情ジワを抑える「シワとり効果」

ボトックスによって筋肉や動きを麻痺させることで、表情によってできるシワを抑制する効果が期待できます。

例えば、眉間のシワ。しかめっ面や眉をひそめるような表情をした時にできる、眉と眉の間のシワを、ボトックス注射によって強制的に寄らないようにすることができます。その他にも、顔の表情筋の動きによってできるシワに対しては基本的にはどんなものにも有効で、おでこや目尻のシワ、顎にできる梅干しジワ、小鼻が大きくなるなども抑えることができます。


ただ、ボトックス注射は筋肉の動きを抑えてマイナスの表情を抑えるだけですので、無表情の時に刻まれたシワには効果がありません。表情を作る筋肉の動きを抑えることはできても、すでに跡が残っているシワをふっくらさせたり、消すことはできないのです。

表情を動かした後にうっすらと残る程度のシワであれば、ボトックス注射を行うことで筋肉の拘縮がなくなり、シワが出にくくなるということはあります。


顔のエラ、ふくらはぎなどの筋肉の動きを抑える「痩身効果」

しっかりと張った筋肉にボトックスを注入することで、筋肉を衰えさせてほっそりと見せる痩身効果があります。

例えば、フェイスラインがしっかりと張った「エラ張りがお」などに対しても有効で、顔につきすぎた筋肉の動きを制限することで次第に筋肉が衰え、フェイスラインがほっそり見えて小顔になったりします。

また、いわゆるししゃも足などのふくらはぎにつきすぎた筋肉にも同様の働きにより、ほっそりとした華奢な足に見せてくれます。

ただし、痩身効果とはいっても筋肉が張る(こる)状態に対してアプローチを行うものであるため、脂肪を燃焼させるというような効果はありません。ダイエットではなく、あくまでも体型やフェイスラインのコントロールというイメージで利用すると良いでしょう。



脇の下、鼻の下、頭皮などの発汗を抑える「汗止め効果」

汗をかきやすい箇所にボトックスを注入することで、汗腺の働きを抑えて発汗を抑えることができます。例えば顔に汗をかきやすい方の場合、髪の生え際や鼻の下などの特に発汗が多い部分に施術しておくことによって、顔の汗を抑制でき、メイク崩れなどもしにくいことなどから、夏場に施術を希望する女性は多いです。

また、汗や脇の臭いが気になる「多汗症」や「ワキガ」にも有効で、ボトックス注射を打つことでワキガの匂いの原因となる発汗そのものを抑えることができます。


顔の痙攣や神経麻痺の症状を抑える「けいれん抑制効果」

もともとボトックスは顔面まひの治療に用いられたと説明したように、けいれんなどを抑える効果もあります。

眉の引きつりや、まぶたの痙攣(けいれん)、口元の震えなど、顔の筋肉が何らかの原因で引きつるような一部の症状に有効です。


ボトックスの効果の持続期間

ボトックス注射を打ってからの効き目は個人差があれど、2,3日~1週間で効いてきます。通常は7日程度様子を見て効果がきちんと出ているか判断します。

また、エラやふくらはぎなど筋肉のボリュームを減らす目的の場合は、効果が出るまで1~2ヶ月見ていただく必要があります。


効果の持続期間ですが、これも個人差や注入部位によっても異なりますが、筋肉を動かなくさせる効果はだいたい3〜6ヶ月と言われています。持続期間が長いと感じるか短いと感じるかはその人次第ですが、永久に持続するものではないので、長所、短所があります。

デメリットとしては、一度施術してもずっと効果が続くわけではないため、常に効果を得たい場合は数ヶ月~半年に1度の治療を継続して受診する必要があり、手間や費用がかかると言えます。一方メリットとしては、万が一効果の出方に不満があったとしても、数ヶ月後には効果がなくなっていくので、その期間さえ我慢すれば元の状態に戻るという安心感があります。

尚、効果が無くなるというのは一定期間が経過すると急激になくなるというものではなく、徐々に効果が薄れていくというイメージになります。


この持続期間の特徴を生かして、例えば多汗症であれば、最も汗をかきやすい7〜9月の間だけボトックスの効果を活用したり、表情ジワの場合は特に気になる眉間には数回継続していくうちに眉間の表情筋を衰えさせてシワができにくくして、少しずつ施術頻度を減らしていくなどすれば、より自然に理想の状態を維持していくこともできます。


ボトックス治療を受けられる場所、方法は

ボトックス注射は医療機関でのみ受けられる施術方法です。美容皮膚科や美容外科、皮膚科などで取り扱いがあることが多いですが、まぶたの痙攣や顔面麻痺の治療などにも用いられることがあるため、眼科や形成外科などで取り扱っている場合もあります。


注射の痛みも、感じ方は人それぞれで、痛みがほとんど気にならない人もいれば、とても辛く感じるという人もいますので、痛みに弱い、または注射に慣れていないような人は事前に医師に伝えておくことで、痛みを軽減する麻酔などを提案してくれるでしょう。


ボトックスの痛みやダウンタイムは?

ボトックス注射のダウンタイム(施術後、日常生活にもどるまでの時間)はほとんどありません。そのためとても気軽に治療を受けることができます。

ただし、たまに注射の注入箇所に内出血が出ることもあります。

メイクでカバーできる程度のことが多く、1,2週間までには消えていきます。

痕が残る心配はありません。


注射で薬剤を注入する際に鈍痛を感じることがあり、注入時と、その後数時間は続いたり違和感を感じたりすることはありますが、それほど気になる痛みではないでしょう。


稀に、注入後の半日〜1日程度、施術箇所がむくんだり、腫れたり、麻痺する感じや赤くなったりする場合がありますが、2〜3日もすればおさまってきます。

ボトックスを受ける上での注意点

ボトックスの効果が出にくい場合もある

ボトックスの作用が稀に出にくい人もいます。その場合は医師に相談し、注入量を増やすなどの処置が必要となります。


また、ボトックス注射はまれに繰り返し受ける事で効果を発揮しにくくなる方もいらっしゃいます。

ボトックスに対する抗体ができてしまうためです。

抗体ができにくくするためには、短期間に何度も注射を行わない、なるべく不純物の少ないボトックスを使用する(ゼオミン、アラガン社のボトックスなど)のが良いでしょう。


ボトックスの副作用が出ることもある

ボトックスのアレルギー症状として、ごくまれにアナフィラキシーショックというものがあり、腫れやじん麻疹、発熱などが起こることが稀にあります。

その他、しびれ、倦怠感、頭痛、筋肉痛、蕁麻疹、発汗発熱、などが一時的に起こることもありますが、施術後数日経ってもずっと続くようなら医師に相談する必要があります。


効果が効きすぎると困りもの

注入量が多すぎたりすると、こわばった表情になったり、不自然になることがあります。特におでこや目の下などでは不自然な表情になる可能性があります。きちんとした注入量、注入箇所を守っていればそういったことはまず起こりませんが、施術経験の浅い医師やなどが行った際に発生する可能性のあるトラブルです。

ただし、先ほども書いたように効果は消えて行くものであり、時間の経過とともに自然ともとの状態に戻るのでそれほど深く悩まなくても心配ないでしょう。



ボトックス治療の短所・長所

【短所】効果の持続期間が限られているため、継続的に行わなければならない

ボトックスの持続期間は3〜6ヶ月くらい経つと次第に薄れていくため、効果をずっと得続けたい場合には、継続的に行う必要があります。


【短所】深く跡が残るシワには効果がない

無表情の時でもくっきりと残ってしまっているような、深く癖づいた表情ジワをボトックスで埋めたり消したりすることはできません。あくまでも表情筋の動きによって現れるようなシワがよらないようにするために活用しましょう。

ただし、深く癖づいてしまう前に、ボトックスでシワができにくくしておくことでシワが残ることを予防することは可能です。
 また、筋肉の拘縮が取れることで無表情時のシワも若干改善できる可能性もあります。

さらに皮脂腺を抑えることでツルっとしたきれいなお肌にもなります。

それでも残る深いシワを埋めるにはボトックス注射ではなくヒアルロン酸注入などのまた別の注射が有効となります。


【短所】重度のワキガには十分な効果を感じられないことがある

脇の下にボトックス注射を打つことで汗腺を抑制し、多汗症による大量の汗や、ワキガの原因となる汗を抑制することはできますが、主に汗を抑えるため臭いは抑えきれない可能性があります。そういった場合は他のワキガ治療と併用したりしながら、補助的な療法として活用することで効果をしっかりと得られるでしょう。



【長所】ダウンタイムがほぼなく、治療自体もすぐ終わってお手軽

施術時間が短く、方法もシンプルで、施術跡も残らないので、ボトックス注射の施術を受けるにあたって、特別な準備や心構えなどは特に必要はないため、とても手軽な美容医療と言えます。いわゆるプチ整形の感覚かそれよりもライトで、ランチ時間などにクリニックを予約して診療を受けるという方も多い施術です。


【長所】持続期間が限定されていて、より自然な効果が得られる

効果が持続期間が数ヶ月~半年程度という点は一見短所にも見えますが、長所とも言えます。表情が不自然になったりしてボトックスが合わなかった場合、もし一生元には戻らないとなった場合は手の施しようがありません。

ただ、ボトックスは施術痕もなく、効果の出方も自然で、一定期間がたてば元の状態に戻るため、とても自然で心理的負担の少ない治療法と言えます。


ボトックス治療の施術料金・費用

ボトックス注射の費用は、部位や治療目的、クリニックによって様々。しかしほとんどの場合が数千円から数万円の範囲内で治療が可能です。


たまに、「ボトックス治療」として、相場よりもかなり安価で行っているクリニックなどがありますが、その場合は不純物が多かったり、効果が不安定なボツリヌストキシン製剤を使用している可能性が高いです。

他社の薬剤が一概に悪いとは言い切れませんが、一長一短で、効果の出方や副作用などの違いがあり、また施術後の保証がない場合もあるため、料金が特に安い金額を表示しているものである場合には、なんの薬剤を使用しているのか、またその薬剤の特徴などもしっかりと確認した上で判断することをおすすめします

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