おでこにできるニキビの原因と、作らないための予防方法
ニキビ・ニキビ跡の治療 (ケミカルピーリング)
公開日:2018/11/12
大人のおでこのニキビの原因とは
そもそもニキビとは、過剰な皮脂分泌によって毛穴が閉じて皮脂がたまり、細菌が増えることで炎症を起こしてしまうものを言います。おでこは皮脂の分泌量が多く、ニキビができやすい場所です。思春期の場合は、ホルモンバランスの変化によって、皮脂が過剰に分泌されることが主な原因だとされていますが、大人になってもおでこのニキビに悩んでいる人方が多いのは、どうしてなのでしょうか?
原因1.前髪の刺激や洗髪料などのすすぎ残し
おでこは、洗髪時にシャンプーやトリートメントなどが付着しやすい場所です。自分では洗い流しているつもりでも、おでこや髪にすすぎ残しが付着したままになり、そのすすぎ残しが肌に刺激を与えるため、ニキビができる原因となることがあります。
また、できたニキビを隠そうと、前髪を伸ばしている人は要注意。なぜなら、毛先がニキビに触れて刺激を与えるだけではなく、毛穴が塞がってしまいやすく、ニキビの原因菌をさらに増やしてしまうからです。
原因2.偏った食生活
高カロリーな食べ物を毎日食べていたり、時間がないからと言ってファーストフード店や総菜店などで、手っ取り早く食べられるものばかりを食べていませんか? 1人暮らしの場合は、「1人分だけ作るとかえって割高だし、面倒だから…」と、つい外食に頼ってしまいがちになるのも分かります。しかし、偏った食生活は、ニキビができやすい肌を育てているのと同じです。
特に動物性脂肪や糖質は、適度に摂る分には問題ありませんが、摂取しすぎると皮脂の分泌を高めてしまい、ニキビができる原因になります。
脂質や糖質の急激な吸収を避けるために、食物繊維が豊富な緑黄色野菜の積極的な摂取や、皮脂の分泌を抑えるビタミンB群。
その他、ニキビの原因となる皮脂の酸化を防ぐため、抗酸化作用の高いビタミンCやビタミンE、リコピンなどの栄養素が豊富に含まれた食材など、バランスよく摂取する事が大切です。
原因3.ストレスによる影響
現代はストレス社会とも言われ、毎日ストレスを感じて過ごしている方が多いものです。ストレスは自律神経に影響を及ぼしてしまい、免疫力を低下させてしまいます。
また、ストレスによって自律神経とホルモンバランスが乱れてしまうと、皮脂が過剰に分泌されやすくなったり、肌のターンオーバーが乱れたりして、ニキビができる原因となってしまいます。
また、日々の生活でかかる精神的なストレスだけではなく、十分な睡眠がとれていなかったり、肌のお手入れを怠っていたりすると、皮膚が乾燥してしまい、角質が厚くなったり肌のバリア機能が低下し、ニキビができやすくなってしまいます。
さらにいえば、ニキビが沢山出来てしまうようになると、ニキビができること自体がストレスとなり、ニキビを増やしてしまうという悪循環が生まれてしまうこともあります。
ストレスがなるべくたまらないような生活を心がけるか、受けたストレスは適度な運動などによって早めに解消するようにしましょう。
おでこニキビを早く治す方法
おでこニキビには外的要因に加え、生活習慣にも要因があるのです。しかし、できてしまったニキビは少しでも早く治したいですよね。ニキビを悪化させずに、早く治すにはどうすればいいのでしょうか?
ニキビ薬を使用する
ニキビを手っ取り早く治すには、まずニキビ薬の存在があります。ただ、薬の配合成分によっては、逆にニキビを悪化させてしまう可能性がある薬もありますので、選ぶ際には注意が必要です。
ニキビ薬は、市販のものでも炎症の起きたニキビを治すのに優れているものが多いので、成分をしっかりとチェックして、無着色や弱酸性など、なるべく低刺激で肌にやさしい薬を選ぶようにしてください。
ニキビ薬はクリニックでの処方が安心
使用する薬はニキビの状態やタイプによっても適切なものを選ぶ必要があり、症状とあっていない薬を使い続けても、中々治らないどころか、場合によっては悪化してしまう事もあります。
どの薬が最適かはやはり自己判断が難しいので、できれば一度専門の皮膚科クリニックで相談して下さい。
ニキビ菌を殺菌して炎症を抑える薬や、肌を柔らかくしてニキビを早期解消するものなど、症状に合わせた薬を利用する事でニキビは早くキレイに治していく事が可能です。
また、コスト面でも市販の薬を購入するよりも安価で済む場合も多く、一度受診しておけば再発時のケアも安心になります。
洗顔、スキンケアをする
毎日の洗顔で気をつけてほしいのが、皮脂の汚れなど不要なものをやさしく丁寧に落とすこと。しかし、洗いすぎは肌の乾燥を招くので、洗顔は1日2回までにしてください。その際、ニキビに効果のある洗顔料を使うと殺菌作用によって炎症を抑えやすくなりますが、殺菌成分が肌への刺激となってしまうと逆に悪化する事もあるので、肌に合わないと思ったら使うのを避けましょう。
おでこのニキビについてはシャンプーのすすぎ残しなども影響するため、洗顔はシャンプーの後にするようにしたり、シャンプー後はシャワーを顔にかけるとよいでしょう。もちろん洗顔も洗い残しのないよう、やさしく丁寧にすすいでくださいね。洗顔後は、化粧水や乳液などで、しっかりと保湿するのを忘れないようにしましょう。
洗顔の際は摩擦刺激などが加わらないように
にきび肌の改善には洗顔も大切ですが、だからといってゴシゴシと肌を擦ってしまっては、摩擦刺激によってニキビが悪化していきます。
正しい洗顔方法としては、よく泡立てた石鹸をつかって、泡がクッションとなるように優しく洗う事です。
なるべく手が直接肌に触れないように、たっぷりの泡を使って洗顔するようにしましょう。
また、ニキビの改善としてピーリングやスクラブで肌を削るのは、かえって肌への刺激となり悪化する可能性も高いので、基本的にNG。
激しい洗顔や負担をかけるスキンケアで皮膚バリアを壊している人が多いです。洗顔はベビー用などの弱酸性でやさしいものを選ぶことをおすすめします。
おでこを出した髪型にする
普段から前髪をおろしたスタイルが多い方は、思い切っておでこを出したスタイルにチェンジしてみましょう。髪を横に流してピンで留めるだけでも大丈夫です。「ニキビを見せるなんて無理!」と思うかもしれませんが、ニキビを早く治すには勇気も必要です。
おでこニキビを予防する方法
おでこニキビは一度できると厄介なものですから、ニキビができてしまわないように日頃から予防しておくことが大切です。では、どのように予防すればいいのかを見ていきましょう。
外的刺激を排除する
おでこを出した髪型にするのもそうですが、帽子を深く被ったり手でおでこに触ったりする癖がある人は、できるだけやめるようにしてください。なぜなら、おでこに触れることで肌を刺激し続けると、ニキビができる原因になるからです。
ファッションとして、たまに前髪を下すくらいなら問題ありませんが、毎日前髪を下ろしていると、どうしてもおでこにニキビができやすくなってしまいます。外出時は髪を降ろしていても、自宅では髪がおでこに触れないようにしておくなどのケアをするようにするなど、外的要因はできるだけ排除するようにしましょう。
バランスの良い食事を心がける
ニキビ予防のためには、日頃から主食・主菜・副菜を揃えた食事を摂ることがベターですが、なかなか毎日は難しいですよね。
そんな方は、いつもの食事にプラスして、ニキビを予防してくれる栄養素を意識して摂るようにしてください。例えば、豚肉、レバー、きのこ、納豆、マグロ、卵などに含まれているビタミンB群には皮脂の分泌を抑える作用があるため、ニキビ予防として効果的です。ただし、一つの食品をたくさん摂れば良いというものではありませんので、基本的には主食のごはんや主菜のお肉や魚にプラスして食べてください。また、動物性脂肪や糖質の摂りすぎは控えてくださいね。
生活習慣の改善とストレスの軽減
人間は寝ている間に分泌されるホルモンによって肌が修復されているため、睡眠は非常に大切です。仕事などで忙しい場合は、眠りにつくまでの時間をいかに短くし、眠りを深くするかがポイント。頭や肩、脚などを指で軽くマッサージすると、体がスッキリして眠りにつきやすくなるといわれています。また、アロマを焚いたり、睡眠導入用の音楽を流すのもオススメです。これらは心理的効果が高いため、睡眠不足だけでなく、ストレスも軽減してくれます。
寝ている間にいびきをかいてしまうような人は、睡眠時無呼吸症候群などによって眠りが浅くなってしまっている場合もあるので、専門のクリニックでケアをする事も大切です。
また、便秘に悩んでいる女性も多いと思いますが、腸内の悪玉菌が増えると有害物質が生産されて、それが腸から吸収され、ニキビや肌荒れへと繋がってしまいます。そのため、便秘にならないために食物繊維や水分を多く摂るように心がけてください。さらに、上述したバランスの良い食事をすることも、便秘解消へ繋がります。
おでこニキビの解消にはボトックス治療もおすすめ
おでこニキビは特に思春期ころに発生しやすい、皮脂の分泌量が多い事によって発生するニキビの一種。
治療方法としては通常の薬によるケアや、ニキビの炎症を抑えたり、肌のターンオーバーを促進するレーザー、光による治療も効果を発揮しますが、ボトックス注射による治療もオススメです。
ボトックスとは簡単に言えば神経を麻痺させる薬を注入する事で細胞の活動を低下させる治療方法で、汗をかきやすい多汗症や、ワキガといった症状の改善にも用いられるものです。
このボトックスをおでこに注射する事で、皮脂などを抑制してニキビができるのを抑える事が可能となります。
ボトックス治療の効果は永続的ではなく、3ヵ月~6ヵ月程度で効果が薄れていくものですが、おでこニキビは皮脂の分泌が多い思春期頃を過ぎれば自然と治まりやすいニキビでもあるので、この期間はボトックス注射を継続し、そもそも皮脂の分泌が低下してきたら治療を終了するという方法もとる事ができます。
ただし、ボトックス注射で抑える事が出来る範囲であるかどうかという点や、ボトックス注射の副作用(筋肉の動きが悪くなる)などとの折り合いをどうつけるかは医師によっても判断が異なりますので、まずは一度ボトックス注射を取り扱う皮膚科クリニックなどで相談してみてください。
まとめ
おでこにニキビができる原因と対処法についてご紹介しましたが、ニキビはやはり出来てから解消するというよりも、できないように普段からのケアを行う事が大切です。
正しい予防法を実践し、おでこにニキビができるのを未然に防ぎましょう。