みずほクリニック

施術の解説

笑ったり目元に力を入れた際に下まぶたの膨らみが生じ、皮膚の段差が気になるとご来院された33歳の女性の方の症例です。
（目元に力などをいれない無表情の状態では、段差は生じません）

下まぶたの膨らみによる段差が大きいため皮膚には折り目ができており、まるでタルミのように見えて実際の年齢よりもかなり老けてみえるのを改善したいとのことでした。
このような下まぶたの膨らみによる段差改善に於いて、脱脂法（下まぶたのたるみ取り）を勧めるクリニックがあるかもしれません。
脱脂法はここ最近、目の下のクマ取り・たるみ取り治療として年配の方だけではなく若い方に対しても多くのクリニックで行われている施術です。
（「切らない」タルミ取り・クマ取りともいわれます）
もちろん、当院でも眼窩脂肪の下垂によって下まぶたにたるみが生じている場合は、20代の方も含めて脱脂法による治療を行っていますが、今回の方の場合は、以下の事を踏まえて脱脂法は行っておりません。

・通常の状態では下まぶたに段差ができない
・脂肪が原因で生じる下まぶたの膨らみではなく、眼輪筋の作用による膨らみ

理由としては、この状態で脱脂を行うとますます皮膚が余ってたるんでしまうからです。
最近は、下まぶたに生じたたるみの原因が何であれ、脱脂法を第一選択として積極的に行ってしまい、芳しくない結果になってしまい当院へ修正の相談に来られる方も多いのも事実です。今回のケースにおいては、皮膚のたわみの原因は、眼輪筋の作用によるものであると判断しボトックス注射を行うこととしました。下まぶたへのボトックス注射は、一般的にしわ取り治療としてよく使用しますが、今回の方のように皮膚が波打って段差が生じている状態の場合に使用することは希ですが、このケースは眉間や額、目尻などのいわゆる「表情じわ」と原因は一緒ですので、理論的には効くと考え施術を行いました。

術後の写真は2週間目の状態を示します。
あえて目元に思い切り力をいれてもらいましたが、完全にフラットなままです。また、日常の表情において作りづらさなどの不便は一切感じないとのことでした。
ダウンタイムが少ない注射による施術によって今までの悩みが一瞬で改善したため、もっと早くやれば良かったというコメントを頂きました。

若い方で目の下のたるみや膨らみが気になる場合、原因は脂肪や皮下組織の下垂によるたるみではなく、今回のような「表情筋の収縮作用に伴うたるみ」＝「表情たるみ」が原因かもしれません。気になる際にはまずはご相談ください。