豊胸手術でよくある失敗Top10 -2015年版-
豊胸・胸の整形
公開日:1970/01/01
僕は乳腺専門医の資格を持っており、今の美容クリニックに入職する前は神奈川県立がんセンター 乳腺内分泌外科の医長を務めていました。
1万人以上の乳がん患者を診察、1000症例以上の乳がん摘出手術を経験し、さらに現クリニックでは毎日のように豊胸手術や、他院の豊胸失敗治療を行なっています。
その経験を踏まえ、「豊胸手術でよく起こる失敗Top10」をまとめてみました。
2015年10月現在の最新版です。
〜解説付き! 豊胸手術でよく起こる失敗Top10〜
【1位】
しこり・石灰化
(脂肪豊胸やヒアルロン酸豊胸で起こる)
→脂肪やヒアルロン酸をバスト内の特定1カ所にまとめて注入したり、片胸300cc以上など大量に注入するとしこりや石灰化のリスクがぐんと上がります。
【2位】
バストの変形
(シリコンバッグ豊胸で起こる)
→シリコンバッグ挿入から10年以上経っている方によく見られます。バスト内でバッグが変形して、表面から見た時にバストが変形して見える症状のこと。
【3位】
バッグの破損
(シリコンバッグ豊胸で起こる)
→シリコンバッグは人工物です。どんなに良製品であっても劣化・老朽化は必ず訪れます。そうしてバッグが破損するとバッグ内のシリコンジェルが体内に漏れ出してしまいます。
【4位】
感触が硬い
(ヒアルロン酸豊胸やシリコンバッグ豊胸で起こる)
→意外かもしれませんが豊胸用のヒアルロン酸って硬いんです。そのため問題が起きてなくても「硬過ぎて痛い」という声をよく聞きます。シリコンジェルは古いものはトラブルから硬くなる傾向がありますが、最近のバッグならわりと柔らかいですね。
【5位】
バスト内に異物感がある
(シリコンバッグ豊胸で起こる)
→改良が繰り返されているものの、シリコンジェルの異物感はどうしても拭えません。ゴロゴロ感を感じたりだとか触って異物感が分かるケースが多いでしょう。
【6位】
異物感からの深刻な心理的負担
(シリコンバッグ豊胸で起こる)
→「温度が冷たい」「寝た時にバストが自然に流れない」と異物感に悩まされ、中には抑うつ状態になり豊胸手術後、数日で取り出してしまう患者さんもいます。ドクターのカウンセリングが欠かせません。
【7位】
脂肪採取部位の形がデコボコ
(脂肪豊胸で起こる)
→これはバストへの脂肪注入だけが上手で、脂肪採取(吸引)が下手なドクターがいるからでしょう。脂肪豊胸でクリニックを選ぶときは、必ず[脂肪豊胸と脂肪吸引]の両方が得意で、症例数が多い院を選ぶべきです。
【8位】
切開口の傷が目立つ
(シリコンバッグ豊胸で起こる)
→バッグは脇の下やアンダーバストを少し切開して入れます。通常は傷跡が徐々に白くなり、消えていきますが、患者さんの肌質やドクターの技術によっては傷が消えずに残ってしまうという失敗例もあります。
【9位】
脂肪壊死
(脂肪豊胸で起こる)
→脂肪注入による豊胸手術の術後2週間以降に痛みや赤み、腫れが出たら要注意。注入した脂肪がバスト内で壊死してしこりや感染症を引き起こしているかもしれません。
【10位】
バスト感覚の麻痺
(シリコンバッグ豊胸で起こる)
→バッグによる豊胸手術の際に神経を傷つけたり、入れた後に「カプセル拘縮」を起こすと、乳首の感覚が鈍くなる、あるいは逆に「触られただけで痛い」という知覚過敏や、しびれが残る失敗例があります。
以上、【豊胸手術でよく起こる失敗Top10】でした。
異変が起きたらまずは豊胸を担当したクリニックへ連絡。
そこが治療できないようなクリニックであれば、THE CLINIC のような[豊胸手術の失敗外来]を設置している美容外科へ相談してください!
まずはエコーで現状をくわしく診察する必要があるからです。