従来の最も主流な鼻の整形術といえば、プロテーゼを使用した方法です。
プロテーゼにも色々な形がありますが、なりたい鼻の形に最も近づけるプロテーゼを鼻の骨の上でずれないように挿入する事で、永続的に理想的な鼻の形を作ることができます。
しかし、手術が大掛かりになりダウンタイムが長くなってしまう事や、費用が高額になりやすい事。日常生活の中でずれてしまう可能性があることなどがリスクとしてあげられ、手軽に行うのが難しい方法だといえます。

特に鼻先を伸ばしたい場合に用いられる手法で、耳の軟骨を採取し、それを鼻先に追加するような手術が多く行われます。
自分の軟骨を移植するので、効果は永続的でかつ拒否反応などもほぼ無い点がメリット。
一方で鼻先だけではなく軟骨を採取する手術も行うため、大掛かりでダウンタイムも長く、費用もかかる点がデメリットです。

最も手軽な「プチ整形」として知られているのがヒアルロン酸注入。
人の体内にも存在しているヒアルロン酸を、一定の硬さで注射によって注入することで、欲しい場所にボリュームを出すことができます。
手軽に行えてダウンタイムも少ないメリットがある一方で、鼻先を高くするような注入はできない点や、一定期間で体内に吸収されて完全に元に戻ってしまう点がデメリットです。

鼻に溶ける糸を挿入するこの手法は、これまでに紹介した治療のちょうど中間のイメージ。
糸の入れ方によって鼻筋にボリュームを持たせるだけではなく、鼻先を糸の弾力によって押し出すイメージで伸ばす事ができるので、ヒアルロン酸注入では難しいような鼻中隔延長術も、スレッド鼻整形なら可能になります。
また、溶ける糸を挿入するだけで切開などを行わないため、ダウンタイムもほぼなし。治療後しばらくは触ると痺れるような痛みがありますが、日常生活は普通に送る事ができます。
一方で、プロテーゼのような永続性があるわけではなく、溶ける糸を使用しているためその効果は最大で2年程度。
ただ、スレッド鼻整形の場合は糸の周りに硬いコラーゲン組織が作られる事から、糸が溶けても完全に元の状態に戻ってしまうわけではなく、若干その効果が残り続けるとも言われ、数回この治療を行うと、糸がなくなってもある程度の高さをキープできるといえます。