【刺青除去】大きな刺青には削皮②
タトゥー除去
公開日:1970/01/01
「切除」は大きな刺青に対応できる治療ではありません。
大きな刺青に対応できる手術は「植皮」か「削皮」です。
一般的には植皮が良いと思われていて、削皮は傷がなかなか治らずケロイド状になると思われているようです。しかし、植皮には術後の見た目が酷いことが多いという欠点があります。植皮した部分は素人の方が見るとまるで「ケロイド」「うろこ」という場合もありますし、多くはパッチワーク状になり境界線が目立ちます。太ももなどから皮膚を採皮して貼り付けるという手術ですので、採皮部分にも傷ができます。
対して、削皮はツッパリ感や痛みなどの症状が少なく、背中いっぱいの大きな刺青も除去できるという利点があります。(削皮によって墨が薄くなった状態に後日レーザーを照射するとさらに効果的です)もちろん欠点もあります。それは、手術の中で最も難しい手技であるということです。やろうと思えば誰にでもできますが、医師の技術によって、結果の優劣差が最も大きく出る手術です。きれいな傷跡を目指すのであれば、非常に難しい手術といえるのです。
削皮も植皮も元々はやけどの治療です。
わたくしは形成外科専門医であり、熱傷(やけど)専門医でもあります。
やけどの専門病院(熱傷センター)からスタートして、形成外科医としてのキャリアを築いてきたという経歴もあります。長年、皮膚を削ること、植えること、それぞれの利点・欠点と常に向き合ってきたわけです。
ケロイド状にならないか、汚くならないか、非常にご心配かと思いますが、わたくしが形成外科・熱傷外科・創傷外科で培った最新の治療を行いますのでご安心ください。
掲載した写真はメッシュ植皮の跡です。