肌のくすみ解消に効果的な治療法ライムライトの特徴や利点
シミ取り・肝斑・毛穴治療 (ライムライト)
公開日:2018/12/19
監修 小澤剛
ラコスタ辻堂スキンクリニック 院長
2002年3月 杏林大学医学部卒業
2002年4月 杏林大学医学部付属病院 形成外科・美容外科入局
2005年4月 東京警察病院 形成外科・美容外科
2009年4月 東京西徳洲会病院 形成外科・美容外科医長
2013年4月 アンデュースキンケアクリニック&スパ院長
2018年5月 ラコスタ辻堂スキンクリニックを開院
ライムライトの特徴や利点とは? レーザーとはどう違う?
ライムライトとは、IPL(インテンス・パルス・ライト)というライトを顔全体に照射してくすみを改善できる治療です。IPLによるくすみ治療は以前からありましたが、この治療に用いられていたのは外国産のマシンであるため、日本人の肌では効果を実感しにくいという弱点がありました。
そして、この弱点を克服したのがライムライトです。ライムライトは日本人の肌のために開発したマシンであるため、従来のIPLよりも高いくすみ改善効果を期待できるという利点があります。
ライムライトの効果
ライムライトの光は520~1,100mmの幅広い波長を持っている光で、これは目に見える赤い光から、目に見えない赤外線の範囲の光です。
この波長の光は肌にあるメラニン色素などに反応する事で熱エネルギーを作り出し、細胞に対して適度な刺激を与えます。
ライムライトによって刺激が加わった細胞の活動が活発になる事で、肌のターンオーバーが促進されてくすみだけではなく、シミやそばかす、ニキビ跡による色素沈着の改善効果などが期待できます。
また、くすみの原因となるターンオーバーの遅れは、皮下のヒアルロン酸やコラーゲンの産生能力の低下が関わっていますが、ライムライトにはコラーゲンの産生を促進させる働きも期待できます。
ただし、色素が濃いシミ、ニキビ跡、またはクレーター状のニキビ跡の場合ではライムライトではなくレーザー治療になることがあります。
一般的なレーザー治療との違い
シミの治療などに利用される医療用レーザーは、755nmなど特定の波長の光のみを照射する事が出来る医療用機器です。
この特定の波長に絞る事によって、肌の狙った部分に対してアプローチを行う事が可能となるため、シミのように集中してケアが必要な肌トラブルの解消を行っていく事ができます。
しかし、一方でレーザーは一ヶ所にエネルギーが集中してしまうため、肌に照射すると特定の部分にばかり効果が発揮されてしまい、また強いエネルギーによって肌への負担にもなりやすい事から、肌全体のターンオーバーを促進するなど万遍なくケアを行うものとしてはあまり適していないという面があります。
シミや永久脱毛など、特定の細胞を狙い撃ちする必要がある場合にはレーザー治療。お顔全体のソバカスやくすみ、毛穴ケアなど、肌の広い範囲に働きかける必要がある場合にはライムライトを始めとした光治療機器を用いるというように、それぞれの特性を使い分ける事でより効果的なケアを行う事が出来ます。
IPL治療(光治療)はエステサロンでも受けられる?
よく、広告などで「光エステ」と記載されていますが、IPLを使用した施術は一部のエステでも受けることができます。
しかし、エステに導入されているマシンは一般的な美容機器であり、医療機関に導入されている医療機器とはやはり照射する光の精度や、出力などが異なります。
エステサロンで行われている光治療や、ホームケア用として販売されている光治療機器でもある一定の効果は見込めると言えますが、人体への働きかけを行う力が十分に担保された医療機器と比べれば、その効果は限定的といえ、くすみ改善までには長期間を必要とする可能性もあります。
ライムライトは医療機器に分類されるマシンであり、その効果も充分に検証を積み重ねられたものであるため、エステサロンで利用されているようなマシンよりも高いくすみ改善効果を狙うことができます。
一回の料金だけを見るとエステのほうがお得なように感じるかもしれませんが、1回あたりの単価が安価であっても、エステの施術は多くの回数を必要とするため、結果的には医療機関の料金とほとんど変わらなくなるというケースも多々あります。
長年のくすみをきちんと改善したいという方には、エステではなく医療機関での治療がおすすめです。
ライムライトの利点とは?
ライムライトはお肌への刺激が弱く、治療後の肌ダメージが極めて少ないという利点があります。また、ライムライトによるくすみ治療は1回で完了させることは難しい治療ではありますが、2~4週に1回を目安として3~5回程度と、少ない回数で効果を実感することができます。
これがエステのIPLでは、少なくとも10回程度の施術が必要になるでしょう。少ない回数で効果を実感できるというのは、医療機関に導入されているマシンならではの利点なのではないでしょうか。
また、ライムライトは治療後の回復期間・ダウンタイムがほとんどありませんので、もともと入れてあった予定をずらしたり、会社を休んだりする必要はありません。このように、ライムライトには利点がたくさんありますので、ご興味がある方はひとまずカウンセリングを受けてみてはいかかでしょうか。
ライムライトの効果をさらに高めるには?
せっかくライムライトによる治療を受けるのであれば、出来る限り高い美肌効果を得たいですよね。
治療の前後を含め、美肌治療の効果を高めるためのポイントをご紹介します。
紫外線ケアは念入りに行う
ライムライトによる治療を受ける前後には、紫外線をまともに浴びないように注意する必要があります。それは、お肌に優しいライムライトの光であっても、治療直後の表皮は一時的にバリア機能が弱った状態になっているからです。そして、このお肌の状態で紫外線をまともに浴びてしまうと、炎症が起こるリスクが高まります。
ライムライトによる治療を受けている期間は、日焼け止めやUVブロック効果を期待できる化粧下地やファンデーションなどでお肌をカードして、紫外線をまともに浴びてしまわないように注意しましょう。
イオン導入との併用
ライムライトの美肌効果を高めるためには、他の美肌治療を組み合わせる事も有効です。
その一つがイオン導入。イオン導入とは、私たちの体内に流れている微弱電流とマシンのマイナスイオンが持つ性質を利用して、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸などの美容成分を浸透させやすくする治療です。
ライムライトだけでも肌の代謝を向上させてくすみの改善効果を期待できますが、肌の外から美肌に効果的な成分を導入していく事で、より高い改善効果を早く実感する事が可能となります。
ライムライトの治療によって肌のバリア機能が一時的に低下するという特徴もあるため、イオン導入の効果も得やすくなって相乗効果を得られるという点が利点です。
イオン導入だけではなく、ビタミンCやプラセンタなどの内服薬やサプリメントを併用して、身体の内側からもくすみケアをしていくと、より高い効果を得やすくなります。
ライムライトは利点が多い治療です
ご紹介してきたとおり、ライムライトはお肌への刺激が少なく、少ない回数でくすみを改善できる治療です。化粧品などによる美白ケアももちろん大切ですが、長期化しているくすみを効率良く改善するのなら、やはり医療機関の治療に勝るものはありません。
また、そもそも肌にメラニン色素が沈着してしまっている場合は光やレーザーによって色素細胞を破壊しなければ、なかなか解消できない場合がありますので、どんなにケアしてもなかなか解消されないようなくすみであれば、一度ライムライトを始めとした光治療を試してみる事が、悩み解消の有効な手立てとなります。
ライムライトはメリットが多い治療ですので、くすみ治療で迷ったら、ライムライトを一つの候補として検討してみてはいかがでしょうか。