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肝斑を予防するための生活習慣

シミ取り・肝斑・毛穴治療 (その他(シミ・毛穴治療))

解説 口コミ広場編集部
監修 小澤剛 医師

公開日:2018/12/19


シミ対策をしているのに、全くシミが改善されない。なんだか普通のシミよりも大きい気がする。そんな風に感じているなら、そのシミはもしかして、「肝斑」かもしれません。肝斑とシミは、対処法が似ている部分もあるのですが、異なる部分もあり、普通のシミ対策だけでは肝斑の予防や改善ができないことがあります。

今回は、肝斑とはどういうものなのか、どうすれば予防ができるのかをまとめてみました。自分の顔にできたシミが肝斑かもしれないとお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

監修 小澤剛

ラコスタ辻堂スキンクリニック 院長

<略歴>
2002年3月 杏林大学医学部卒業
2002年4月 杏林大学医学部付属病院 形成外科・美容外科入局
2005年4月 東京警察病院 形成外科・美容外科
2009年4月 東京西徳洲会病院 形成外科・美容外科医長
2013年4月 アンデュースキンケアクリニック&スパ院長
2018年5月 ラコスタ辻堂スキンクリニックを開院

肝斑ってどんなもの? 普通のシミとの違いとは

肝斑の予防方法に触れる前に、肝斑の特徴と、普通のシミとはどのように違うのかをご説明します。肝斑はシミの一種ではありますが、その性質は普通のシミとは異なるものです。それでは、肝斑と普通のシミの違いを、詳しくみていきましょう。


1.肝斑は顔の左右対称にできるシミ

肝斑は、見た目自体も普通のシミとは異なります。普通のシミの場合は、その出来方には規則性がありません。普通のシミが出来やすい場所はこめかみや頬、手の甲などで紫外線のダメージを受けやすい部分にできるものだと思って良いでしょう。


一方、肝斑の場合は、左右対称に同じような形でシミが広がります。目尻あたりに小さく広がるタイプもあれば、頬全体に大きく広がる場合も。左右対称にでき、シミの範囲も広いため、肝斑は普通のシミよりも目立ちやすいのが特徴です。


更に、普通のシミは肌にメラニンの色素沈着が起こり、排出されなくなる事で発生するという理由から、輪郭がくっきりとしてその濃さも短期間で大きく変わるという事がありません。

一方で、肝斑はメラニンが排出されてはいるものの、次々に大量のメラニンが出来る事で発生するため、シミの濃い部分と薄い部分がまばらで輪郭がはっきりせず、ぼやけた状態になります。濃さの変化も起こりやすく、日によって色が濃くなったり、薄くなったりしやすいという特徴もあります。


ちなみに、肝斑という名前は形が肝臓に似たものとして表れる事が多い事が由来になっていて、肝臓に問題があるなどというわけではありません。



2.肝斑の原因は女性ホルモンが関係している

肝斑が出来る原因は実はまだ完全に解明されていませんが、発生しやすい年代や状況、また閉経後には落ち着きやすいという事から、女性ホルモンが強く影響しているものと考えられています。


肝斑ができやすい年齢は30〜40歳代

女性ホルモンは、ストレスや生活習慣の乱れによってもバランスが崩れてしまうことがありますが、30~40代の女性は特に体質の変化が引き起こされる時期でもあり、肝斑が発生しやすくなります。


また、妊娠や経口避妊薬(ピル)が肝斑を引き起こすこともあり、それまでは全く肝斑などなかったのに、急に出来始めるという事もあります。


一方で、ある程度年齢を重ねると、閉経などによってホルモンバランスの乱れが落ち着く事から、何も対処しなくても肝斑が消えることもあり、それが肝斑と普通のシミの異なる点の1つです。


ただし、原因の一つがホルモンバランスの乱れにあるといっても、その他の影響を受けないというものではなく、特に他のシミの主要な原因でもある強い紫外線を浴びると、メラニン生成が促進されて肝斑も濃くなります。

また、肝斑は通常新しいメラニンの生成を防止すれば、メラニンが排出されていき自然と解消していきますが、強い紫外線で肌の細胞がダメージを受けた場合は、メラニンが色素沈着を起こして排出されなくなってしまう場合もあります。



3.肝斑の解消にはトラネキサム酸が効果的

シミ対策には、ビタミンCやハイドロキノンなどといった美白成分が有効ですが、肝斑の治療にはトラネキサム酸が配合された飲み薬が、有効な治療方法とされています。

トラネキサム酸は、普通のシミ対策としても使われることがあるのですが、メラニンの生成を促進する「プラスミン」の働きを阻害する事や、シミを引き起こす炎症を改善する効能を持つ薬で、新しいメラニン生成を抑えるために有効なもの。

特に肝斑は、新しいメラニンが過剰に生成され続ける事が最大の原因であるため、トラネキサム酸を服用する事での治療が推奨されています。


トラネキサム酸が配合された肝斑対策ようの飲み薬はドラッグストアでも手に入れる事が出来ますが、市販薬では有効成分が少ない場合がある事や、トラネキサム酸は長期的に服用すると血栓などのトラブルが引き起こされやすくなるとう副作用もあることから、医師の処方のもとで利用した方が安心です。


通常の治療では2ヶ月間トラネキサム酸を服用する事で肝斑を解消し、その間に生活習慣などを見直して肝斑の再発を予防していきます。


もし肝斑が再発してしまった場合も、再度トラネキサム酸を服用すれば、改善していきます。



肝斑を予防するための生活習慣とは?

肝斑にはトラネキサム酸の内服薬が効果的だというのは、前述のとおりです。確かにトラネキサム酸を服用すれば、肝斑を薄くしていくことが可能です。しかし、トラネキサム酸はその副作用などからずっと飲み続けるのは適していない面もありますので、治療と同時に日常生活での予防も平行して行う事が必要です。

肝斑の原因は女性ホルモンのバランスの乱れであることから、ある程度生活習慣に気をつけることで、肝斑の予防や改善も行っていく事ができ、内服薬などでの治療に頼り切る状態を回避できます。


肝斑を予防するためには、日常的にどのようなことに気をつけなければならないのか、具体的にみていきましょう。



1.ストレスを溜めすぎず適度に発散しよう

肝斑の原因は、女性ホルモンのバランスの乱れ。そして女性ホルモンのバランスが乱れてしまう一因には、ストレスが考えられます。そのため、肝斑を予防するためには、ストレスを溜めすぎないような生活習慣が重要です。


ストレスは誰でも少なからず溜まるものです。しかし、溜め込みすぎたり、発散せずにいたりしては、女性ホルモンのバランスだけではなく、自律神経に影響して体調不良を引き起こすこともあります。ストレスを溜めないためには、毎日こまめにストレスを発散することが重要です。


ストレス発散の方法は、個人よって異なるでしょう。例えば、適度な運動をしたり、お風呂にゆっくり浸かったりなどが、効果的です。

特に、ウォーキングなどの軽い運動はストレスを解消しながら血行改善への働きかけも出来るため、体をストレスに強い状態にしていく事ができます。


忙しくても、頭を空っぽにできるような時間をしっかりと取りましょう。1日5〜10分程度だったとしても、ストレス発散の助けとなります。



2.睡眠はしっかりと取ること

睡眠不足も、女性ホルモンのバランスを乱れさせる原因です。睡眠不足になると、さまざまな体の不調が生じやすくなります。もしも睡眠時間が短くて、毎日すっきりしないと感じているなら、可能な限りしっかりと睡眠をとるようにしましょう。最低でも、6時間の睡眠時間がおすすめです。


更に、睡眠で重要なのは寝る時間の長さだけではなく、睡眠の深さ、質も重要です。

質の良い睡眠をとるためには、なるべく体にとって快適な環境で、脳を覚醒状態から遠ざける事が必要となります。


脳の覚醒状態を休めるためには、強い光を浴びない事などが重要となりますので、寝る数時間前には部屋の照明を暗めにし、リラックス状態に入りましょう。スマホやパソコンの画面を見るのも、寝る1時間前くらいから控えることを心がけてください。

室温を適度に保ち、エアコンなどの直風が当たらないようにする事や、枕の高さ調節などにより睡眠時無呼吸症候群などにならないよう、睡眠環境を整える事も大切です。


それでも睡眠が浅くなってしまう場合、日中の生活習慣にも問題があるかもしれません。特に、熟睡に必要なホルモンである「メラトニン」が夜中に分泌されやすくなるよう、朝ごはんをちゃんと食べる事や、日中はしっかりと日光を浴びるようにする事なども気を付けてみましょう。



3.できるだけ食習慣を整える

食習慣の乱れが女性ホルモンに影響することもあります。いつも簡単な食事を取っていたり、同じものばかり食べていたりしては、栄養バランスが偏ってしまいます。たまには好きなものを好きなだけ食べても、問題はありません。しかし、日常的にそのような食生活をしていては、体に悪いのは当たり前ですよね。


また極度なダイエットも、栄養不足の状態になり得ます。ダイエットのしすぎで、生理不順になることがあるように、食生活は女性ホルモンと密接な関わりがあるのです。そのため、食習慣を整え、バランスのとれた食事を摂るようにしましょう。

大切なのは、何かの栄養素ばかりを極端にとるのではなく、色々な食材をバランスよく食べる事です。


4.刺激の強い洗顔はNG

シミのケアとして、古い角質を剥がしてターンオーバーを促進するようなピーリング石鹸や酵素洗顔がありますが、肝斑に対してはこうした洗顔がNGとなる事があります。

というのも、角質を酸や酵素によって強制的に剥がす洗顔は、肌が刺激を受けやすい状態になるため、ホルモンバランスの乱れによって肌がダメージを受けやすくなっている肝斑の場合には、逆効果になってしまう可能性があるのです。

もちろん、強いクレンジング剤の使用や、ゴシゴシ擦るような洗顔方法もNGです。


また、肌への刺激が逆効果となるため、シミの解消によく用いられるハイドロキノンなども、肝斑を薄くするどころか濃くなりやすくしてしまう可能性があります。



5.紫外線対策はしっかりすること

肝斑の原因は、女性ホルモンによるところが大きいとされています。しかし、それは紫外線ケアを全くしなくて良いということではありません。紫外線に当たりすぎると、肝斑だけではなく普通のシミもできてしまいますし、肝斑がうっすらと出来ている場合には、それを悪化させることもあります。


肝斑を予防するためには、紫外線対策も重要です。しっかりと日焼け止めを塗るなどして、紫外線の影響をなるべく受けないように心がけましょう。


生活習慣を見直しても改善しない場合は早めにクリニックに相談を

肝斑の原因であるホルモンバランスの乱れは、生活習慣を見直していく事で、少しずつ改善していく事が出来ます。

しかし、現代社会はストレス社会とも言われ、ホルモンバランスの乱れを引き起こす原因もとても多い状況。セルフケアを頑張ってもなかなか肝斑が改善せず、肝斑自体が大きなストレスになってホルモンバランスの乱れを悪化させてしまう事も考えられます。


肝斑は内服薬による治療や、レーザートーニングと呼ばれるレーザー治療などを利用する事で、多少の時間はかかりますがしっかりと改善が見込めるシミです。

美容治療で肝斑をリセットし、そこからしっかりと予防していくという事が、ストレスなく確実に肝斑を解消するための有効な方法でもありますので、肝斑に悩んでいる方はまず一度クリニックに相談してみてください。

肝斑は素人目では他のシミと見分けが付けられない場合もありますが、専門の医師による診断を受ける事で、自分のシミの状態をハッキリさせて、最適なケアが行いやすくなるというメリットもありますよ。

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