子供でも脱毛は可能?キッズ脱毛の効果と再発の可能性など
医療脱毛 (医療レーザー脱毛)
公開日:2018/12/19
しかし最近では、格安の脱毛プランを提供するエステサロンの出現や、脱毛施術の広告によって永久脱毛の認知も広がり、未成年でも脱毛を受ける人が増えてきています。更にはまだ中高生くらいの子供でも、脱毛を受けたいという人が増えており、脱毛はもう大人だけのものではなくなっていると言えます。
自分から脱毛サロンに通いたいと言う子供もいれば、親が通わせるパターンもあるようですが、子供のうちから脱毛をすることでの問題がないのか、また効果の程度やムダ毛が再発する可能性についてなど、詳しく知られていない部分もあるのではないでしょうか。
そこで今回は、キッズ脱毛について、注意点も含めてご紹介したいと思います。子供の脱毛を検討中の方も、子供に脱毛をしたいとせがまれている方も、参考にしてみてくださいね。
監修 橋本健太郎
静岡美容外科橋本クリニック 院長
同大学で麻酔科医として勤務
2004年~ 日本大学病院勤務
以後、美容外科医、形成外科医として経験を積む
2008年 南青山クリニック院長 就任
2010年 銀座アテナクリニック本院開設
2016年 静岡美容外科 橋本クリニック開設
子供が脱毛するメリットとは
「子供が脱毛をするなんて早い!」と思っている方もいることでしょう。確かに、オシャレで脱毛をするならば、自分でお金を稼げるようになってからでも良いのかもしれません。
しかし、子供のうちから脱毛をしておくことには、オシャレ以外のメリットもあります。まずは、子供が脱毛をするメリットについてお話しします。
1.コンプレックスが解消される
男の子、女の子関係なく、思春期の悩みというのは複雑ものです。多感な時期ですから、人の目を気にしたり、周りから言われた些細な一言がずっと忘れられなかったりするのは仕方のないことでしょう。それは一時のことではなく、その後の人格形成にも影響することもあります。
もし我が子が毛深いことでからかわれたり、いじめられたりしていたとしたら、そのコンプレックスを取り除いてあげたいですよね。こうした理由から脱毛を検討する子供はとても多く、また、子供の頃に毛深いことがコンプレックスで辛い思いをしたお母さんが、子供に同じ思いをさせないようにと通わせることもあるようです。「脱毛をしたら、コンプレックスが解消されて明るくなった」という子供は数多くいます。
2.肌を傷つける自己処理をしなくてよくなる
脱毛をせずとも、ムダ毛は気になるものです。特に女の子は、思春期になると自分でムダ毛処理をし始めます。そして、それが正しい方法で行われるとは限りません。例えば、自己流で毛抜きやカミソリを使うことで、肌を傷つけることもあります。
特に、まだ自己処理になれていない頃はこうしたトラブルがつきものですので、大人になってから自己処理によって肌を傷つける可能性よりも、子供が自己処理で肌を傷つけてしまうという可能性は高いですよね。
自己処理で傷ついた肌が簡単に元に戻ればいいですが、これを繰り返すことにより、埋没毛やカミソリ負け、色素沈着などの肌のトラブルを起こす方は多いものです。そうなる前に、子供のうちから脱毛することで、無用な肌のトラブルを防ぐことができるのです。
ムダ毛の悩みだけであればシェービングなどでまだ解消できますが、肌質の悩みまでコンプレックスとしてかかえてしまうと、中々解消が難しくなってしまう事を考えれば、早めの脱毛は思春期を楽しく過ごすためにとても効果的な施術だといえるのではないでしょうか。
子供でも脱毛を受けることができる?
次は、「子供が脱毛するメリットはわかったけれど、本当に大丈夫なの?」と不安を感じている方へ、子供の脱毛が問題なく可能なのかどうかをご紹介しましょう。子供が脱毛をして得られる効果がどの程度あるかについても、お伝えします。
1.キッズ脱毛を積極的に行っているクリニックやエステサロンもある
クリニックやエステサロンによりますが、子供の脱毛は問題なく可能です。
基本的にレーザーや光による脱毛は、熱によって毛根組織を破壊するというものですので、脱毛を行う事で発育に支障がでるというような事はもちろんありませんし、アレルギーを引き起こすなど体質の変化がおこる事もありません。
対象年齢はクリニックやエステサロンごとに設定されていますので、何歳から脱毛をしてくれるかどうか、まずは問い合わせてみましょう。中には、子供専用のコースが設定されている場合もあります。
クリニックかエステサロンのどちらで受けた方が良いかという点については一概に言えませんが、完全に永久脱毛を目指したいのであればクリニックでの医療レーザー脱毛一択です。
ただし、子供の脱毛あれば光脱毛の方がおすすめ出来る面もあり、その一つが痛みや肌への負担の大きさ。
レーザー脱毛はしっかりと毛根組織を破壊できる反面、威力が強く痛みや肌への負担も光脱毛と比べれば大きいという面があり、痛みに敏感な子供は施術に負担が大きくなる可能性がある事や、術後のケアがしっかり出来ない場合、肌荒れなどのトラブルが引き起こされやすくなってしまう為、負担の少ない光脱毛を選ぶというのも一つの選択肢です。
光脱毛では永久脱毛の効果を得る事は出来ませんが、自己処理の代わりとして利用する事が可能で、またエステサロンの中には格安で受けられるプランを提供しているところもあるため、経済的負担も少なくすみます。
子供脱毛の場合、成長によって徐々に毛が増えていくというタイミングである事から、一度永久脱毛が完了したと思っても、新たに別の毛が増えてしまうという可能性はありますので、毛が生えそろう頃までは光脱毛で肌に負担をかけないようムダ毛の処理を行い、ある程度成長が落ち着き、施術後のスキンケアがしっかり行えるようになったら医療レーザー脱毛を受けるという流れが適しているといえます。
2.キッズ脱毛は大人と比べて「終わらせにくい」
大人が脱毛をする場合には、2〜3か月ごとに脱毛施術に通うことになるのですが、これは主に毛周期に合わせるためです。毛周期とは、毛が生え変わるサイクルのこと。たとえ毛周期を無視して短期間にたくさん通っても、効果は変わりません。
ところが、成長期にある子供は大人に比べて、この毛周期が安定していないのです。そのため、大人よりも脱毛の効果が出づらい(中々全ての毛の施術が難しい)と言われます。
また、前述のように、特に二次成長期ころの子供は新しく毛が増えていく時期でもあるため、脱毛が完了したように見えても、また新しく太い毛が生えてくるようになり、再発のような状態になる場合もあります。
既に太い毛として生えてきている毛穴については、一度レーザーを照射すれば永久脱毛が完了しますが、次々と新しい毛が出来ている状態では、なかなか脱毛の施術を終わらせる事ができず、成長の落ち着いた大人であれば、多くの部位で5回程度の施術で永久脱毛が完了するのに対し、子供の場合は5回では終わらず、その後も多少毛が生えては施術を行うという行為を繰り返さなければならない可能性があるのです。
とはいえ、効果の程度には個人差がありますが、脱毛をすれば確実に効果はあります。子供がムダ毛で深刻に悩んでいるのであれば、脱毛を検討する価値は大いにあるでしょう。
キッズ脱毛の注意点を知っておくことが大切
最後に、子供が脱毛をするときに気をつけたほうが良いこと、心に留めておいたほうが良いことをご紹介しておきます。子供の肌は大人以上にデリケートです。せっかく脱毛をしたら、後悔することなく満足できるように、きちんと最後までチェックしてくださいね。
1.日焼けに注意をする
子供は体育の授業もありますし、外で遊ぶ機会もあるので、大人よりも屋外にいる時間が長いことが多いですよね。日焼け止めをこまめに塗り直すのも困難ですので、子供は大人よりも日焼けしやすくなります。
しかし、日焼けをした肌には、医療レーザー脱毛や光脱毛を行うことができません。脱毛で利用されるレーザーは黒いものに反応するので、毛根だけでなく黒く焼けた肌にも反応してしまい、火傷の危険があるのです。そのため、日差しが強くなる夏場は、特に注意が必要になります。なるべく日焼けをしないような対策を練るか、もしくは潔く、夏場の施術はやめておくほうが良いでしょう。
2.子供専用コースの脱毛を選ぶ
子供の肌はとても敏感なため、大人と全く同じ施術では、どうしても肌荒れや火傷の心配があります。しっかりと満足のいく脱毛をするため、子供専用の脱毛コースを用意しているところや、子供の脱毛症例が多いところを選びましょう。
子供専用のコースがあるクリニックやエステサロンでは、子供の肌にも安心して使用できる脱毛機を使用したり、光の強さを調整したりしてくれます。また子供の施術にも慣れているスタッフが在籍していることがほとんどなので、そういった意味でも安心して通わせることができますね。
3.ホルモンバランスに注意
子供は毛周期が安定していないので、ムダ毛再発の可能性があることは上記でお伝えしましたが、もうひとつ、ムダ毛再発の可能性を生むものがあります。それは、ホルモンバランス。第二次性徴期に入る10歳前後はホルモンの影響で体毛に様々な変化が出現します。発毛の順番やスピードや毛質は個人差が大きいですが、女性は額や口周りなど顔の産毛が増え、その後外陰部や脇の発毛がはっきりしてきます。顔の産毛はホルモンバランスの安定とともに薄くなります。男性は顔の産毛や外陰部周辺や脇の発毛が始まります。しっかりとした髭が生えそろうのは20台中頃です。
つまり思春期の子供はホルモンバランスも変化していく時期で、この変化に合わせて毛が増えたりしますので、現在生えているムダ毛が全てではありません。
前述のように、一度脱毛が完了したと思っても、後から新しい毛が生えてくることがあるのです。
これは人間の成長の過程を考えれば仕方のないことなので、そこまで急を要していない場合には、慌てて脱毛をせず、成長期が落ち着いてから脱毛を始めた方が効果としては高くなります。お金もかかることなので、じっくりと考えましょう。
成長期がおわりホルモンバランスが安定するのは、女の子なら生理が開始して数年経った後、男の子なら第二次性徴が終わった後です。この時期以降のほうが、安定して脱毛効果は高くなるでしょう。
4.学校のスケジュールに注意する
脱毛の後は肌が軽い炎症状態となるため、脱毛の直後に血液循環が促進されるような行動はなるべく避ける必要があり、激しい運動や入浴などを行ってしまうと、肌トラブルの原因になります。
脱毛を受けた翌日に体育の授業や部活動などがあると、運動が避けられなくなる場合がありますので、しっかりと子供とスケジュールの確認を行うようにしましょう。
また、脱毛後の肌はいつもより敏感になっているので、翌日でなくても紫外線や摩擦などの刺激は避けたいところ。激しい運動を行うような部活動に所属している場合は、脱毛後のUVクリームの使用やケア方法についてもしっかりと医師に相談をし、最適な過ごし方を検討するようにしましょう。
ムダ毛がコンプレックスにならないよう上手に脱毛を利用して
特に思春期にある子供にとって、体の悩みというのは大人以上にデリケートなものです。
周囲の人に悪意は無くても、ムダ毛について指摘されるだけで大きなコンプレックスになってしまう事もあるので、なるべくこうした問題は事前に回避したいところですよね。
子供の肌質に配慮した脱毛プランなどを上手に利用して、早めにムダ毛の悩みを解消していくのも、子供が明るく思春期を過ごすために出来る一つの方法だといえるのではないでしょうか。