二重整形と二重まぶたメイク(アイプチ)それぞれの利点について
目・二重整形 (二重埋没法)
公開日:2018/10/26
今回は、この二つの方法それぞれにある利点やメリットを比較してみますので、整形術を受けるかメイクを続けるかの参考になれば幸いです。
監修 小松磨史
みずほクリニック 院長
H10年 札幌医科大学・大学院卒業 医学博士取得
H10年 米国フロリダ・モフィット国立癌センター勤務(ポストドクトラル・フェロー)
H12年 札幌医科大学・形成外科 助教
H14年 北海道砂川市立病院・形成外科 医長
H17年 大塚美容形成外科入職(大塚院・金沢院・名古屋院など)
H26年 みずほクリニック開院(院長)
<免許・資格>
・日本形成外科学会・認定専門医
・日本美容外科学会・正会員
・医学博士
二重整形術の概要・種類
まず、両者を比較するために簡単にそれぞれの方法を紹介します。
二重整形術とは形成外科術(美容整形)の一つで、一重まぶたを常に二重まぶたの状態にする手段の一つ。
二重整形術には大きく分けて2つの方法があり、一つはメスを使わずに糸でまぶたを止める「埋没法」と呼ばれるもの。もう一つがメスを使ってまぶたを切開する「切開法」と呼ばれるものです。
埋没法の方法と特徴
埋没法による二重整形術は美容整形の中でも最も施術数が多いもので、人体に対する負担もすくなく手軽に二重まぶたを手に入れられるという事から、現在では毎年数十万人以上の方が施術を検討し、実際にうけています。
最近ではタレントやモデルの方でも埋没法を行ったと公表している事例も多く、その点でも一番身近な美容整形という事ができます。
埋没法は、簡単に言えば人体に悪影響が無い医療用の糸を用いて、瞼に二重のクセを付けるというもの。方法によっては生まれつき二重の方のまぶたとほぼ同じようなまぶたの状態を作る事が出来るため、非常に自然な二重にする事が出来るという点や、縫い付けている糸を除去すれば元の一重まぶたに戻す事も可能という点が大きな利点です。
ただし、ある程度まぶたにクセが作りやすい状態である必要があり、瞼の脂肪が厚く腫れぼったい目の方などは埋没法のみでは二重にする事が出来ないこともあります。
切開法の方法と特徴
埋没法で二重を作れない。または、埋没法では理想の二重ラインにならない場合に用いられるのが切開法です。
切開法は端的に言えば、メスで瞼の一部ないし全幅で切開し、そこからまぶたの脂肪と筋肉を除去してから二重のラインが出来るように糸でラインを形成し、二重まぶたを作るというものです。
切開法はまぶたをメスで切るため、埋没法に比べると腫れ・内出血が生じ安いという難点がある反面、瞼の脂肪が厚くても確実に二重ラインを作る事が可能で、また理想とするラインで二重を作る事ができるというのも利点です。
ただし、実際に切開しているためやり直しが出来ないという点や、抜糸が必要など手術後のケアが埋没法と比べて大変という点はデメリットになります。
メイクによる二重まぶた作り
メイクによって二重まぶたを作る方法についても、以前は糊やテープによってまぶたをくっつけるという方法だけでしたが、現在ではまぶたをゴムで固めるといった方法もあり、より自然な二重まぶたの演出が可能になってきています。
糊(のり)やテープで二重を作る方法
メイクによって二重まぶたを作る方法として、最もポピュラーで一般的なものといえばアイプチなどの「糊」や、テープ状の道具を使ってまぶたに二重のラインを作り、固定するというもの。
まぶたのくっつけ方などにもよりますが、基本的には二重のラインを強制的にくっつけて作っているため、目を閉じた時にも二重のラインが出てしまったり、接着力が弱くなると二重のラインが取れてしまったりするという難点があります。
もっとも手軽に二重まぶたを演出する方法で、専用の商品ではなく絆創膏などを利用して二重メイクを行う方もいるようです。
まぶたを固めるタイプのメイク
最近増えてきている二重メイクグッズに、まぶたをゴム質などで固める事で二重まぶたの状態にするというものがあります。
まぶたは一重の方であっても基本的にどこかで折れ曲がって開く形となっていますが、この折り目がまつ毛付近側になってしまうと、目を開いた時に折れ目が奥に入ってしまい、一重や奥二重の状態になります。
そこで、まつ毛近辺の皮膚をメイク道具で固めてしまう事で、まぶたを開く時の折り目を上の方に移動させ、二重まぶたの状態にするというものがこのタイプのメイクグッズになります。
まぶたをくっつけて折り目を作る方法ではないため、目を閉じても不自然な状態になる事が無く、より自然な二重になるという点が利点です。
二重整形と二重メイクそれぞれの利点・メリット
それでは、実際に二重整形をした場合と二重メイクを行う場合それぞれの利点やメリットについてご紹介します。
二重整形をしてしまった方が、自然且つ楽
まず、埋没法でも切開法でも、二重整形術を受けた場合の利点としては、やはり一番に自然である事。そして、メイクが非常に楽になるという事が挙げられます。
二重メイクも元のまぶたの状態や、糊やテープではなくまぶたを固めるような方法をとったり、メイクを丁寧に行ったりする事で極力自然な形にする事は可能ですが、殆どの場合で目を閉じればばれてしまうようなものであったり、時間経過とともにまぶたの状態が維持できず、夕方以降などに一重まぶたの状態に戻ってしまう事は多くなります。
しかし、二重整形術の場合はこうした不自然さが無く、特に埋没法の場合は元々二重まぶたの方と同じようなまぶたの構造を作る事が可能なため、目を閉じても非常に自然な仕上がりを手に入れる事が可能です。
また、当然ではありますがメイクを落としても二重まぶたの状態はキープされるため、メイク崩れに対する心配は不要となりますし、メイクを落としても二重のラインをキープし続けられます。
二重メイクの場合はどんなになれていても毎日5分程度はかかると思いますが、二重整形してしまえばこの時間が解消できるため楽になりますし、基本的に二重整形の上からどんなメイクをしても問題ないので、アイメイクの幅も広がります。
また、メイクで二重にする場合はどうしても左右で二重のラインがちぐはぐになってしまったり、日によって二重のラインが異なり顔の印象が変わってしまったりといった場合がありますが、二重整形を行ってしまえば毎日同じ状態を維持できるため、こうした心配もありません。
より自然でキレイな二重ラインを手に入れるなら、二重整形術を受けてしまう事が最適な手段だといえるでしょう。
ずっと二重まぶたでいたいわけでなければ二重メイクの方が良い
二重整形術ではなく、メイクで二重を作る最大の利点は、二重まぶたと一重まぶたの切替が可能だという事。
そもそも日本においては二重まぶたの方が「かわいい」「美人」という印象が強く、二重まぶたにしたがる方が多いのですが、世界的にみれば一重まぶたの方に魅力を感じるという価値観もあり、二重まぶたと比べてミステリアスな印象などが魅力的なポイントにもなります。
二重整形術の中でも埋没法についてはまぶたを止めている糸を除去すれば一重まぶたに戻せる方法ではありますが、例えば長期間二重まぶたの状態でい続けると、まぶたに二重のクセやシワが入る事によって、糸をとっても完全な一重には戻らないという場合もあります。
そもそも一重まぶたに戻したい時すぐ対応できるわけではないので、こういった切替がしやすいという点では二重メイクの方に利点があります。
まぶたへの負担という点では一長一短
二重整形と二重メイクの比較で、よく話題にされるものの一つにまぶたへの負担があります。
実はこれは一長一短な部分があり、どちらが良いと一概に言う事はできません。
まず、二重メイクの場合は毎日まぶたに対して強力な接着力がある糊などを付けるため、メイクによる刺激やメイクを落とす時の負荷によって、まぶたの皮膚が荒れてしまうという可能性は高くなります。
まぶたは人体の皮膚の中でも特に薄い部分で乾燥もしやすいため、メイクを繰り返す事でまぶたの皮膚が荒れて肌荒れなど引き起こしやすくなるのです。
一方、二重整形術によってまぶたを二重にした場合、まぶた表面の皮膚には負荷がかかりませんが、まぶた内部には負荷がかかりやすくなります。
特に、挙筋法というまぶた表面とまぶたを持ち上げる筋肉を繋ぐような埋没法手術では、まぶたの筋肉が常にしたに引っ張られるため負荷がかかりやすく、眼瞼下垂などの症状が引き起こされやすいとも言われています。
また、埋没法の糸の止め方によっては眼球に糸の結び目がぶつかって傷つく可能性もあるなどのリスクもありえます。
二重メイクの場合はなるべくまぶたに負荷がかからないコスメを選択する事や、保湿などの肌ケアを十分に行う事などに注意する事で負荷を軽減する事はできますし、二重整形についても手術法などを選べば負荷が極力少ない形で手術を受ける事が可能となりますが、どちらにしてもしっかりとした調査を元に、負荷が少ない方法を選ぶ判断力が重要となります。
かかる料金もそこまでは変わらない
二重整形術は値段も高いため、二重メイクを行っているという方も多いと思いますが、実は料金も総合で見てみればあまり大きな違いはありません。
例として、二重整形術を受ける金額が大体15万円だとすると、医療ローンを利用して60回払い(5年払い)で計算すれば月2700円程度。120回(10年)で計算すれば月1500円程度の金額となります。
一方、二重メイクの場合は安いものから高いものまでありますが、まぶたへの負担を少なく、また仕上がりも自然な形を目指そうとすればやはり月々同程度の金額はかかる事が想定されます。
殆どの場合、二重を維持したい期間は思春期頃から少なくとも30歳前後までは続くかと思いますので、長期的な視点で言えばかかる金額は大体同じ程度だと考える事ができます。
もちろん、ローンを途中で繰り上げ返済すれば金利分支払いの金額も軽減できますので、より低価格で二重整形術を受ける事が可能だと言えます。
二重整形術を受けるなら早めの方が良い
以上が二重整形術と二重メイクを比較する場合の主なポイントです。
簡単に言えば、より自然で安定した二重まぶたにしたいのであれば二重整形術を選択し、二重まぶただけではなく一重まぶたの状態を楽しんだり、二重まぶたの形も日によって変化させてメイクを楽しみたいという場合には、二重メイクを行った方が良いといえます。
また、二重整形術を受ける場合はなるべく早い内にうけてしまった方が、その恩恵は受けやすいというのも一つのポイント。
早い内に行ってしまった方が、金額面で見た場合の利点も大きいですし、また自然な二重状態での写真も多く残るようになるため、二重整形を隠したい場合に、過去のアルバムなどによって二重整形がバレるといったリスクも軽減する事ができます。
二重整形術や二重メイクを上手に活用して、理想の姿を手にいれて下さい。