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  ドクターインタビュー

脳外科から美容外科へ異色の経歴を持つ目もとのスペシャリスト

ドクター
インタビュー

脳外科から美容外科へ異色の経歴を持つ目もとのスペシャリスト

品川駅から徒歩10分強の閑静な住宅地の一軒家。2010年に開院したSOグレイスクリニック御殿山がこの場所を選んだのは、最高の医療とともに、ひととき喧噪を離れ、くつろぎの時間を提供したいと考えたから。院長の近藤惣一郎医師は、京大医学部卒業後に脳外科医として活躍し、そこから美容外科医になった異色の経歴を持つ。現在は、顔まわり、特に目もと施術のスペシャリストとして知られ、全国各地から患者さまが訪れている。

脳外科医の知識と技術で傷をつくらず効果を出す医療を目指す。

脳外科医から美容外科医になった経緯を教えてください。

私は20年間脳卒中を中心とした脳外科医として病気の患者さまを診てきました。そこで培ってきた医療の技術や知識をより多くの方のために役立てたいと考えたからです。
一般治療と美容医療は医療を提供する側が区別している面があり、患者さまにとっても壁が作られているような状況です。しかし、私自身は区別することはないと思っています。病気だろうが病気でなかろうが患者さまが身体のことで悩んでいて、医師が解決できるならばできる限り応えたい。それで多くの方が幸せになるのなら、そんなに嬉しいことはありませんよね。
そう考え、病気を治療するだけでなく、その手前の予防医療やポジティブに生きていくためのアンチエイジング治療を提供しようと、8年前に大手美容外科の門を叩きました。


先生の治療方針はどのようなものですか?

脳外科医として20年間に3,000人くらいの手術をしてきましたが、その方々は病気だから仕方なく命と引き換えに傷をつくってでも手術していたのです。でも、美容外科に来られる方は病気ではありません。それなのに外科医的アプローチが優先されていますよね。
一般の医療においても傷をつくらずに治す、できるだけ手術の傷を小さくすることに医師たち力を注いでいるのに、肝心の美容外科医が「切れば効果が出ますよ」と最初から手術を提案することには疑問があります。皆さんも手術が上で注射が下、切れば効果が永久的で、注射は元に戻ると思われているかもしれませんが、それは昭和の時代でもやっていた医療。
平成の今、手術は最後の手段であるべきだと思っています。ですから、傷をつくらずに患者さまのお悩みを解決するのが私のスタンスです。


ニーズの高い目もとの悩みに応える独自のラディエッセ注入施術。

専門分野とその中でも力を入れている治療を教えてください。

お顔の治療を専門にしており、特に目のまわりの施術に力を入れています。目の下のクマ・たるみは老若男女問わず、美容に興味がない方も悩まれています。実際、私が勤務していた大手美容外科にもたくさんの患者さまがいらっしゃいました。それほど必要とされているのに専門医が少なく、結果を出すのも難しい場所でもありますので、脳外科医としての知識と技術によってニーズに応えていきたいと思っています。


治療の独自性、特徴とは?

目の下のふくらみ・たるみは、皮膚だけでなく、その下にある骨や脂肪の全てが関わっています。ふくらみ自体は脂肪(眼窩脂肪)によるものですが、その下に皮膚と骨や筋肉を繋ぐ筋によって固定されているので、加齢とともに筋肉が衰えて顔の肉が下がってくると筋が凹みとして現れ、その上にある脂肪の膨らみが目立ってくるのです。脂肪自体は生まれ持ったものなので膨らみがある方と無い方がいますが、この筋がない方はいません。それなのに凹みの目立つ方とそうでない方はいるのは骨格の違いなのです。
目の下のクマやたるみで悩んでいる方たちの共通点は、ミッドチークの骨が頬骨に比べて低いこと。それを解消するには注射によって土台を持ち上げてあげればいいわけです。当クリニックでは、ラディエッセという人体の骨や歯の骨格を成すカルシウム成分ハイドロキシアパタイトが含まれた物質を独自の方法で皮下組織に注入しています。ラディエッセを皮下組織に注入すると、その網目蜂の巣構造の中に自身の線維芽細胞が入り込み、コラーゲンをつくり出します。注入したハイドロキシアパタイトは1~2年で吸収されてしまいますが、それにより生成されコラーゲンの一部は永続的に残ります。このように私の治療はあくまでも注射がメインとなっています。


施術は注射だけで完結するのでしょうか?

注射だけで終わる方もいますが、生まれつき目の下の脂肪が多い方は土台を高くすることで脂肪の膨らみが目立ってしまうことがありますので、トリミングするように余分な脂肪を取り除きます。脳外科医が使うマイクロサージャーという顕微鏡を用いた手術で、皮膚の表面にメスを入れませんので傷跡は残りませんし、内出血もありません。片側約10分、左右で20分程度の短時間の手術です。


時間をかけて1対1でしっかり向き合い“その方だけの医療”を提供。

先生が目指している医療と、それを実現するために大切にしていることを教えてください。

1対1の手づくりの医療です。その方のためだけの医療を提供するため、カウンセリングから治療、アフターフォローまで全て私が対応します。特にカウンセリングを重視しており、必ずお一人に1時間半かけています。美容医療でトラブルが起きるのは、技術以前にコミュニケーションが取れていないからではないでしょうか。患者さまは「どうしたら治りますか?」と治療方法を知りたがりますが、重要なのは原因を知ること。それが治療のスタートです。ただ、患者さまと私とでは当然知識に差がありますから、カウンセリングでしっかり症状と原因について説明するようにしています。


クリニックの空間づくりにもこだわりっているそうですね。

はい。皆さまの大切な1日を頂戴しているわけですから最高の医療を提供するのは当たり前のことで、加えて、待ち時間を含めたクリニックにいる時間のすべてを素敵なものにしたいと考えています。空間づくりはもちろん、スタッフの対応に至るまで「こんなクリニックならいいな」と思うことを徹底的に追求し、取り入れています。


医療を通し、人性を豊かにするためのスイッチを入れる手助けをしたい。

休日の過ごし方を教えてください。

好きなことを毎日全力でやっているので、仕事と休日の区別はありません。職業というのは、それによって自分が世の中に参加するためのもの。誰かに必要とされ、それによって自分も幸せになる。まさに人生そのものだと思っています。
ただ、自分の時間ということであれば早起きをしていますね。どんな忙しい人でも1時間早く起きれば、その1時間は好きに使えますよね? だから早起きして泳ぐのが日課。泳ぎながら頭の中で“一人会議”をするんです。今日だけでなく1週間後、1ヵ月後、3ヵ月後に自分がやらなければならないことを繰り返し考えています。常に頭はフル回転です(笑)


最後に、読者にメッセージをお願いします。

皆さんの美容医療に対するイメージは「形を変えて維持するもの」というものでしょう。でも私は、維持することにこだわらず、患者さまにどんどん美容外科を卒業してもらいたいと思っています。
私のところで治療を受けて1度キレイになっても、さらに歳をとりますし、注入したものも徐々に減っていきます。そう聞くと「ずっと打ち続けるの?」と思うでしょうが、半数の方は再度治療することはありません。原因も分からずに悩んでいたことが、原因が分かって1回キレイになると「また近藤先生のところで注射を打てばキレイになれる」と思える。すると、心に余裕ができて人として成長でき、人生が豊かになるのだと思います。そのスイッチを入れる手助けができれば嬉しいですね。

編集後記

日焼けした肌に長い髪を結んだ姿は、やはりインパクトがありました。一見近寄り難そうですが、その実、ひとつひとつ分かりやすく噛み砕いて説明してくださるなど「伝えよう」という思いに溢れているように感じました。
医師を目指したきっかけをうかがったところ「高校の時に好きになった女の子のお父さんが京大の脳外科の先生だったから。それだけ」と教えてくださいました。同時に「きっかけよりも今をどう生きているかが大切」とも。ご自身で「今も昔も思い込んだら諦めずにやり通す。熱い男なんですよ」とおっしゃっていましたが、その“熱さ”が終始ひしひしと伝わってきました。

ドクター紹介

院長

近藤惣一朗

1963年 1月11日 生まれ 56歳
1981年 岐阜高校 卒業
1988年 京都大学 医学部卒業
同年 同大学 脳神経外科入局
1995年 京都大学大学院 博士課程修了
1996年 国立循環器病センター研究員
2000年 東京女子医科大学・非常勤講師

所属学会・資格

医学博士(京都大学大学院)
日本脳神経外科学会専門医・評議員
日本美容外科学会(JSAS)専門医
日本抗加齢医学会会員 

略歴

倉敷中央病院、大阪赤十字病院、市立長浜病院勤務
東京女子医科大学、日野記念病院脳神経外科勤務 を経て

2003年〜 函館脳神経外科病院 勤務
2007年〜2010年2月 大手美容外科クリニック勤務
2010年4月 SOグレイスクリニック御殿山 開院 院長就任
同年10月 SOグレイスクリニック大阪 開院
2014年6月 医療法人社団SO 理事長就任
現在に至る

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