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デリケートゾーンの形を整える小陰唇縮小術について

婦人科形成 (小陰唇縮小)

解説 口コミ広場編集部
監修 橋本健太郎 医師

公開日:2018/11/28


普段は人の目に触れる事が無いデリケートゾーン。人に見られないという事は、裏を返せば自分以外の人の状態もよく分からない部分であり、それだけに色々と気になってしまうという女性は多いのではないでしょうか。
そんなデリケートゾーンのよくある悩みとしては、黒ずみやニオイといったある程度セルフケアで改善していけるものだけではなく、その形状についての悩みを持っている方も多いと思います。
今回は、そんなデリケートゾーン悩みやコンプレックスを解消する手法の一つ、婦人科形成術である「小陰唇縮小術」について、施術方法、術後経過などあらゆる角度から詳しくご紹介します。

監修 橋本健太郎

静岡美容外科橋本クリニック 院長

2004年  日本大学医学部卒業 医師免許取得
     同大学で麻酔科医として勤務
2004年~ 日本大学病院勤務
     以後、美容外科医、形成外科医として経験を積む
2008年  南青山クリニック院長 就任
2010年  銀座アテナクリニック本院開設
2016年  静岡美容外科 橋本クリニック開設

小陰唇とはどの部分か

そもそも、普段私達が目にする事も少なければ、話題にする事も少ないデリケートゾーン

その中の「小陰唇」とはどの部分で、どんな特徴があるかについて改めておさらいしてみましょう。

女性のデリケートゾーンは、大陰唇と小陰唇という2つのひだに分かれています。大陰唇とは、膣の外側を覆う部分を指し、恥丘の下から肛門までのふっくらした左右に分かれる割れ目で、尿道や膣の入り口を保護する役割をしています。

一方、小陰唇とは大陰唇の内側にある薄いひだのことで、陰茎包皮(クリトリス)と繋がっており、尿道口と膣口の両脇にあります。非常に弾力があり、性的刺激などにより血流が良くなると、肉ビラが膨張し左右に大きく開くという性質をもっています。

小陰唇は粘膜を伴っている部位であるため、その色は子供の時はピンク色や薄い赤色をしており、この時期は大きさも大陰唇で隠れて見えなくなっています。しかし、思春期の頃から色素が沈着してきて赤黒くなり、大きさも成長と共に徐々に肥大していき、人によってはひだが目立つような状態になります。

小陰唇が肥大する原因とは?

小陰唇は、思春期の頃より自然に肥大していくものではありますが、人により大人になってから日常生活に支障をきたすほど肥大してしまうことがあります。これを小陰唇肥大といいます。では、なぜ人によってこのような事が起こるのかというと、その原因は大きく分けて下記の3つが挙げられます。


①女性特有のホルモンバランスの乱れ

女性は一生のうちに妊娠・出産、思春期、更年期など、女性ホルモンのバランスが極端に乱れやすい時期があります。はっきりと要因として特定されている訳ではありませんが、女性特有のこういった時期に小陰唇の襞が大きくなったり垂れてしまったりする人が多く見受けられることから、小陰唇肥大の原因はホルモンバランスと密接な関係にあるのでは? と推測されています。


②小陰唇の老化

小陰唇は加齢減少によっても肥大してしまう事があります。それは、骨盤、膣の緩みにより大陰唇部分が加齢によりたるんできてしまい、小陰唇を覆う皮膚と膣の筋肉が痩せて外へはみ出てしまうためです。


③冷え症

意外に思われるかもしれませんが、小陰唇肥大は女性に多い症状である「冷え症」が原因であることがあります。女性は体を冷やすことで骨盤内の血液循環が悪くなり、膣が冷えてカチコチに硬くなってしまいます。膣は筋肉であるため、この部分が緩んでしまうことで大陰唇がたるみ小陰唇が肥大するのです。


小陰唇縮小術がおすすめの人とは?

小陰唇肥大によりデリケートゾーンの見た目にコンプレックスを感じている方にこの治療がおすすめできるというのはもちろんの事ですが、それ以外にも、小陰唇が大きい事で下着と擦れて痛みを感じた臭いが出やすくなったなど様々な日常生活に支障をきたしてしまうような症状を改善するという点でも、小陰唇縮小術が有効となります。

小陰唇が下着に擦れて常に痛みや不快感がある

小陰唇が大きくはみ出した形状になっていると、どうしても下着に強く押しつけられ、動いた際に摩擦刺激となる事で、痛みや不快感をもつようになる場合があります。

基本的に小陰唇縮小手術は保険適用外の自費診療となりますが、程度が重症で日常生活に支障をきたすような痛みがある場合については、保険診療で手術が行われるケースもあります。(ただし、これはとても稀なケースです)

また、痛みなどは無くても排尿の際に小陰唇が触れてしまうようになるなどによって生活に支障を及ぼす場合があります。

小陰唇まわりの黒ずみが気になっている

小陰唇が下着などに擦れる事で、摩擦刺激が加わってメラニン生成が促進される事から、デリケートゾーンに黒ずみが出来やすくなります。

一度黒ずみができてしまうと、場合によってはレーザー治療を行う必要があるなどその解消は簡単ではありませんので、黒ずみが出来る前に予防として縮小術を受けてしまう方が良いといえます。

デリケートゾーンの臭いが気になる

肥大した小陰唇では、恥垢がたまりやすくなるため、入念に洗浄して清潔に保たないと、ニオイを発しやすくなってしまいます。

小陰唇の形が歪で自信がもてない

日常生活でのトラブルが無くても、やはり小陰唇の形状に対するコンプレックスは大きく、特に恋愛に対して自信を持てない要因にもなります。

恋愛は自分に自信を持っている方の方が成功しやすい場合も多く、コンプレックスを解消する事はとても大切な手段だと言えます。


以上のように、小陰唇肥大によっておこるトラブルは、そのまま女性がデリケートゾーンに対して持つ悩みの大部分にあてはまっているという事が言えます。

肥大した小陰唇を縮小することでデリケートゾーンの見た目、衛生面、不快感などのトラブルが解消されやすくなりますので、悩みをお持ちの方は是非治療を検討してみてはいかがでしょうか。


小陰唇縮小の手術方法

小陰唇縮小術の施術は方法がいくつかありますが、基本的にメスで肥大した小陰唇の黒ずんでいる箇所を切除し、縫い合せる方法で行います。また、必ずしも左右両方を行う必要はなく、左右非対称の人は片方だけ施術を受けることも可能で、料金も両方と片方と別々の設定があります。

施術時間はどのような方法で行うかによっても異なりますが、およそ両側で1時間程度とされており、片側のみの施術になるとその半分の20分〜30分ほどで終了する、比較的短時間で完了する施術と言えるでしょう。それでは、小陰唇縮小術には主などのような方法があるかを見ていきましょう。

小陰唇縮小手術の主な施術方法

小陰唇縮小術には主に以下3つの施術方法があります。

①皮膚の表面を縫い、抜糸を行う方法

メスで小陰唇部分を切開し縫合した後、抜糸するタイプの施術方法です。抜糸時に多少の痛みが伴います

②皮膚の表面を溶ける糸で縫い、抜糸をしない方法

施術後に縫合した後、抜糸をしないタイプの施術方法です。この方法は、施術後2〜4週間を目安に糸が体内に自然に溶けて無くなるようになります。

③皮膚の表面を医療用ボンドで固定する方法

この方法は、皮膚の中で縫合した後、表面を医療用ボンドで固定する施術方法になりますが、現在ではこの方法を採用しているクリニックは少数になります。約1週間でボンドが自然にはがれ落ちることがあり、費用は①②の方法に比べて数万円高くなります。


縮小だけではなく形状を整えたい場合にも有効

小陰唇の悩みは単純に肥大している事だけではなく、左右不対称の歪な形である事などを悩む人も少なくありません。小陰唇縮小術は、皮膚や粘膜の余分な部分を切除するだけでなく、小陰唇の形を精密にデザインし、トリミングしていくことできれいに整えたい人にも有効な施術です。

また、クリニックによっては、よりきれいな形状や症状改善を目指すため、単に小陰唇を切除や縫合するだけでなく、肛門挙筋という膣を引き締める筋肉の縫縮、膣粘膜の縫縮により膣内腔を狭くするなど、膣部分の施術を併用し、デリケートゾーン全体で悩みを解消する方法がすすめられることもあります。


手術跡が目立つかどうか

小陰唇縮小術をでデリケートゾーンに手術跡が目立ってしまったらどうしよう? という不安を感じる方は多いと思いますが、この点では基本的に心配がいりません。

小陰唇縮小術は手術の跡が残る確率はほとんどない手術で、その理由としてはまず小陰唇は元々血流が良く、粘膜部分であるために傷の治りが早い部位であるという事が挙げられます。

また、小陰唇縮小術では最終的に糸を抜糸するか、自然に体内に溶ける糸を使うため、そのまま残る事はありませんし、元々シワが多い部分なので、シワにそって縫合などを行う事で、その跡が目立つ事もほとんどありません。


術後どの程度で普段通りの生活が可能?

小陰唇縮小術自体は、傷跡も残らず、比較的短時間で終了する手術ではありますが、体の一部を切除する方法ですので、やはり術後しばらくは、痛みや出血、その他日常生活にやや支障が出てくる期間「ダウンタイム」が発生します

実際の小陰唇縮小術後に辿る経過は、以下のようなイメージです。


術後経過項目

症状の継続期間と対処方法

術後の痛み

・痛みの期間;術後2~3日は、痛みが伴います

・対策方法;医師が処方する鎮痛剤の内服薬を服用する

出血状況

・出血の期間;術後3~4日は、軽い出血があります

・対策方法;ガードルで圧迫して止血しましょう

シャワー・お風呂

・翌日からぬるめのシャワーなら可能です

むしろ雑菌を寄せ付けないため清潔にしましょう

・抜糸なしの場合は当日からでも可能です

・ただし湯船に浸かるのはNG

抜糸までの期間

・抜糸の時期;術後10日前後、軽い痛みがあります

・対策方法;軽い局部麻酔をしても良いです

(抜糸をしないタイプの施術方法もあります)

プール、温泉

・術後2週間ぐらいで可能となります。

くれぐれも雑菌感染に注意しましょう。

性交

・術後1カ月以上は空ける方が良いでしょう。

必ずシャワーのある環境で行うようにしてください

傷の具合

・術後1カ月で腫れが引き、落ち着きを戻します。

・術後3~6カ月でほぼ完全に傷口は落ち着くでしょう

激しい運動や飲酒

・術後3週間前後までは避けるようにするべきです

自転車の運転

・術後2~3週間は自転車の運転は避けるようにしてください

患部が擦れるので特に注意が必要


術後当日

麻酔が効いている間は問題ありませんが、麻酔が切れると鈍い痛みが起こってきます。くれぐれも施術当日は安静を心がけましょう。

仕事は翌日からでも問題ありませんが、痛みや腫れが辛い場合は可能であれば最低限翌日は大事を取って休んだ方がよいかもしれません。


抜糸がないタイプの施術方法で手術を行った人の場合、施術後半日ぐらい時間を置いた後、ぬるめのシャワーが可能となります。


術後1~2日

抜糸のあるタイプの施術を行った人は、術後翌日~2日ほどでシャワーが可能となります。術後直後は膣内から少量の出血が出ますので、ナプキンをして過ごしてください。さらに施術当日から3~5日までは、陰部をガードルやきつめのショーツなどで固定して過ごすことになります。


術後3~5日

小陰唇縮小術をした後、縫い合わせを行ったところから多少のかゆみが生じてきます。しかし、このかゆみは雑菌の繁殖によるものなどではなく、傷が自然に治癒していく工程で発生するかゆみのため、術後しばらくは続きますのでとにかく掻いたりしないようにしましょう。


術後10日前後

抜糸があるタイプの施術を受けた人は術後10日前後の時期に抜糸を行います。この時にまた軽い痛みが生じることになりますので、耐えられそうもない人は事前に担当医に申し出て、笑気麻酔などをお願いしましょう。


術後2~3週間

この頃にはお風呂の湯船、温泉、運動などほとんどの行動に支障が出なくなります。飲酒なども少しずつでしたら問題なくなります。自転車の運転もできるようになりますが、陰部が自転車の座部に擦れないよう気を付けて運転するようにしてください。


術後1カ月

術後1カ月ほどすると出血はほぼ止まるようになります。腫れやかゆみの症状などもかなり緩和されます。性交もできるようになりますが、シャワーが使える環境で清潔を心掛けましょう。


術後3カ月

この時期には陰部の腫れはほぼ完全に引くと考えてOKです。また患部の縫い跡もなくなります。


術後半年~1年

術後半年も経過すると、小陰唇縮小施術の術後症状はほぼ無くなります。痛み、腫れ、見た目など、すべてにおいてほぼわからなくなります。


まとめ

今回は、女性のデリケートゾーンの形を整える小陰唇縮小手術についてご紹介しました。

小陰唇縮小施術の術後半年ほどまでは多少の痛みや違和感がついてまわる期間が続きますが、反対に考えれば、人生のうち、たった半年で長年のデリケートゾーンの悩みから半永久的に解放される方法だとも言えます。

そのためには、実際に施術を行うにあたって熟練した技術を持つ信頼できるドクターを選ぶことが肝心となります。

まずは、何件かのクリニックにカウンセリングに行ってみて、相性の良いドクター探しを始めてみてはいかがでしょうか。

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