脱毛するなら日焼けは厳禁!やる前とアフターケア両面での注意点
医療脱毛 (顔、うなじの脱毛)
公開日:2018/12/07
監修 宇井千穂
やさしい美容皮膚科・皮フ科 秋葉原院/シミレーザー東京 院長
2004年 公立福生病院勤務
2006年 土佐清水病院勤務 同時に非常勤として銀座の某クリニック勤務
2019年 やさしい美容皮膚科・皮フ科秋葉原院 開院
なぜ脱毛時に日焼けするとNGなの?
脱毛は小学生から始める方もおり、最近ではめずらしいものではなくなりました。誰でも気軽に脱毛できるようになったのは事実ですが、脱毛時には日焼けを避けなければならないという注意点があります。なぜ、脱毛時には日焼けをしてはいけないのでしょうか? その原因を、以下に説明します。
脱毛の効果が低くなってしまう
脱毛を希望する方にとって、脱毛効果は最優先したい事柄ですよね。しかし、日焼けをした肌は脱毛効果が低くなってしまうのです。なぜなら、多くの脱毛器は黒色(メラニン色素)に反応することで光を照射し、毛や毛根にダメージを与えることで、発毛を抑制するという働きがあるからです。
ところが、日焼けをしていると肌が黒くなり、毛や毛根以外のメラニン色素にまで反応してしまうことになります。つまり、毛や毛根のみに光が反応することが減り、照射する光が分散するため、ピンポイントな施術が難しくなるのです。そのため、脱毛効果が発揮しづらくなります。
脱毛施術中に痛みを感じやすくなる
最近の脱毛では、施術中でも痛みを感じない場合が多いものです。しかし、日焼けをしていると、痛みを感じやすくなってしまいます。黒くなった肌には、脱毛器の光が強く反応し、毛や毛根以外の部分にまで照射されてしまうことがあるからです。
本来、照射しなくても良い部位にまで光が当たれば、それだけ痛みを感じる確率が高くなります。また、日焼けした肌は、紫外線によるダメージを受けているため、デリケートになっている場合が多く、少しの刺激でも敏感に感じてしまうこともあるのです。
脱毛した部位に肌のトラブルが起こりやすくなる
日焼けした肌は、軽いやけどをしたのと同じような状況となります。また、肌の水分が失われ、いつも以上に乾燥した状態になっているのです。そのような肌に脱毛器の光を当てると、さらに熱を与えてしまうことになります。つまり、施術を行うことで、より乾燥が激しくなり、色素沈着やシミなどの肌のトラブルを引き起こす可能性も否めません。
また、日焼けをした後は、肌を守るバリア機能が低下します。その状態で脱毛施術を受けると、炎症が生じてしまうリスクもあるのです。
脱毛前には日焼け予防に注意しよう
脱毛効果の低下や肌のトラブルなどを起こさないためにも、脱毛前には、以下のようなしっかりとした日焼け予防対策が必要です。
日焼け止めクリームで肌を守る
日焼けを予防するためには、夏以外でも日焼け止めクリームを使う習慣を身に付けましょう。冬や室内でも紫外線の影響を受けるため、気を配っておくことが大切です。
日焼け止めクリームにはさまざまな種類がありますが、クリームに表記されているSPFとPAの値を調べ、最適なアイテムを選ぶと良いでしょう。SPFの値が30以上だと紫外線カットのためにより有効で、PAのプラス(+)の数が多いほど、紫外線の防御効果が高いというしくみになっています。例えば、外出するときは、SPFが30以上で、PAのプラス(+)が3つ以上の日焼け止めクリームを使用すれば、効果的に日焼けを予防できると言えます。
一方、紫外線が少ない冬や室内で過ごす場合は、SPFが30以下のものを選ぶ方がおすすめです。なぜなら、SPFの数値が高いと紫外線はカットしてくれますが、その分肌への負担が大きくなるといわれているからです。
サングラスや帽子などを使い紫外線を予防する
日焼け止めクリームを塗る時間がないときや、塗っても日焼けが気になるという場合には、サングラスや帽子を積極的に取り入れ、日焼けを予防しましょう。また、長そでの衣服やアームカバーを使うことも大切です。
紫外線から身を守るには、上記のようなアイテムはもちろんのこと、UVカット加工をされた帽子や衣服を選ぶと、効果がより高くなります。さらに、サングラスは黒色のものが紫外線を反射してくれるとされていますので、意識しておくと良いですね。
日焼けしにくい食生活を心がける
日焼けを予防するには、体の外から防止するという意識が強いかもしれません。しかし、毎日の食事に日焼け予防効果のある食物を取り入れることで、体の中から改善することも可能です。
例えば、強い抗酸化力を持つ成分を含む鮭やトマトを食べることで、日焼けを防ぐことができるとされています。また、ビタミンCを多く含むキウイフルーツやパプリカは、メラニン生成を抑える効果を持っています。
脱毛後のアフターケアも丁寧に行うことが大切
脱毛前にしっかりと日焼け対策をするのは重要ですが、脱毛後も日焼けをすることは避けなければなりません。以下のことを意識して、脱毛後のアフターケアも怠らないようにしてくださいね。
脱毛後はクールダウンを忘れずに
脱毛後の肌は脱毛器の光を照射していることにより、火照った状態になっています。それにもかかわらず、日焼けをしてしまうと、さらに熱を与え、状態がひどくなってしまいます。そのため、大抵の脱毛クリニックでは、脱毛後に冷やしたり、冷却ガスの噴射などが行われる脱毛器を使うなど、クールダウンを行ってくれます。
ただし、クリニックでクールダウンの処置をしてくれたからと言って、油断は禁物です。脱毛した日は、入浴はせず、シャワーを軽く浴びる程度にとどめましょう。入浴をすると血行が良くなりますが、それにより肌が炎症を起こしてしまう可能性があります。脱毛後の肌は、光の熱のエネルギーでダメージを受けていますので、体を必要以上に温めないことを心がけてください。
脱毛後はたっぷりと保湿をすること
脱毛後は、肌が火照り、乾燥した状態になっていますので、保湿ローションなどでたっぷりと保湿を行いましょう。保湿をすることで、肌に水分を与え、肌の状態を整えることにつながります。
また、入浴後は肌が火照り、乾燥しやすくなっていますので、毎日のお風呂上りには、特に保湿ケアをこまめに行うことが大切です。
日焼けや肌のダメージに気を付けて満足できる脱毛を
日焼けや肌のダメージを避ける。肌をしっかりとケアして健康に保つという事は、脱毛の効果を高くするためにもとても重要です。
なるべく少ない回数でムダ毛の悩みを解消し、かつ脱毛後の肌をツルツルすべすべのキレイな状態にするためにも、脱毛前後の日焼けケアや保湿ケアといったホームケアは十分に気を配るようにしましょう。
クリニックでの施術だけではなく、ホームケアまで含めてしっかりと行う事で、本当に目指したい美しい肌を手に入れられやすくなります。