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夫やパートナーとのSEXが痛くて苦痛…『性交痛』の悩み

婦人科形成

解説 オザキクリニック LUXE新宿

公開日:2017/02/27


夫やパートナーに言えないけど、実は『性交痛』で悩んでいるという方、いませんか?
『性交痛』は、性交渉の時に膣の入り口や奥に感じる痛みのことです。夫やパートナーとの関係を壊したくないため、我慢している方が多いようです。『性交痛』といっても原因がいくつかありますので、ご紹介いたします。

◆『性交痛』の原因1~炎症による痛み~◆

性交渉のときに膣内が擦れて痛みを感じる場合には、膣ガンジダの疑いがあります。膣ガンジダとは、膣内の常在菌でカビの一種であるカンジダ真菌が、異常増殖して起こる膣の炎症です。性交痛のほかに、外陰部や膣のかゆみ、白いぼろぼろしたおりものなどが症状として現れます。
対処法としては、婦人科で診察を受けること。膣ガンジダである場合には、膣内洗浄や抗真菌薬の投与、外陰部の炎症やかゆみを抑える塗り薬による治療が行われます。
また、婦人科の診察で炎症の原因が性感染症であった場合には、原因となるウィルスや菌に有効な薬が処方され、効き具合など様子をみながら治療を受けることになるでしょう。

◆『性交痛』の原因2~膣が濡れにくい摩擦による痛み~◆

膣が濡れにくくなっていると、摩擦で痛みを感じやすく、傷つきやすいため炎症などの原因になりかねません。濡れにくくなる原因は加齢によるもの、精神的なものが考えられますが、以下のような対処法があります。

◎潤滑剤や保湿剤の使用◎

男性器を挿入する際、滑りを良くする潤滑ゼリーやローションのほか、膣の乾燥を防いでくれる保湿クリームなどを使用することで痛みを解消することができます。これらの薬剤は薬局で市販されており、インターネットでも購入できます。ただし、薬剤の効果は、乾燥や摩擦による痛みを一時的に改善することができるものです。

◎ホルモン錠剤の服用◎

更年期から閉経後に膣が萎縮して濡れにくくなる場合は、萎縮性膣炎の症状と考えられます。萎縮性膣炎は、閉経に伴って女性ホルモン・エストロゲンが減少することにより、膣の潤いが低下し、外陰部や膣が乾燥・萎縮して雑菌の繁殖をまねくことで起こる膣炎です。萎縮性膣炎による潤い不足が性交痛の原因である場合には、膣内にエストロゲンを投与することで、粘液の減少や膣壁の乾燥を食い止めることができます。エストロゲンの投与は、婦人科での処方が一般的ですので、まずは婦人科を受診する必要があります。

◎ヒアルロン酸注射による治療◎

加齢によって膣壁が硬く委縮し濡れにくくなる『委縮性膣炎』では、、膣内を潤すことができずに性交渉の際、痛みを伴います。ヒアルロン酸注射による治療では、膣壁に薄くまんべんなく潤い成分ヒアルロン酸を注入することで、硬くなった膣壁を柔らかくふっくらと改善します。また、薄くなってしまった膣壁を本来の肉厚な状態へ戻すこともできるため、膣のゆるみ改善にもなります。ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分であるため安全性が高く、施術直後から効果を実感できます。

◆『性交痛』の原因3~処女膜が厚く硬いための挿入困難による痛み~◆

何度挿入しても入り口に痛みを感じる場合は、まれに「処女膜強靭症」である可能性も考えられます。処女膜は膣の入り口にあるひだ状の粘膜で、その形は一人ひとり異なり、個人差があります。特に処女膜が厚く硬いために、性交渉の際に強い痛みを感じる症状を「処女膜強靭症」と呼びます。
「処女膜強靭症」が性交痛の原因と考えられる場合は、処女膜を丁寧に切除して膣の入り口を広げる必要があり、美容外科などで処女膜を切開する治療によって症状を改善することができます。痛い思いを繰り返すことでトラウマになってしまい、「処女膜強靭症」を手術で改善しても濡れにくくなってしまう方もいらっしゃいますので、我慢しすぎずまずは婦人科形成に詳しい医師に診てもらうことをおすすめします。


このように『性交痛』といっても原因がさまざまです。自分の原因はどれに該当するのか、ぜひ参考にしてみてください。

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