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プレドニン服用中の脂肪吸引


脂肪吸引をしたいのですが、自己免疫肝炎がありプレドニン7ミリを服用しています。
一生飲み続けなければならない為、断薬することができないのですが、手術は可能しょうか。

1 名のドクターが回答

九野広夫

2022-05-24

60View

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1件の回答があります

1件目の回答

(2022-06-21)

美容外科医歴20年、Clinic Nine Fieldsの九野です。自己免疫性肝炎と診断されてからの罹患歴やプレドニン服用歴が長ければ長い程、一般的に手術リスクが増大します。当院では甲状腺疾患やリウマチでステロイドの服用を継続していた方々の脂肪吸引手術(いずれもリンパ浮腫根治術目的)の自験例は過去複数例ございますが、まるこさんの目的が仮に美容目的だとして、同じ自己免疫性疾患の中でも「肝炎」となると、事情がかなり異なります。

何故なら、脂肪吸引で用いる局所麻酔薬や術後の服用薬などの薬剤を解毒分解しているのは主に肝臓なので、肝臓組織にそれなりの負荷がかかってしまいます。無論、肝炎の病状の程度にもよりますが最悪、肝炎の悪化から多臓器不全に至る重篤な合併症を併発する恐れがあり、美容目的の脂肪吸引との(効果に見合うリスクとの)釣り合いが取れません。エレクトロポレーションでも薬剤を導入すれば(リスクは低いですが)同様です。

大学病院や総合病院での脂肪吸引なら大丈夫かと言えば、寧ろもっと危険だと思います。私は20年以上前に大学病院の消化器外科に在籍していましたが、癌などの死に至る疾患に苛まれて余命や予後と手術のリスク(術死でさえある程度の覚悟で)を天秤にかけながら手術を選択するしか他に方法が無い患者様の臨床に数多く立合って参りましたが、大学病院の医師ほど自責事故でさえあまり責任を問われないという怖さがあります。令和の時代でも構造的な問題は殆ど改善されていません。リスクと言う十字架を背負わされるのは全て患者様なのです。

まるこさんの場合、プレドニン(ステロイド)の服用継続による易感染性や創傷治癒遅延のコントロールがある程度できるリスクよりも、自己免疫性肝炎によるリスクが生命予後に関わるカスケードリスクとして過小評価できないからこそ、不要不急の手術は避けるべきだと私は助言を申し上げます。


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