3.9 ルラ(LULA)美容クリニック
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公開日:2026/10/09
ルラ美容クリニック統括院長の武内大と申します。
現在、全国に43店舗展開しているルラ美容クリニックを7年前に立ち上げました。医師としては今年で15年目くらいになりますね。
医師を目指したきっかけはもともと「手に職をつけて、一生かけて情熱を持って取り組める仕事」に就きたいという思いがありました。高校生のとき、医師か弁護士の二択で考えていて、医学部と法学部を両方受験しました。結果的に医学部に合格したので、医師の道に進んだという形になります。
なぜ形成外科に進み、美容外科医へと転身されたのでしょうか?
最初は形成外科の技術的な部分にすごく惚れ込んだといいますか、職人技のような手技に惹かれて進んだんです。
例えば、生体肝移植のような十数時間に及ぶ大手術があるのですが、その中で形成外科医が登場する瞬間ってほんの15分から30分間だけなんですよね。そこで何をするかというと、顕微鏡を使ってすごく細い血管をつなぐんです。その作業がないと、どれだけ優秀な外科チームが集まっていても数十時間の手術自体が成立しない。数十分間ふらっと現れて特殊な技術で縫合し、去っていく……そういった職人技を目の当たりにして「かっこいいな」と強く惹かれました。
その後、大学病院の先進的な取り組みとして、非常勤で美容外科に勤務する機会がありました。実際に現場で美容医療に触れていく中で興味がどんどん深まり、本格的に美容外科の世界へ飛び込むことを決めました。
大手美容外科で院長などを経験され、非常に順風満帆だった中で独立という道を選ばれたのはなぜですか?
美容医療の世界に入って感じた魅力が2つありました。1つは、人の人生を前向きにできるすごくハッピーな医療だということです。例えば、一重まぶたに強いコンプレックスを持っていた方が二重になることで、自分に自信を持って人生をより良く歩んでいく。そういう現場を見ていて本当に素晴らしい医療だなと感じました。もう1つは、新しい治療や技術がどんどん入ってくる先進的な分野だということです。
前職の美容クリニックでは早い段階から院長をやらせていただき、症例もたくさんこなせてすごく良い経験を積ませてもらいました。ただ、どうしても大手になるとビジネス的な側面が強くなってしまう時期があったんです。会社の方針として「本当はもっとおすすめな治療」があったり、極端な話「1万円の施術で十分効果が出る方に高額なコースをおすすめする」というような場合もありました。
会社組織なので仕方ない側面もあると理解しつつも「本当に今提供しているものがお客様のためになっているのかな?」という疑問がどんどん積み重なっていったんです。それで「自分自身が心の底から納得できる医療を提供したい」と思い、独立して自分のクリニックを作る道を選びました。
ルラ美容クリニックを開業するにあたり、ファッションブランドの「ZARA」を目指すというコンセプトを掲げられたのはなぜでしょうか?
理由はすごくシンプルで、「美容医療の良さを一人でも多くの人に伝えたい」という強い思いがあったからです。街を歩いている普通の人、一般のいろんな方々が安心して長く通えるクリニックを作りたいと考えました。
前職での葛藤が原点にあるので、「本当にこの提供している治療がお客さんのためになるのか」という疑問をゼロにしたかった。そして、美容医療の良さを多くの人に広めるためには、ハイブランドのような超高級路線ではダメだと思ったんです。いわゆる「ルイ・ヴィトン」を目指したら、ごく一部のお金持ちしか通えなくなってしまいますからね。
だからこそ、誰でも手の届く「お手頃な価格」に設定しながら、同時に「最新・高品質な医療」を提供する。この2つの要素を掛け合わせたブランドイメージって何だろうと考えたときに、自分の中で浮かんだのが「ZARA」か「ニトリ」だったんです(笑)。ニトリと迷った末に、美容クリニックらしく少しおしゃれな要素を取り入れて「ZARA」をコンセプトに掲げることにしました。
創業からわずか7年で全国43院まで拡大されていますが、創業当時から思い描いていた通りでしょうか?
いえ、実は想定よりも大幅に上ブレしています(笑)。
独立するときに自分の中で決めていたことがあって、それはお世話になった前職の理事長先生への最大の恩返しは「前職を超えることだ」ということです。自分が独立して成功することが、育ててもらった恩を返すことになると考えていたんです。
当時の前職が全国29拠点だったので、私の当初の目標は「10年で30店舗を作る」ことでした。それが結果として、3年も前倒しになる形で7年で43店舗まで達成することができました。
経営者として「儲かるけれどあえてやらない」と決めている基準やポリシーはありますか?
私たちは「美容医療の良さを一人でも多くの人に伝えたい」という思いでスタートしています。だからこそ、お客様に最大限満足してもらって「また来たい」と思ってもらうことが何より重要なんです。そのため、メニュー構成に関しても「本当に効果があり、自信を持ってお客様に満足していただける施術」しか置いていません。
経営者視点だけで見れば「これを導入したら絶対に儲かるのにな」という施術も世の中にはたくさんあります。ですが、まだエビデンスが怪しいものや効果に疑問が残るものは、あえて導入せず様子を見ます。短期的な利益を追うよりも、安全性と確かな効果を最優先して決めてきました。
同業他社から見れば「価格破壊だ」と反発や風当たりを感じる場面もあったのではないでしょうか?
実は美容医療業界を俯瞰してみると本当に良心的にやっているクリニックって、世間が思っているほど多くはないのかなと感じることがあります。怪しい治療法を勧めたり、強引なアップセルを行ったりするケースがまだ散見されます。
だからこそ、クオリティが高くてリーズナブルなクリニックが多店舗展開していくことには、社会的に大きな意義があると思っているんです。安心して長く通えるクリニックが増えれば良い評判が広まり、今まで美容医療に一度も触れたことがなかった方も「行ってみようかな」と思えて、市場全体が健全に拡大していきます。
現在、日本で美容クリニックに1回でも行ったことがある人は推計で約1,200万人と言われていて、人口比で見ると美容大国の韓国の半分以下なんです。韓国と同じ水準まで行けば2,400万人規模になります。まだまだ市場の拡大余地は十分にあるからこそ、同業からの視線などを気にするのではなく、正しい医療を適正価格で広げていくという信念を貫いています。
最近の美容医療業界では極端な誇大広告や過剰な集客手法が目立ちますがどうお考えになっていますか?
確かに「本当にこれで施術が受けられるの?」と思ってしまうような怪しい広告や誇大表現は業界全体で増えていると感じますね。
ただ、見方を変えれば、そういった極端で怪しい広告が存在するからこそ、真面目に真っ当な医療を提供しているクリニックがお客様から適正に評価されやすくなる、という側面もあると思っています。
ルラ美容クリニックではどのような工夫で「品質管理」をされているのでしょうか?
手術や注射などの技術はドクターの手技ひとつで結果もダウンタイムも大きく変わってしまいますから、最もこだわり抜いている部分です。
まず大きな差別化として、ルラでは「未経験ドクターを一切採用しない」という方針をとっています。大手クリニックの多くは未経験ドクターを大量採用して自社で教育するスタイルですが、うちは最初から「経験者ドクターのみ」で構成することで、基礎となる技術レベルを一段高く設定してスタートしています。
また、品質維持においては時代の変化も非常に大きかったと感じています。昔は技術の共有といえば電話やFAXくらいしかありませんでしたが、今はLINEやオンラインでオペの動画を瞬時に共有し、リアルタイムで相談・指導ができます。カルテも電子化され、ITを活用した技術統一とナレッジ共有の土壌が整っていたからこそ、43院まで品質を落とさずに展開することができました。
目標設定にこだわりがあるのでしょうか?
はい、そこがルラの最大の強みかもしれません。一般的な美容クリニックだと「お客様の単価」や「新規の売上金額」を最重要KPIに設定することが多いのですが、ルラでは「来院者数」を最重要KPIに設定しています。
お客様に心から満足していただければ、リピート率も紹介率も自然と上がり、来院者数は絶対に増えます。売上金額や単価ではなく「来院者数」にフォーカスしているからこそ、ドクターもスタッフも「目の前のお客様に真面目に向き合い、満足して帰っていただこう」という精神が自然と強く根付くんです。
今後の目指している未来について教えていただけますか?
私たちの将来的な大きな志として「美容医療業界で日本一になる」という目標を掲げています。
有難いことに現在ルラ美容クリニックのユーザー様は累計で85万人を超えています。それだけの多くのお客様に支えられているからこそ、今後はさらにサービス価値を高めていきたいと考えています。
美容外科・美容皮膚科以外の領域へも進出されるのでしょうか?
はい。日本一を目指す上では単一の美容外科ブランドだけでは限界があると考えていまして、今後は多角化を進めていきます。
ルラの既存のお客様の中には歯の審美歯科や再生医療といった分野に興味をお持ちの方もたくさんいらっしゃいます。そのため、別々のブランドを立ち上げるのではなく、すべて「ルラ」という冠をつけたマスターブランディング戦略で展開していきます。「ルラ美容クリニック」「ルラ審美歯科」のように展開し、湘南美容クリニックさんのような巨大総合美容ブランドへと成長させていく計画です。
最後に、この記事や口コミ広場をご覧になっている読者の方へメッセージをお願いいたします!
ルラ美容クリニックは「お客様に最大限満足していただくこと」「美容医療の素晴らしさを多くの人に伝えること」「美容医療界のZARAになること」をコンセプトに日々診療を行っています。
そして私たちは将来的に「日本一のクリニックグループになる」という目標を本気で目指しています。今の私たちの規模で「日本一になる」と口にするのは、少しおこがましいと思われるかもしれません。
ですが、大人気漫画の『ONE PIECE』で、主人公のルフィが「海賊王に俺はなる!」と叫んだのは仲間も一人もいなくて、全く強くもない物語の第1巻の一番最後(風車村を出発する時)なんですよね。四皇になって手が届きそうになってから「海賊王になれそうじゃん」と言うのってちょっとダサいじゃないですか(笑)。
だからこそ私も、何者でもない今の段階から堂々と「将来的に日本一を取る」と宣言させていただきたいと思います。美容医療に不安がある方もぜひ一度安心してルラ美容クリニックにご相談にいらしてください!
今回インタビューを担当して強く感じたのは、武内統括院長の「経営者としての鋭いロジック」と「医師としてのどこまでも真っ直ぐな誠実さ」の絶妙なバランス感です。
過剰なアップセルや高額ローンが社会問題化することもある美容医療業界において、「来院者数」を最重要指標に掲げ、客単価を追わない姿勢は極めて異彩を放っています。経験者医師のみを採用するこだわりやIT技術を駆使したマニュアル共有など、成長の裏には緻密な計画と「患者ファースト」をブレさせない徹底した哲学がありました。
ワンピースのルフィが放った「1巻の段階で海賊王になると宣言する」という言葉通り、ルラ美容クリニックがこれから業界の常識をどう変え、日本一へと駆け上がっていくのか、今後の展開から目が離せません!